■8・6広島 朝鮮戦争阻止・安倍内閣倒せ ヒロシマ大行動 大集会・デモに950人 日韓労働者が熱い連帯
前進 速報版 2016年8月 8日 12:57
改憲阻止・国際連帯8・14大集会へ
71年の8月6日、広島で改憲と朝鮮戦争・核武装の安倍改造内閣打倒の闘いの火ぶたが切られ、「ゼネストと国際連帯で戦争も基地も原発もなくそう」という熱い呼びかけが発せられた。5日の動労西日本のストライキに始まり、各産別労働者集会と青年労働者集会、学生集会、6日の原爆ドーム前集会と安倍の式典参加弾劾デモ、8・6ヒロシマ大行動が高揚し、闘いは長崎へ引き継がれた。この地平から改憲阻止8・14大集会の成功をかちとり、労働法制大改悪と改憲粉砕の今秋決戦、日韓労働者が呼びかける11月東京・ソウル・全世界共同行動へ進もう。
6日昼から広島県立総合体育館で「被爆71周年8・6ヒロシマ大行動大集会」が950人の参加で開催された。オープニングの「希望診療所」「ソリダリティ」の歌に続き、「安倍政権反対」とメッセージを書いて朝のデモに参加した中学3年生が「戦争で将来の夢を奪われたくない。私たちの力で暴走している政府を止めましょう。核をなくしましょう」と飛び入りアピール。
高揚の中、8・6ヒロシマ大行動共同代表で被爆2世の中島健さんが開会あいさつ。中島さんはオバマと安倍を広島に引き入れ「平和宣言」でオバマ発言を引用した松井市長を弾劾し、核武装を狙う安倍政権打倒と朝鮮侵略戦争絶対阻止を訴えた。
◆広島と長崎の被爆者が訴え
被爆者の訴えは、大行動共同代表の吉原美玲子さん、NAZENナガサキの城臺美彌子(じょうだいみやこ)さん。ともに、核ボタンを携えて広島に来たオバマへの怒りを語り、吉原さんは「声を大にして行動しましょう。安倍政権はいらない!」、城臺さんも「世界・韓国から見られています。日本の労働者の皆さん、一緒になって平和をつくるため頑張りましょう」と熱く呼びかけた。
「ヒロシマ―沖縄―福島の怒りをひとつにゼネストで原発・基地・戦争をなくそう!」「国際連帯で朝鮮戦争・核戦争阻止!」「改憲・戦争・核武装の安倍を倒せ!」をメインスローガンに掲げた大行動の基調提起を、大行動事務局長で広大生協労組書記長の谷口恭子さんが行った。「1950年8月6日、朝鮮戦争下で一切の平和集会が禁止された広島で、在日朝鮮人とともに実力で反戦集会がかちとられた。この闘いを引き継ぎ発展させてきた8・6ヒロシマ大行動を核と戦争を絶対に許さない国際連帯の行動として闘おう」と訴えた。さらに、今年の大行動が動労西日本のストライキと一体でかちとられた意義を強調した谷口さんは、自らの職場の労災闘争を語り、「職場から分断や困難をのりこえて団結をつくり労働法制改悪・改憲を阻止しよう」と訴えた。最後に「この時代を戦争・核戦争による破滅ではなく、労働者が主人公となる新しい時代、人間的な共同性を取り戻す希望の時代に転じよう。民主労総のゼネストと一体となって職場・学園・地域から国際的なゼネスト、11月国際共同行動に進もう」と呼びかけた。
◆福島、沖縄と怒りを一つに
続いて、福島から福島診療所建設委員会の佐藤幸子さん、ふくしま共同診療所の布施幸彦院長、沖縄から沖縄大学学生自治会の赤嶺知晃委員長が発言した。布施院長は帰還政策に対し、特に東京での自治体労働者を始めとする労働者の決起が必要だと呼びかけた。
ドイツ・ゴアレーベン核廃棄物処分場反対同盟役員のケアスティン・ルーデックさんからの「原子力の平和利用など存在しない。原発はいらない。戦争反対!」のメッセージが読み上げられた。またこの日、獄中42年目に突入した無実の星野文昭さん(徳島刑務所在監)の「階級的労働運動と国際連帯で核・原発、改憲・戦争を打ち破ろう」というメッセージを、つれあいの星野暁子さんが紹介した。
今年も韓国・大邱(テグ)から城西(ソンソ)工団労組の2人の労働者が来日。パクギホン副委員長が「反戦反核はこの時代の基本命題であり、労働者が先頭で実践しなければならない。サードが配備される星州(ソンジュ)はソンソ工団から30分の距離です。弾圧・差別されるところであり、これまでも今もこれからもともに闘います。闘争、また闘争! 労働者階級の解放は労働者自身によって獲得されなければならない。全世界の労働者民衆よ、団結せよ。闘争(トゥジェン)!」。全参加者が声を一つに「トゥジェン!」とこぶしを上げた。
被曝労働拒否を闘う労働組合から、愛媛県職員労働組合の宇都宮理委員長と動労水戸の高野安雄副委員長が発言に立った。
◆被曝労働拒否闘う労組から
宇都宮さんは「労働運動の力で伊方原発再稼働を絶対に止める」と決意を述べ、高野さんはJR東労組が常磐線全線開通に率先協力していることを弾劾し、動労水戸―動労総連合の被曝労働拒否の闘いで全線開通を阻止すると宣言した。
島根人類愛善会の松浦武生会長が改憲阻止のアピールを行い、地元広島から8・5ストライキで8・6闘争の先陣を切った動労西日本の岡崎昭夫組合員、高陽第一診療所労組の森末一義委員長、広教組組合員の倉澤憲司さん、広島大学学生自治会の森田寛隆委員長がそれぞれ決意を語った。
「日韓労働者の連帯で朝鮮戦争・核戦争を絶対に阻止する決議」を大行動共同代表の室本けい子さんが提案し、満場の拍手で採択。最後に大行動共同代表の大江照己さん(動労西日本委員長)が閉会のあいさつ。灼熱(しゃくねつ)の太陽が照りつける広島の街へデモに出発した。
警察の不当なデモ規制にもかかわらず続々と飛び入り。ネットで調べて参加したという、民主労総ゼネストに連帯して闘っているオーストラリアの労働者たちも合流、国際連帯の輪を広げた。
デモを終え、平和記念資料館前で全学連の斎藤郁真委員長が「闘いは新たなステージに入った。日韓労働者が呼びかける11月世界共同行動へ! 闘えば勝てることを示すために京大で無期停学処分撤回をかちとる。私たちこそが夢を語り、次の社会を語る人格として登場していきましょう!」と呼びかけ、団結ガンバローで大行動を締めくくった。