末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

伊方原発防災訓練を弾劾 愛媛県職労などが抗議行動

2016-11-25 07:39:21 | #すべての原発いますぐなくそう


■伊方原発防災訓練を弾劾 愛媛県職労などが抗議行動
前進 速報版 2016年11月24日 13:48

 11月11日、四国電力と愛媛県は、再稼働している伊方原発3号機の事故を想定した防災訓練を実施しました。この訓練は原発事故での住民の避難訓練だと呼ばれていますが、まったくそうではありません。昨年の訓練で伊方から住民は避難できないことが明白になったにもかかわらず再稼働を強行したことを正当化し、さらに全国の原発再稼働を狙うキャンペーンにほかなりません。
 NAZENえひめの仲間は11日朝、4年余り毎週、反原発金曜行動を行ってきた県庁前に登場。出勤してくる県職員や訓練に参加するため県庁に来た人たちに対して、ビラを配布しました。NAZENえひめの徳丸真一共同代表、郵政労働者の日野亮さんらがマイクを持ち訴えました。
 愛媛県職員労働組合の仲間は、この日から始まる秋季賃金確定交渉への決意と、「被ばく前提の訓練に抗議し即時停止と廃炉を求める」ことを訴えた組合機関紙を県庁内全職場に配布し、県庁前の行動に合流。「住民も労働者も被曝させてはいけません。放射性物質が放出されている想定の訓練であり、被曝は免れません。住民の健康や生命を守るべき県職員として、自治体の労働組合として絶対反対です。原発はなくす以外ありません。被曝前提の防災訓練は中止すべき。ともに反対の声を上げましょう」と熱烈に訴えました。
 広島から高陽第一診療所労組、動労西日本、広島連帯ユニオンの仲間が参加し、高陽第一診療所労組・森末一義執行委員長が愛媛の労働者・住民と団結して闘う決意をアピールしました。
 この後、参加者は毎月11日、伊方原発の地元住民が呼びかける伊方原発ゲート前座り込みに合流しました。原発を見下ろす「道の駅きらら館」付近では、住民や反原発を闘う仲間十人余りが怒りのシュプレヒコールを繰り返し、ゲート前では女性を先頭にした住民の二十人余りが座り込みを行いました。そして「伊方原発を今すぐ廃炉に!」と繰り返し声を上げました。
 NAZENヒロシマの仲間は「福島では甲状腺がんの子どもが増え、帰還やJR常磐線の延伸など被曝が強制されています。フクシマと連帯して原発廃炉まで闘おう! 広島は伊方や島根の原発廃炉を目指して団結して闘います」とアピールしました。
3号機停止を県に申し入れ
 NAZENえひめはこれに先立つ11月7日、愛媛県に申し入れを行いました。この行動は、愛媛新聞で「3号機停止、全基廃炉に」と大きく写真入りで報道されました。
 愛媛県当局・原子力防災対策課の職員に対して熱烈に訴えました。「廃炉にするしかない。県は『原子力災害対策』ではなく、伊方原発廃炉の先頭に立つべきだ」「被曝労働と住民の被曝に反対して県職労が立ち上がっている。全国の人びとから、すばらしい組合だと言われる。原子力対策に従事している職員も、県職労とともに廃炉に向けて取り組んでほしい」「伊方現地の介護施設を訪問したが、みな、『事故になれば、到底避難できない』『自分たちの救援で労働者が被曝することは認め難い』と言っていました。この気持ちがわかりますか!」「本日の訓練を前にして、今月1日にNAZENえひめのAさんが『免状不実記載』をデッチあげられて捕らわれています。4年余り、毎週金曜日に県庁前でともに立ってきた仲間です。これは反原発運動つぶしの弾圧です。訓練強行と一体の治安弾圧を絶対許さず、仲間を取り戻します。職員の皆さんもともに被曝労働を拒否して闘いましょう!」。そのフロアにいた県職員はみな真剣に耳を傾けていました。
不当逮捕の仲間取り戻す
 愛媛県は今回の訓練を「福島原発事故のような原子力災害を想定した訓練」と明言しました。県が〝事故が起こる〟〝住民が被曝する〟と自認したのです。福島原発事故を繰り返し、労働者や住民を被曝させ、ふるさとを奪うような原発は廃炉にするしかありません。
 事故が起きたら避難できないことはあまりにも明らかです。この伊方原発を動かし続け、被曝を強いることを前提とした避難訓練など、絶対に認められません。
 今や労働者、住民の怒りが爆発しています。その怒りを恐れて、警察・検察・裁判所が仕掛けた治安弾圧がAさんの逮捕でした。しかしその企みは打ち砕かれました。11日の伊方原発防災訓練反対の闘いは、11・6集会や韓国での民衆総決起闘争と固く連帯して闘い抜かれました。この闘いの力で、11月11日の午後にAさんを取り戻す勝利をもぎり取りました。
 この闘いの中で私たちは、「闘いに勝つ道は勝つまで闘うこと」という民主労総のアピールを実感することができました。愛媛の闘う仲間は、稼働中の伊方3号機を停止させ、伊方原発の全基廃炉から全原発廃止へ闘い続けます。(NAZENえひめ・H)

市東さんの会が都内でシンポ 〝生き方、農業しかない〟

2016-11-25 07:35:37 | 三里塚闘争


■市東さんの会が都内でシンポ 〝生き方、農業しかない〟
前進 速報版 2016年11月24日 13:32

 11月20日、「市東さんの農地取り上げに反対する会」主催の毎年恒例のシンポジウムが、東京渋谷区の千駄ヶ谷区民会館で開かれました。
 今年は「百年を耕す/めげるヒマなし―三里塚・市東さんの農地闘争」と題し、市東孝雄さんのお話をじっくり聞こうという趣旨で企画されたものです。農地法裁判が上告棄却となり、農地取り上げの攻撃との具体的対決の情勢に入る中で、反対同盟、動労千葉はもとより、古くからの支援者から最近三里塚闘争を知った人、産直野菜の消費者まで多くの人びとが怒りを胸に参加しました。
 主催者あいさつ、会の基調報告に続き、市東さんが登場。天神峰の風景や農作業、集会やデモ行進などのスライド写真を背後のスクリーンに映し出しながら、市東さんは質問に答える形で自分を語りました。
 農家と空港反対闘争を継いだ時の気持ちを語る市東さん。「もともと50歳になったら家に戻ると決めていました。田舎では長男に生まれると墓守(はかもり)というのがある。先祖から耕してきた畑を受け継ぐと、空港のために取られるのは許せないという気持ちが湧いてきました」
 市東さんのたたずまいと語り口はいつも通り穏やかな自然体で、自分を飾らず、気負いもなく、しかし揺るぎない闘志を感じさせるものでした。そして、「空港の公共性」を否定して自らの農業の重要さに自信を示し、「自分の生き方の中に空港はありません。農地しかない。体の続く限り農業をやっていきます」と締めくくりました。こういうセリフがけれん味なくぴたりと決まるのが、市東さんの人柄です。
 弁護団からの報告では事務局長の葉山岳夫弁護士が、「最高裁は上告棄却で空港会社と県の手先に堕した」と断罪し、現地実力闘争と連帯して強制執行を阻止するためにあらゆる法的手段を使って闘うことを明らかにしました。
 最後に「まとめと方針提起」として会から、市東さんの農地をめぐる状況を広く全国の人びとに知らせること、千葉地裁の耕作権裁判の傍聴への取り組みの強化、強権発動の動きに対しては現地に駆けつけることが強く呼びかけられました。
 強制執行攻撃との対決という緊迫した状況下で、参加者が生身の市東さんを感じ決意を新たにする好企画でした。
     (田宮龍一)