末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

議会議案第9号に対する反対討論

2012-09-29 20:37:40 | 議会闘争
私を除く全議員が賛成しました。趣旨説明を行ったのは共産党です。

議会議案第9号「基地所在自治体への『基地交付金』の増額等を求める意見書」に反対の立場から討論します。

 まず、基地の存在そのものが、労働者住民の利益と相容れないということです。八尾市議会が求めるべきは、基地の撤去であり、“もっと金を出せ!”というのは本末転倒です。

 9月9日オスプレイの配備に反対する、沖縄県民大会の10万人を超える人々の怒り、悔しさ・・、このニュースはつい先日のことです。政府の“安全宣言”など誰ひとり信じるものはありません。ましてや運航上の条件(市街地を飛ばない。超低空訓練をしない。深夜早朝は飛ばない)など、守られたことがありません。
「2004年の米軍ヘリ墜落事故後も米軍は市街地上空を飛び放題だ。市民は恐怖にさらされている」と宜野湾市議は訴えています。
 これは沖縄だけの話ですか? 陸上自衛隊八尾駐屯地で陸自のヘリが墜落し、いつも子どもたちが遊ぶ公園近くに部品が散乱し、大きな問題になったのは、つい2年前のことです。「軍隊は住民を守らない」「基地の危険と隣り合わせ」です。

 次に、「基地交付金」増額要求の根拠として「本市の非常に厳しい行財政運営」があげられていますが、〈軍隊や基地〉は、人命を殺傷し、都市や建物を破壊するための存在です。基地を市財政の財源とみなす発想そのものに腹の底から怒りを感じます。
 9月9日沖縄県民大会の最中心に昔の全軍労である全駐労が立っていました。“死すべきは基地だ。労働者は死んではならない!”この団結が本土と沖縄を一本につなぐ赤い糸です。

 最後に、労働者には領土も国境もありません。世界大恐慌と新自由主義の攻撃に、世界中で労働者がゼネスト・デモに立ち上がっています。日本では外注化・非正規化に反対する青年たちが動労千葉や動労水戸と共に決起しを開始しています。出向命令を拒否し、10月1日実施を破綻に追い込みつつあります。インドネシア労働組合連合は10月3日に200万人以上を動員するゼネストを計画しています。彼らの要求は“最低賃金を月220万ルピア(1万8000円)以上にせよ”、そして“企業の都合がよい派遣や請負労働は廃止せよ!”ということです。
 中国のデモ・暴動も単なる反日ではなく、パナソニックやトヨタなど日系資本への怒りであり、新自由主義の先兵となっている中国政府への根底的な怒りです。ある中国の労働者は「人権がなければ、国土面積が増えても奴隷労働の土地が増えるにすぎない。公平がなければ、経済発展が進んでも搾取の苦難が増すだけだ」と声を上げています。

 すべての労働者、住民のみなさん。国境を越えた団結で、労働組合をよみがえらせ、新自由主義と対決し、民営化=外注化阻止!非正規職撤廃!更地化粉砕! に立ち上がりましょう。
 以上で反対討論を終わります。


★当面する闘争スケデュール

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議案第67号に対する賛成討論

2012-09-29 04:15:08 | 議会闘争
議案第67号「平成24年度八尾市一般会計第2号補正予算の件」に賛成の立場から討論を行います。

 この議案には、防災公園と体育館の指定管理者の件が含まれています。多額の予算をつかってURをもうけさせ、できた公共の施設を民営化、外注化し、市職員の10割非正規化に向かうものであり反対です。
 一方がん検診は大阪府下でも受診率が低く、目標を大きく下回ってあまった予算を返上しました。市民に必要な健診、がん検診を無料にせず、追加検査項目や健診体制にはお金をかけません。まずこうした八尾市の「命より金儲け」の新自由主義に反対します。
 しかしこの議案には作業所に対する補助の件が含まれています。これに賛成する立場で討論を行います。

 9月20日の保健福祉委員会当日、2007年に起きた事件を理由にした「ゆうとおん」への補正予算反対と思われる文書が配られました。八尾市がやらなければならないことを、すべて作業所におしつけてきたあり方が浮き彫りになりました。住民の命と生活に責任をとらない八尾市を徹底弾劾します。また共産党が「なにか事が起こったら誰が責任をもつのか」と地域住民の中に対立と分断を持ち込むことも許せません。八尾北医療センターつぶしとそっくりだと感じました。
 
 今回補助金の対象になる作業所「ゆうとおん」のリーフレットには次のように書かれています。 いろんな人がいてこそ社会。障がいのあるなしにかかわらずだれもがこの社会のかけがえのない一員です。“みんなでつくる働く場”である『ゆうとおん』はそんな社会を作るための足がかりであり無数の拠点のひとつでありたいと思います。
 
 この「ゆうとおん」の設立を支えた大きな力は、障がい児の保育所入所運動です。障がい児の入所をめぐって、母親たちや支援の人が福祉事務所と話し合い、1975年には八尾市役所の玄関前で座り込み、電話局の組合員、教師、市職員、市民、現場の保育士へと闘いが広がって、ついに八尾市の障がい児保育が定着するようになりました。国や八尾市の差別分断と闘って、だれもが地域の中で“共に育ち、共に学び、共に生きる”ことのできる社会をめざす「みんなでつくる働く場」ゆうとおんができたのです。

 再度、「ゆうとおん」が9月24日の説明会でまいた資料から引用します。
「ただ、生きているだけ」に見える人にも、生きるつらさや哀しさ、喜びや楽しさは必ずあります。生まれてきた命に優劣はありません。障がい者といわれている人たちの多くは社会的ハンディを負っていますが、人間としての尊厳はいささかも変わりません。福祉の仕事に携わるということは、“人間、みんなちょぼちょぼ、おたがいさま”ということの実践でもあります。
通所メンバーが、一所懸命働き(ときにはさぼり)、お年寄りがくつろぎ、子供の笑い声が聞こえ、若者が議論し、地域の人たちが気軽に立ち寄る、そんな空間になっていけばいいなと夢想しています。
 
 私達が目指す社会とそこへ向けた闘いがここに示されています。
「ゆうとおん」の健診医療機関でもある八尾北医療センターも、地域住民がお金も資材も労力も提供して差別と闘って建てた「命の砦、団結の砦」です。分割民営化反対の国鉄闘争から学んで、八尾市と共産党の差別をあおった民営化、外注化攻撃と闘い、明渡し裁判に完全勝利しました。八尾北医療センターはこれからも「ゆうとおん」と連帯して、労組を軸にした地域の団結を拡大し、世の中を根本から変えるために共に闘っていきたいと思います。
 萱振住民のみなさん!差別分断を乗り越えて、このような作業所をみんなで力を合わせて作っていきましょう。

 ところが、民営化・外注化が進められているA市のごみ焼却場では、ごみの分別・リサイクルの事業に4つの民間企業が入り、プラスチックのリサイクルに不純物が混じらないように、選別、取り除き作業専門の会社を立ち上げ、障がい者が「雇用」されています。そこでは「働ける障がい者」と「働けない障がい者」が分断され、選別雇用され、低賃金労働できつく危険な仕事をおしつけられています。他方では現業公務員労働者の分限免職や非正規化につながっています。これこそ「新しい公共」事業の姿だと宣伝されています。

 労働者、障がい者、作業所の反対を押し切って強行採決された障害者総合支援法が来年4月から施行され、これらの攻撃が全面的に貫かれます。儲け優先の公共事業の民営化と障がい者を金儲けのえじきにする政策には絶対反対です。

 社会を動かしているのは労働者です。みんな助け合って生きています。だれでも生まれたときは育児が必要であり、年をとれば介護も必要です。そして障がいをもてば、介護が必要になります。国と八尾市が、医療、介護、保育、教育の公的責任をなげすてて、すべて自己責任にしていくことは絶対許せません。

 これに対して現場の労働者と障がい者の「生きさせろ」の闘いが始まっています。作業所は障がい者とその家族にとって、生きる寄る辺です。おかしいものはおかしいと絶対反対の団結を拡大して闘えば必ず勝てます。労働組合と作業所は、労働者や家族、地域の団結で生きる共同体として結ばれています。

 団結が破壊され、ばらばらにされて、障がい者が地域で生きるあたりまえのことができなくなったとき、地域住民全体の生活も破壊されます。
 作業所を更地化して、資本の儲けにする障害者総合支援法撤廃に向けて、労働者と障がい者、作業所は団結を強めて闘いましょう。  

 以上のことを訴えて賛成討論を終わります