MBA取得@NYU Stern

びみょーに個人的な事なので、今まで一切ブログに書いてはいなかったが、2年半の歳月を経て漸く取得しましたわ（というと正確じゃないか。まだ最後のレポート提出が残っているので。でもまあ授業はすべて終わりました）。Part-TimeのMBAという所謂仕事しながらMBAを取れるコースですね。

なんで志したかは、今となっては「勢い」の一言で片づけてしまうのですが、まあビジネスやっている以上、一つの指標となるDegreeなのでせっかくNew Yorkにいて、米国でもTopレベルのMBAで（仕事しながらでも）学べる機会がある以上やってみようかと思ったのが一つのきっかけですかね。まあ後はそれなりにMBAを気にはしていたので、おっさん（まあもう十分おっさんだけど）になった時に「MBA？あんなの意味ないよ。頭でっかちになるだけで」みたいなびみょーな遠吠えを吐くことはしたくないなあ、それだったら行ってみるか、と考えたのも、理由と言えば理由かも。

終わってみた今、そんな軽い気持ち（？）で始めた割には実は柄にもなく最後の日は結構達成感やら感動やらを感じたので、それが薄まらないうちにせっかくなので何か書いておきたいと思います。整理しきれてないけど、とりあえず行ってよかったなあ、と痛感しているのは以下でしょうか。

１．現代のビジネスの根幹にかかわる部分が体系的に学べる。やはり良くも悪くも、現在のビジネスにおける様々なモデルやその研究の最先端を走っているのは米国なので、そのすべてではないにせよ、それなりに肝の部分を包括的に網羅できたのは本当にためになりましたね。その中で自分の強み（それなりに戦略系は強い）、弱み（Marketingのセンスない。後残念ながらQuantitativeなファイナンスとかAccountingとかもダメね）もよく分かったし。

２．「あー、俺もまだまだだなあ」と痛感する瞬間を30代半ばでも感じる事が多々あった事。一見意味がないことのようですが、正直この年になると自分を反省する機会ってなくなってくるわけですよ。そんな中自分より随分若い同級生がやたらと説得力のある意見言ったり、教授からされた質問をまともに答えられなかったりしたときに、「俺ももっとやらなきゃな」と奮起する機会と、他人の意見に耳を傾ける（ちょっとした）謙虚さが生まれたように思うわけです。またそうやって自分のダメな部分を認識することで、逆に自分の良い部分というのも浮かび上がってきた気もするし。

３．ぶっちゃけ相当英語が上達した。はっきり言って、商社の駐在員をただやっていても、英語なんてたいして上達しません。これは断言できます。多くの場合結局日本人と一番つるむし、且つ米国人の同僚も一般的には分かりやすい英語で話してくれるわけです。しかも自分が携わるビジネス、という限定的な場面では、そこで話される限定的な英会話や英文をこなすだけで十分な場合が多いというのが現実だと思う。MBAというそれこそ戦略から会計から財務からマネジメントから、様々なビジネスの局面を想定したケースを読んだり、それをベースに議論するなかで、「英語脳」の神経がより幅広く伸ばされた気がしますね。また同級生とのプライベートの場面で学んだ、というか吸収した英語的（または米国的）な会話のセンス（まあ大したことないけど）も、重要だと思います。これ、結構ビジネスの場面でも「こいつは話せるな」と思わせるうえで使えるんだよね。

４．実は一番重要だけど、友達ができた。この年齢になってこんなにちゃんとした友達ができるとは正直思わなかった。たぶん一生関係が続くだろうな、と思える友達が両手の数近くできたのは本当に収穫だった。よく「ビジネススクール行って、今後のビジネスにつながるような関係を築きたいと思います」とかいうと思うんだけど、正直それは（一部の例外を除き）無いと思う。だってたとえば自分の高校とか大学とかだって、相当濃い関係の友人なり人間関係が出来ているとおもうのですが、それがビジネスに活きることって、そんなにあります？それよりも今後の人生を今まで以上にカラフルにする上での友人関係の広がりの方が、個人的には意味があることなのかな、と思ってます。そしてそれが日本と言う世界を離れてできたことに素直に感謝する次第。

ちなみに仕事と学校の両立はときには結構大変で、おかげで酒量も増えました。。。。