測定と計算をしてきて、やっと何とか両方が近づいてきた。
(合ってるかどうかは解りません)
伝送ラインが 204Ω(プリNFB有り)、408Ω(プリNFB無し)、370Ω(現状パワー初段12AU7のカソード抵抗Rgが4.7kΩ)、600Ω(基準)となる時の抵抗Rgを変更し各測定をした。
なんかずっとモヤモヤしてたのは、基準となる伝送ライン600Ωの時の各状態が解らなかったためと(今)思う。
プリのOPTが二次側600Ωになれば一次側10kΩ(PPなので半分の5kΩ:すべての基準)になり、ここでやっと出力管5687のrp2.4kΩの約2.1倍、ということが出来るはずだが、計算では6.4kΩになったので2.7倍か。パワーの入力インピーダンス692Ωがプリの出力インピーダンス408Ωを引き上げてしまったのだと思う。
もし本当に10kΩ:600Ωに拘りたいのなら、プリの出力インピーダンスをON‐OFF法で600Ωになるよう出力管5687の内部抵抗を上げるように調整し、伝送ラインが600ΩになるようパワーのRgを調節する、になるだろう。
すげえ、私の知りたかったのはここだと思う。
プリにNFBを掛けるとインピーダンスが下がり、それら諸々の影響でパワーのIPTも動作が変わり伝送ラインが341Ωとなる。そうするとプリのOPT一次側のインピーダンスも3.9kΩに下がる。
そうすると5687のrp(2.4kΩ)の1.7倍が負荷と見れる。(下表preNFB6の時)
この4種類のインピーダンスでそれそれ音出しもしたが、音量は変わったが音はそんなに変わらなかった。それよりもプリのOPTタップを20kΩにした方が音は変わる。
伝送ラインの600Ω以上はパワーのRgの関係上やってないが、この倍数が「2~4」と言われてる元になる一部がこれでは無いかと思う。
この2~4という曖昧な数字がずっとすっきりしなかった。
色々本も読んだが、忠勇という人が出力と歪で選定してたがあとは出てこなかった。
私も出力と歪は見てきたが、決定打になるようには思えなかった。
「2~4じゃなきゃダメ」と思ってたが、「2~4に入ってればいい」
今なそんな感想。
それからトランスを「一次側から見て」と「二次側から見て」という事を良く見る。
二次側から見て、負荷が変わらないので一次側は変わらんだろう、なんでそんなことするの?
ずっと思ってた。
二次側が変わると負荷に影響して戻ってくる。
もう一つ
プリの出力インピーダンスとパワーの入力インピーダンスは、”抵抗器”の物と考えてたので、パラの抵抗値の合成で計算したが合わなかった。それでずっと疑問に思ってた。
合っているかは疑問だが、足して二で割ったら割と近い値になった。
上の表一番上の数字が測定値。一番下の数字が計算値。
今まで何回もやったがここまで近い値にならなかった。今回はなぜか上手く行ったと思う。
下図は一例で、伝送ラインが600Ωの時のもの。
例えばプリの出力インピーダンスが200、パワーの入力インピーダンスが800としても伝送ラインはそれぞれの中間に寄っていく。悪い方には行かない。
良くできてんな。
NFBを掛けてインピーダンスが下がっても問題無い、という事はこういう事かなと思う。
これですべて計算で出せるかというと、トランスの電流・電圧特性と真空管の電流・電圧特と、パラメーターが二つになってしまい今の段階ではちょっと難しい。この特性が計算で出せれば良いが、真空管の特性は計算式では表せられない。
それから設計をしてると、音が良くてもその音に納得できず悪い音でも設計通り鳴らすことが有る。少し経つと弄ってしまうのだが。
これは私の性格の問題と、今までの経験によるものかと思う。
若いころ、職場で設備の設計を少し習ったことが有った。
設計とは理論計算から始まるので、これ以外は良くなるはずはない、なにか問題が有るはずだと考える。
あとは余談だが、3月26日にインピーダンスを測定しているが、その時は324Ωと今より2割ほど低い。その時はチョークインプットで電源インピーダンスが低いからか?なんて思うがどうだろう?
何とかまとまったかな。(自己満足)
(っと思うと次々と疑問が出てくるもんだ。)
20210429
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