今までトランスについてやってきたことについて纏める。
ここでは変圧器としてであって、チョークのようなものでは無い。
誤解が有るのかもしれません。「そうかぁ~?」と疑問に思いながら読んでください。
主にアウトプットトランス(出力トランス・OPT)について。
トランスの選定について。
仕様はOPTはインピーダンス表示。(PTは電圧表示となる。)
目的とするものが周波数特性(完全な特性とはならず、劣化する)なのでこの表示となる。電圧、電流は許容値が有るが、変化させてもf特はそんなに変わらない。(音は変わる)
組み合わされるものによってF特が変わってしまう。
例えば最近よくいじってる20kΩ:600Ω。
この数字は、この負荷を掛けたときに最高の特性を示すらしい。
設計者はこの負荷を掛けたときを想定して設計してるのだろうから、一番良くなるようにしてるのだろう。
ただ、同じ20kΩ:600Ωでもインダクタンスが違ったりするので、「これ」と決まったものは無い。
ハシモトHL‐20‐k6
アイエスオーNP‐126
タムラ A-8713
が有る。それぞれアンプに組み込んで測定するとアンプの周波数特性が違ってくる。
増幅率も微妙に違うというのを何かで読んだ。巻線比は厳密には同じでは無いのだと思う。それにコアの大きさが加わって色々なトランスが出来る。
ハシモトは低域が伸びているが高域はそうでもない。タムラはその逆。アイエスオーは中庸。
皆同じと思って使ってたので、遠回りもしたが違いも分かってきた。
特にRIAAカーブが大切なフォノイコにはちゃんと使わないと思うような物にならない。
なのでOPTにはF特の測定が付いてくる。(最近までみな同じ、と思ってた)
それから二次側20kΩという負荷抵抗値。こいつはトランスそれだけで負荷にはならない。
二次側の600Ωに600Ωの負荷がかかった時に20kΩの負荷になる。
二次側に掛かるのが300Ωなら20kΩは10kΩになる。
一次側の電圧×電流の電力は二次側に行っても変わらないので、負荷側が上がったことの代償は何なのか?地球上にはエネルギー保存の法則があるので代わりに下がるものがあるはず。それが周波数特性なのか?なんて思っている。
直流を流すと低域が出なくなる。
タムラのA‐8713で苦労した。直流を流すとインダクタンスが減り低域周波数が悪くなる。その対策としてカットコアが有る。表示としては「許容電流値」が有るが、タムラには出来るだけ流さないことが良い。コンデンサーを繋いぐと直流がカットされ交流だけになるが、コンデンサーの音がもろに出る。
トランスドライブかコンデンサーか、の選択になるが、それぞれ長所短所がある。最終的に音なのだと思う。
最近はクラーフ結合、サークロトロンなどが目につくが、挑戦したい気もする。
終端抵抗について。
これについては測定器の使い方が良く分からない頃からやっているが、無ければよい、と言うのが結論。
でもなぜか専門家は付けてるんだよな。
理屈では戻ってきた信号を吸収するらしいが、今のところ恩恵に授かったことは無い。
多分コイルに流れた信号ではF特が良くないので抵抗でバイパスして改善を図る、その代わり増幅率は下がる、今はそんな理解だ。
何回かやっているが、「音に力が無くなる」。これはインピーダンスのミスマッチだと思う。
負荷抵抗に影響を与えない程度の高抵抗、なのだが、これで良くなった、という経験がない。
今なら使えるかも。機会があったら挑戦してみよう。
ハムを引きやすい。
一回タムラのTF‐3の端子を壊してしまって使えなくなったので解体しようと思ったが出来なかった。構造ががっちりで破壊不能だった。
そんな訳なのだがA‐8713(多分同じ構造・シールド)は置き場所によってハムを引く。
要注意。
20kΩ;600Ωのトランスを5k:600Ωの物に入替えたことが有った。
中音域がクリアで良く広がる。しかし低音が無い。
音は好みだったが、真空管には過負荷だったようだ。
音はコアの材質(アモルファス)、低域はインダクタンス、なのかな?と思う。
巻線のシリ・パラ
PRI・SECともに大体二巻き線有るのだが、できればパラで使いたい。
PPの時は不可能だが、シングルなら目的のインピーダンスの4倍の物で使いたい。
パラによって許容電流値が増え、F特も良いらしい。
そして巻線にはたっぷり電流を流して使う。
その方が音が良いみたい。
こんなバカな話をするのは私ぐらいと思う。
私の聴きたかったことはこういう事なのだが、トランスの本にはこういう事が載ってない。
適当に聞き流してほしい。
20210210
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