TAP-2 type を聴いている。メインシステムで、だ。
D-200Ⅱで聴いたときは高域にきつい音が乗ってるような気がして、「発振してんのか?」とも思ったが、どうやらあれはD-200Ⅱのキャラクターのようだ。DS-3000では無い。
むしろ、このアンプとスピーカーの相性のようなものを感じる。DS-3000は音が軽やか、軽くふっと出るタイプでは無いと思う。以前聴き比べた、ビクターのSX-900、パイオニアのS-955Ⅲがそうだ。こいつらは音が軽く出る。特にS-955Ⅲ。これは心地よい音を出す。検聴的に聴くのにそれが良いのか悪いのかは分からないが、これはひがみだ。買ってから確信したのだが、DS-3000は、抑え付けらえた感じがする。そこで発散した音が広がる、とでも言おうか。その感じがこのTAP-2 type には有る。もしかしたら他のスピーカーでは躍動感の無い窮屈な音になるかもしれない。それがこのペアでは良い感じになっている。
TAP-2 type は「厳しい音」という感想だ。たかだか位相反転段をムラード型にしただけで、結構変わった。製作直後は「あまり音は変わらんなぁー」だった。今は遊びの無い音。低音は少し弱いかも。一番は中音で凄い充実している。思い込みかも知れないが、「古典的な」音に感じる。まあ、これらは動作点が合ってないのかもしれないので、落ち着いたら各電圧を細かくチェックする予定。
参考に、それらのスピーカーの感想を。
SX-900(’88)はほんとの音しか出さない。余計な音も出さない。個性も無い。ビクターのスピーカーのSXシリーズは、音楽を再現するスピーカーでモニター系では無いと思う。それらにはZEROシリーズが有る。それでもSX-511と言いSX-900といい、こいつらは私に言わせればモニターで通用する。
S-955Ⅲは’82発売なんだ。DS-3000と二年しか変わらないんだ。もっと古いかと思ってた。これはミッドドーム、リボンツイータ、コーンウーファーとばらばらなユニットをまとめ上げたシステム。それでこの音は凄い。心地よさではDS-3000が負けている。特徴も有り、ぷりぷり、というかリンリンというか、粒立ちの良さ?のような音だ。こう書くと特異な感じに思われるが、極めて自然な音だ。
DS-3000は先ほども書いたが、それに加えて音色が少し乗る。それでもSX-900に比べてだ。木質系の、ファゴットかクラリネットのような感じか、普段は気にならない。そしてウーファーが固く重く、鳴らしづらいとよく聞く。まあ、私の場合OPTを6Ωの物にして解消したが、トランジスタアンプは強力な物が良い。BTLにしてやっと凄いと思った。