新橋演舞場『児雷也豪傑譚話』3階A席 前列センター
復活狂言にスーパー歌舞伎風味と俳優祭のノリをスパイスとして効かせてみました、という感じでした。躍動感溢れるエンターテイメントを期待していったので不完全燃焼。コミック歌舞伎(by菊之助さん)やらクイックマッサージ(by亀治郎さん)などと例えられていたイメージからしてもっと見せ場見せ場の連続で突っ込みどころ満載なハチャメチャなものかと思っていた…。伝奇ものにしては私の好みからいうと筋通しすぎ、説明しすぎ。(ちなみに伝奇もので好きなのはベタだけど『南総里見八犬伝』とか山田風太郎『魔界転生』『八犬伝』だったりする。んでスーパー歌舞伎の『八犬伝』はまったくもって物足りなかった私ですので普通の人の基準とは少々違うかも。大衆的なのよりカルトに走りそうな作品が好きだし。)
基本ごく普通の復活狂言だ、ということを知っていれば不完全燃焼はしなかったかもしれない。そういう意味では事前情報を入れなさすぎたのが敗因?スピード感溢れるという売り文句だったように思うが私の感覚ではあの演出にスピード感は感じない。ちなみに私のエンターテイメントの基準はハリウッド娯楽大作やら劇団四季やら劇団☆新感線やらなのでかなりすれているとは思う(^^;)。それと引き合いに出すのは違うのかもしれないけど「歌舞伎」という部分でも良し悪し、好き嫌いを別として今年になって野田歌舞伎、串田歌舞伎、松本幸四郎『夢の仲蔵』のスピーディな場面転換を見慣れてしまっていた身に「スピード感」という売り文句は、同じかそれ以上のものを期待させてしまっていた。
しかし今回、場面転換の演出が古典歌舞伎の転換のノリだったということと、お家再興にまつわるお話を丁寧に説明している場が多いという部分で「古典歌舞伎」として観る分には十分なスピーディさだとは思うものの、「斬新」とか「新しい試み」といった部分への期待は満足できなかった。なので場面場面では楽しめた部分は多いのだけど全体的評価としては不完全燃焼ぎみという結果になってしまった。
菊五郎劇団の新作にはまったり感が付き物だということを念頭においてこれから観劇に臨むといたします。たぶん、そこが持ち味でもあるのだろうから。
以下、印象に残ったこと。ネタばれ無しのつもりです。
・全編すべて和楽器で押し通した音楽の使い方は好み。クライマックスでは太鼓のビートがかなり効果的だったと思う。
・大蛇、蝦蟇、蛞蝓の着ぐるみでの戦いはかなり楽しかった。それぞれの特徴を生かした動きが見事。見得をきちんと切るのもポイント高し。
・芝居が動いたと感じさせてくれたのは團蔵さんと芝雀さん。さすが芸達者なベテラン。場の持たせ方が違う。團蔵さんのクセがないコミカルさが逆に妙に印象に残る。芝雀さんの娘姿はおっとり品があって出自が姫なのに納得いく姿。しかもダイエット成功でしょうか、とーっても可愛いんすけど(ツボ)。ちなみにあやめとの児雷也の場が某歌舞伎演目のパロディだとわかった人はどれだけいるのか?知らない人には突然のあやめの行動に面食らうだろうねえ。個人的には芝雀さんの芝居がたっぷり見れて良かったんだけど。
・菊五郎さん、松也さんの成金母娘がおかしすぎ。俳優祭のノリだけど楽しいので私的にALL OKです。特に松也さんのコギャルぷりには目が離せませんでした。あの鏡の使い方ったら見事にコギャル。
・児雷也、弱すぎやしないか?お話的に綱手姫最強というのはいいのですか?
・菊之助さんは立役のほうが活き活きして表情もある。時分の華を非常に感じる。宙乗りでの姿の美しさにはほれぼれ。しかし宙乗りでのスクリーンはいらないでしょう。せっかくの臨場感が消えます。菊ちゃんは女の姿になった途端表情が消えてしまうのはなぜですか?あと受けの芝居の時にも表情が消えがちなのも残念。
・亀治郎さんはどの部分でもひとつひとつ丁寧に芝居をする。動きにメリハリがあり受けの芝居も上手い。今回はかなり控えめに盛り立て役に徹していた感じ。立ち回りで派手にしてくるかと思いきや最初から最後までちゃんと女の子だったのがすごい。剣の扱いが猿之助さんに似てる。今回の綱手姫の化粧は可愛かった。
・松緑さん、今回でつくづくこの人は陽の人だと思った。悪役としての暗い凄みはない。可愛げな愛嬌がのるのだけど今回の役は愛嬌があってもいい役だとも思うので良し。全体的に押し出しがあり大きさが出るようになった。舌足らずは以前よりはだいぶ良くなってきたけど台詞の節回しが単調なのがちょっと残念。大蛇丸に関してもう少し立ち回りの見せ場を作ってあげたらいいのに、と思う。私はこの人のはずむような立ち回りが好きなのでもっと堪能したかった。今回の松緑さんを観て完全陽性のヒーローをやらせてみたら楽しそうと思った。
・ラストの立ち回り、既視感ありありでしかももっとレベルの高いのを見ているので残念ながら感心するまでに至らず。昔ながらの立ち回りにスピード感を出したほうがかえって見ごたえあったのでは?菊五郎劇団の立ち回りの美しさ独自性を感じられなかったのは本当に残念。
・既視感ついでに書けば大薩摩の使い方が『夢の仲蔵 千本桜』と同じだった。が、微妙に役割が違った。転換の間を持たせるために使ったのは同じだが彼らを出すタイミングで随分違うものだ。芝居と同化し、転換の間の繋ぎとしての役割を感じさせなかったのは『夢の仲蔵』のほう。
・最後の最後、もう一芝居あったほうが大蛇丸が浄化された部分を明快に出せたのではないかしら?
蛇足:言い訳めくが…。
楽しめたとこも多々あるのですが、浮き立つ気分になれなかったのはこれを観る前にジャンルは違うけどライブということでは同じものと考えると、天才のライブを立て続けに3回も観(聴い)ちゃっててその余韻がまだたっぷり残っているせいもあるかも。あの高揚感は一生忘れられないかも、というくらい凄かったから。とかく芸術と言われがちなクラシック音楽ですが超一流のパフォーマンスは極上のエンターテイメントでもあるのだと思い知らされたのでした。
復活狂言にスーパー歌舞伎風味と俳優祭のノリをスパイスとして効かせてみました、という感じでした。躍動感溢れるエンターテイメントを期待していったので不完全燃焼。コミック歌舞伎(by菊之助さん)やらクイックマッサージ(by亀治郎さん)などと例えられていたイメージからしてもっと見せ場見せ場の連続で突っ込みどころ満載なハチャメチャなものかと思っていた…。伝奇ものにしては私の好みからいうと筋通しすぎ、説明しすぎ。(ちなみに伝奇もので好きなのはベタだけど『南総里見八犬伝』とか山田風太郎『魔界転生』『八犬伝』だったりする。んでスーパー歌舞伎の『八犬伝』はまったくもって物足りなかった私ですので普通の人の基準とは少々違うかも。大衆的なのよりカルトに走りそうな作品が好きだし。)
基本ごく普通の復活狂言だ、ということを知っていれば不完全燃焼はしなかったかもしれない。そういう意味では事前情報を入れなさすぎたのが敗因?スピード感溢れるという売り文句だったように思うが私の感覚ではあの演出にスピード感は感じない。ちなみに私のエンターテイメントの基準はハリウッド娯楽大作やら劇団四季やら劇団☆新感線やらなのでかなりすれているとは思う(^^;)。それと引き合いに出すのは違うのかもしれないけど「歌舞伎」という部分でも良し悪し、好き嫌いを別として今年になって野田歌舞伎、串田歌舞伎、松本幸四郎『夢の仲蔵』のスピーディな場面転換を見慣れてしまっていた身に「スピード感」という売り文句は、同じかそれ以上のものを期待させてしまっていた。
しかし今回、場面転換の演出が古典歌舞伎の転換のノリだったということと、お家再興にまつわるお話を丁寧に説明している場が多いという部分で「古典歌舞伎」として観る分には十分なスピーディさだとは思うものの、「斬新」とか「新しい試み」といった部分への期待は満足できなかった。なので場面場面では楽しめた部分は多いのだけど全体的評価としては不完全燃焼ぎみという結果になってしまった。
菊五郎劇団の新作にはまったり感が付き物だということを念頭においてこれから観劇に臨むといたします。たぶん、そこが持ち味でもあるのだろうから。
以下、印象に残ったこと。ネタばれ無しのつもりです。
・全編すべて和楽器で押し通した音楽の使い方は好み。クライマックスでは太鼓のビートがかなり効果的だったと思う。
・大蛇、蝦蟇、蛞蝓の着ぐるみでの戦いはかなり楽しかった。それぞれの特徴を生かした動きが見事。見得をきちんと切るのもポイント高し。
・芝居が動いたと感じさせてくれたのは團蔵さんと芝雀さん。さすが芸達者なベテラン。場の持たせ方が違う。團蔵さんのクセがないコミカルさが逆に妙に印象に残る。芝雀さんの娘姿はおっとり品があって出自が姫なのに納得いく姿。しかもダイエット成功でしょうか、とーっても可愛いんすけど(ツボ)。ちなみにあやめとの児雷也の場が某歌舞伎演目のパロディだとわかった人はどれだけいるのか?知らない人には突然のあやめの行動に面食らうだろうねえ。個人的には芝雀さんの芝居がたっぷり見れて良かったんだけど。
・菊五郎さん、松也さんの成金母娘がおかしすぎ。俳優祭のノリだけど楽しいので私的にALL OKです。特に松也さんのコギャルぷりには目が離せませんでした。あの鏡の使い方ったら見事にコギャル。
・児雷也、弱すぎやしないか?お話的に綱手姫最強というのはいいのですか?
・菊之助さんは立役のほうが活き活きして表情もある。時分の華を非常に感じる。宙乗りでの姿の美しさにはほれぼれ。しかし宙乗りでのスクリーンはいらないでしょう。せっかくの臨場感が消えます。菊ちゃんは女の姿になった途端表情が消えてしまうのはなぜですか?あと受けの芝居の時にも表情が消えがちなのも残念。
・亀治郎さんはどの部分でもひとつひとつ丁寧に芝居をする。動きにメリハリがあり受けの芝居も上手い。今回はかなり控えめに盛り立て役に徹していた感じ。立ち回りで派手にしてくるかと思いきや最初から最後までちゃんと女の子だったのがすごい。剣の扱いが猿之助さんに似てる。今回の綱手姫の化粧は可愛かった。
・松緑さん、今回でつくづくこの人は陽の人だと思った。悪役としての暗い凄みはない。可愛げな愛嬌がのるのだけど今回の役は愛嬌があってもいい役だとも思うので良し。全体的に押し出しがあり大きさが出るようになった。舌足らずは以前よりはだいぶ良くなってきたけど台詞の節回しが単調なのがちょっと残念。大蛇丸に関してもう少し立ち回りの見せ場を作ってあげたらいいのに、と思う。私はこの人のはずむような立ち回りが好きなのでもっと堪能したかった。今回の松緑さんを観て完全陽性のヒーローをやらせてみたら楽しそうと思った。
・ラストの立ち回り、既視感ありありでしかももっとレベルの高いのを見ているので残念ながら感心するまでに至らず。昔ながらの立ち回りにスピード感を出したほうがかえって見ごたえあったのでは?菊五郎劇団の立ち回りの美しさ独自性を感じられなかったのは本当に残念。
・既視感ついでに書けば大薩摩の使い方が『夢の仲蔵 千本桜』と同じだった。が、微妙に役割が違った。転換の間を持たせるために使ったのは同じだが彼らを出すタイミングで随分違うものだ。芝居と同化し、転換の間の繋ぎとしての役割を感じさせなかったのは『夢の仲蔵』のほう。
・最後の最後、もう一芝居あったほうが大蛇丸が浄化された部分を明快に出せたのではないかしら?
蛇足:言い訳めくが…。
楽しめたとこも多々あるのですが、浮き立つ気分になれなかったのはこれを観る前にジャンルは違うけどライブということでは同じものと考えると、天才のライブを立て続けに3回も観(聴い)ちゃっててその余韻がまだたっぷり残っているせいもあるかも。あの高揚感は一生忘れられないかも、というくらい凄かったから。とかく芸術と言われがちなクラシック音楽ですが超一流のパフォーマンスは極上のエンターテイメントでもあるのだと思い知らされたのでした。
新感線のスピードに慣れていると、たぶんモタモタとしてて、ダサイ感じがするでしょうねぇ。あと、筋の展開も単純すぎますね。新感線のスケール感と筋の入り組み方って、中島かずきさんの希有な才能だし、客にカタルシスを与えるサービス精神はピカ一ですもの。
群舞も毎度すごいしねぇ。
ちなみに菊五郎劇団の新作は、今回はかなり娯楽路線でしたが、いつももっともっとぬる~い仕上がりです(笑)。
あと、スピード感も『児雷也』含め、ありませんね~。そもそも、それを売りにしてない気がしてます。
『児雷也』のよさは、やはり三すくみの場面かな?あそこは、最高に楽しいと思いました。あと、松緑や菊之助がかっこよくみえるのがいいな、と。
私の場合は、全体というより、部分が好きなのかも知れませんね。それと、劇団の塩梅のいいところかな…。勝負するステージが歌舞伎で、そこから一歩も出ないところがわりと好きです。
ちなみに、私が読んだ山田風太郎の唯一の忍法物は『八犬伝』でした。あれは、本当に面白かったです!
さっそくのコメントありがとうございます。感想を書いたあと、さっそく『児雷也』の評判を探しに行ったんです。そしたら皆さんとても楽しまれていて。私ったらまたもや負け犬だと泣いてました(TT)。さすがにこの感想じゃ、ぽん太さんのとこにTBもできないし。だから色々言い訳じみてます(笑)
私、菊五郎劇団の芝居のあり方は好きなんです。国立での復活狂言での試みは残念ながら拝見はしてないのですが、歌舞伎座で拝見する限り、今の今まで’まったり’って感じたことないんですよ。どちらかというと、テンポの良さ、間のよさが際立っていると感じているんです。それで、なんというか、この題材で新しい試み、しかも若手主役ということで私は違う方向の期待をしてしまったんですよね。スペクタクルでスピード感溢れ、思想性なしの、ただただかっこいいカタルシスのある「歌舞伎」が観られるかもと。
その期待値が高すぎての不完全燃焼です。印象の残った部分を書き出して、なんだ楽しんでるじゃん私、と思いましたもん(笑)
私、実は猿之助さんのスーパー歌舞伎はクセがありすぎてあまり好きではないんです。(猿之助さんは古典のほうが好き)。でも何かスピード感のあるわくわくする歌舞伎が観たいと思った時に新感線に出会いました。ああ、これだこのスピード感。そしてキャラクターの徹底したかっこよさ。これでもっと「歌舞伎」の方程式に組み込んだものが観たいとも思いました。実際に演出家のいのうえ氏にアンケートで「歌舞伎(できれば古典)」を演出しませんか?と書いた。
で、演出のスピード感は抜きにして和楽器の生演奏で押し通し、いわゆる基本を押さえつつ、娯楽の方向性にいくという部分では、菊五郎劇団の方向性は、私的に「この方向!」なんです。なんだけど、どうして「まったり」なの?なんでーー?!と、まあそんな感じです。
そうですか、菊五郎劇団の新作にはやはりまったりは付き物ですか…。動ける人たちばかりなのになあーとついつい思ってしまうのはいけませんね。
>今の今まで’まったり’って感じたことないんですよ
「十二夜」では蜷川歌舞伎で菊五郎劇団の歌舞伎とは思ってなかったので、この演出のまったり感が劇団特有のものとは思ってなかった。
でもやっぱ世話にしろ時代にしろ、菊五郎さんの立役での芝居にはドライブ感があると思うんですがーー??違うの?違うの?
菊五郎劇団の新作が、いかにお間抜けか?は、国立をご覧になるとわかると思います。歌舞伎座の團菊祭では、まず團十郎さんがいますし、かかる演目が古典歌舞伎で、芝居そのものが絵的にもこなれてますが、劇団がトライするいわゆる「純歌舞伎」は、今の感覚からすると本当に他愛もない、ぬるーいものばかりなんですよ。
テンポがよくスピーディーな展開なら、猿之助一座でしょうか…。「間」が現代的なんですよね、猿之助さんの復活狂言もスーパー歌舞伎も。
菊五郎劇団のは、「間」が旧態依然とした歌舞伎(笑)だと思うし、決して新感線のように走り回らない。運動量はあるんですが、走らず汗かかずが、劇団の美学かもしれないです。
でも、今回は花形でしたんで、主役の役者三人ともすごく動いてましたけど、動く「間」が現代感覚ではないため、たぶん、あまりピンと来ないんだと思います。
私は逆に、何をやっても歌舞伎のリズムになってしまうごとき、菊五郎劇団独特のまったり感が好きなので、今回の『児雷也』には驚きました。うはぁ~、頑張ってるなぁって(笑) 無駄に立廻りがあるあたりも。(正直、菊ちゃんの立廻りは、ここはどう考えても長すぎだろうなどと思ったりしましたんで)
劇団の芝居が全部このようになると困りますが、国立の不可思議な復活狂言以外に、『児雷也』みたいなわかりやすくおバカな演目があってもいい、なんて思います。
といっても、今度は、菊五郎の玉手なんぞをじっくりみたいものだ…と思いますけどね。
>児雷也、弱すぎやしないか?お話的に綱手姫最強
じゃんけん理論的に児雷也いらない(爆)。でも主役^^
歌舞伎って、初日ぼろぼろでも楽に良かったらオッケー、今回だめでも次回に期待、御曹子下手でも先が楽しみとか、三つのうち一つ好きならいいとか、非常におおざっぱでまたーりとしていないと付き合ってくのが難しい世界なんですよね。
だから初日で劇評を書くと大変な事に。
亀治郎さん目当てで浅草?…とか思ったのが私にとって収穫か副作用です。
菊五郎劇団の特色のひとつがどういうものか、よくわかったような気がします。ご説明ありがとうございます。歌舞伎座で観る時とイメージが違うのはやはり古典はすでに練られた演出だということなんでしょうね。あとは役者本人の芸の部分に還元されるのかな。菊五郎さん御本人は流れるようなドライブ感をお持ちの方だと思います。さらっとしたなかの熱さ、エネルギーを感じます。得に彼の色気は誰にもまねできない熱さがあると私は感じます。幹部役者のなかで一番色気があると思うなー。
私が欲してるのはただスピード感があればいいというものじゃないんですよ。説明するのが難しいんですが…。ちなみに若手三人の立ち回りのスピードの間は「まったり」してるとは思いませんでしたよ。大詰めの殺陣は表現方法がスーパー歌舞伎と似ててもったいないと思ったし。なんというかそういう部分ではないところで、熱気が欲しかったということろかな。
で、とりあえず来年お正月の国立は絶対観に行きます。どういうものなのか、次もまったりと感じるか。
>urasimaruさん
本文からの引用はどんどんしちゃってくださいな。お気になさらずに(^^)
人それぞれの感性での感想は読んでて楽しいですよね。でもあまりに自分が少数派な意見だとドキドキしちゃいます。きゃー、私ってどこかヘン?とか(笑)
三すくみ論理はツッコミどころ満載でしたねー。主役が一番弱いとかこれいかにとか、ガマなのに鷲がペットととはなぜにしてとか(笑)ラスト、大蛇丸に勝てたのはあやめ姉の血のおかげ?もしや大蛇丸はあやめに恋してたから、そのせい?とか(笑)、こういうツッコミできるのは楽しかったです~。
>初日ぼろぼろでも楽に良かったらオッケー
これは他の芝居にもいえますね。でも初日ボロボロの時の評価も正しいのも事実で、そこは私はどんなものでも一期一会で評価したいです。だから頑張って書く…でもそこまでして書く必要あるか?と自分で思うときもある…。
>今回だめでも次回に期待
私はこちら派かな。どんな役者さんでも今回ダメだからと諦めることはしないですね。次は良いものを見せてくれるかも。それが原動力で観にいきます。実際、それほど好きでなかった役者さんを好きになることも多い。
>御曹子下手でも先が楽しみとか
これは上の感覚と同じで、先を楽しみにという部分はありますねー。でも私の場合、芝居全体のバランスを崩されると厳しい書き方はしちゃいます。でも私の場合、名前を書いて取り上げて書くということは「期待」でもあるんですけど。まあそこら辺、ほんとの意味で贔屓目にならない性分なので…。
と自分のなかで整理してみました(笑)長い…。
私的に菊五郎さんは立役限定で色気を感じる。女形をされた時はまた別な感想を持っております。
女形さんではなんといっても雀右衛門さんでしょう。