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読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

「聖なる怠け者の冒険」森見登美彦

2013-06-13 23:19:25 | 小説
今回ご紹介するのは「聖なる怠け者の冒険」(著:森見登美彦)です。

-----内容-----
一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。
虫喰い穴のあいた旧制高校のマントに身を包み、かわいい狸のお面をつけ、困っている人々を次々と助ける、その名は「ぽんぽこ仮面」。
彼が跡継ぎに目をつけたのが、仕事が終われば独身寮で缶ビールを飲みながら「将来お嫁さんを持ったら実現したいことリスト」を改訂して夜更かしをすることが唯一の趣味である、社会人二年目の小和田君。
当然、小和田君は必死に断るのだが……。
宵山で賑やかな京都を舞台に、ここから果てしなく長い冒険が始まる。

-----感想-----
この作品は以下の章で構成されています。

プロローグ 土曜日の男
第一章   ぽんぽこ仮面と週末探偵
第二章   休暇の王国
第三章   宵山重来
第四章   聖なる怠け者たち
エピローグ 日曜日の男

冒頭のプロローグの時点で既にかなり面白いです。
出てくる登場人物が変てこな人ばかりで笑えました。
当然のように「ポンポコ仮面」という京都に現れた謎の怪人についての描写が始まりますし
いかにも森見登美彦さんといった感じの小説で、冒頭からかなり楽しみになりました

プロローグではこの他、「祗園祭宵山」という言葉が登場。
やはり出たかという感じです^^
そして何と、この物語の日がまさに「祇園祭の宵山」の日とのこと
「宵山万華鏡」を彷彿とさせるものがあり、これは何も起きないわけがないし、期待が高まります

信楽焼(しがらきやき)の狸、これは「有頂天家族」でよく出てきたキーワード。
本作「聖なる怠け者の冒険」でもよく登場します。
「有頂天家族」とのつながりが気になるところです。
作中に何度も登場する、柳小路にある「八兵衛明神」という神社にはなぜか信楽焼の狸がいくつも佇んでいて、一体この神社にはどんな神様が祀られているのだろうと思いました。
ここの神様、終盤でついに正体が明らかになります。

「蕎麦処六角」でのぽんぽこ仮面と六角の店主、津田氏率いる「蕎麦打ち連」の戦いは面白かったです。
津田氏率いる蕎麦打ち連による突然の裏切りに遭い、窮地に立たされるぽんぽこ仮面。
津田氏は恩人であるぽんぽこ仮面をなぜか捕まえようとしたのです。
そして明らかになる、津田氏の後ろでぽんぽこ仮面捕縛の糸を引く「大日本沈殿党」の存在。
退廃した生活を送る学生集団である大日本沈殿党の本拠地は下鴨泉川町の学生アパート「下鴨幽水荘」。
このアパートの名前は知っています
森見登美彦さんの他の作品にも登場するアパートで、何やら怪しい人ばかり住んでいます。
基本的に森見さんの作品は怪しい人ばかり出てきますしね(笑)
他の作品とのちょっとしたリンクが次々に出てきて、にわかに気持ちが盛り上がりました。
そして一方、その頃主人公の小和田君が何をしていたかというと。。。
第一章の最後に「ごろごろしていた」と書かれていて面白かったです。
まったくやる気のない主人公だなと思います(笑)

閨房(けいぼう)調査団。
大日本沈殿党のさらに後ろにいる団体で、これも森見登美彦さんの他の作品に出てきたことがあります。
大日本沈殿党と並んでかなりぶっ飛んだ団体です。
そして、なぜかこういった団体がぽんぽこ仮面を捕まえようとします。
戸惑うぽんぽこ仮面。
過去にぽんぽこ仮面が助けてあげた人達が、ことごとく恩を仇で返しぽんぽこ仮面を捕まえようとするのです。
京都で超有名な人助けのスーパースターだったはずのぽんぽこ仮面は、なぜか追われる身に。
果たしてぽんぽこ仮面を狙う真の黒幕は誰なのか、謎が謎を呼び、次々と変てこな人達が出てくる展開になりました(笑)

恩田先輩と桃木さん。
恩田先輩は小和田君が勤める研究所の2つ上の先輩で、桃木さんはその彼女です。
この二人は「充実した休日」を送ることに血道を上げているという特徴があります。
「ぐうたらした休日」を送ることに血道を上げる小和田君とは正反対な感じで、二人はいつもぐうたらな小和田君のことを気にかけていてよく電話をして呼び出そうとします。
冒頭のプロローグにも登場し、物語の開幕を告げる朝の日差しの中、「さあ、充実した土曜日を過ごすぞ!」と気合いを漲らせていました。
そして二人は物語の節目節目に登場して大活躍します。
主人公ではないのですが、物語に欠かせない重要なお二人でした。

「テングブラン」という名の怪しいお酒も登場
このテングブラン、またの名を「偽電気ブラン」ということも明らかになります
偽電気ブランとは「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」にも出てきた、あのものすごく美味しいとされるお酒。
東京浅草の電気ブランをまねて造ったことから「偽電気ブラン」と呼ばれるようになりました(電気ブランは実在するお酒です)。
さらには秘密裏にテングブランの製造を一手に手がける「テングブラン流通機構」という団体も登場。
今作は本当に謎めいた団体が次々と出てくるなと思います
この団体も例によってぽんぽこ仮面を捕まえようとしています。

ちなみにぽんぽこ仮面が自身のことを「通りすがりの人に親切にするだけの四畳半的怪人」と評しているのはウケました。
一応自分自身のことを怪しい人、「怪人」と自覚してはいるんだなと思いました(笑)
そしてこれも森見登美彦さんの作品でよくあるのですが、出てくるお部屋がことごとく「四畳半」です。

「土曜倶楽部」というのもかなり気になる団体でした。
土曜倶楽部とは毎月一度、土曜の夜に集まって猪鍋(ししなべ)を喰うことを目的とした七名の人間から成る集まりとのこと。
「有頂天家族」に出てきた「金曜倶楽部」が強烈に意識される団体名でした。
そして現れる、まさかの日曜倶楽部。
一体謎の団体はいくつあるのかと思いました。
こういった怪しすぎる団体の数々がさも真面目な感じの文体で語られていくので笑ってしまいます。
どう考えてもこれがぽんぽこ仮面を捕まえようとする真の黒幕だろうと思いきや、その先にもさらに暗躍する謎の組織があり!?という展開が次々と続いていき、このくるくる回る様はまるで「宵山万華鏡」のようでした。

そして、ここまでのところあまり活躍していない主人公の小和田君ですが。。。
終盤となる「第四章 聖なる怠け者たち」では大活躍することになります。
と言っても大活躍は大活躍でも、「怠け者」としての本領を発揮するような感じの大活躍でしたが。
とんでもなく怠けた主人公でしたが、一応主人公としての役割は果たせたのかなと思います。
祇園祭宵山の最後、23時に四条烏丸の大交差点で迎えるクライマックスまで読むと、何ともいえない達成感がありました。
土曜日の朝から夜までの、長い長い1日となった物語、素晴らしく面白かったです


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蒸し暑い

2013-06-12 22:30:41 | ウェブ日記
今日の東京はとても蒸し暑かったです。
曇り空の中、雨が降ったり止んだりしていました。
どうやら南の海上に停滞している台風3号の影響で湿った空気が流れ込んで来ているようです。
いかにも梅雨といった感じの、モワモワした蒸し暑さになっていました。

こう蒸し暑いと、外を歩くととても不快指数が高いです。
服が体にまとわりつくような感じになるんですよね
からっとした暑さならともかく、やはり蒸し暑いのはきついです。

気になる台風のほうは、何やら南の海上に居座っています。
勢力は落ちているようですが、この台風によって梅雨前線が活発になったようで東京も週末にかけて雨の降りやすい天気が続きます
ただここのところずっと雨が降っていなかったので、この機に雨が降ってくれたのは有り難いです。
どうも各地で水不足になってきているので、梅雨らしく雨が降ることも大事なのだと改めて思います。
あとはまだ6月半ばなので、うだるような蒸し暑さはやめてほしいなと思います(笑)

日韓通貨スワップ協定展望

2013-06-11 20:29:52 | 政治
日本と韓国の間で結んでいる「日韓通貨交換(スワップ)協定」の総枠130億ドルのうち、30億ドル分が、7月3日をもって協定終了となります。
このため現在、このスワップ協定30億ドル分を延長するのかどうかが話題になっています。
日韓通貨スワップ協定については民主党政権下だった2011年の11月に一度記事を書いています。
ご覧になる方はこちらをどうぞ。

この時私は「色々納得いかないが、まあ仕方ないのかな」と思いました。
しかしその後、大きく情勢が変わりました。
引き金となったのは昨年8月の当時の季明博(イ・ミョンバク)大統領による竹島不法上陸でした。
昨年8月は本当に色々なことがあり、私も記事を書いたので、以下に並べてみます。

「韓国大統領の竹島侵入とサッカー選手のロンドン五輪での愚行」
「韓国大統領が天皇陛下を侮辱」
「日本人の怒り」
「今度は韓国外相が天皇陛下に謝罪を要求」
「今度は韓国が日本が送った親書を送り返すという暴挙」

こうして見ると、大統領にしろサッカー選手にしろ外相にしろ、よくもまあ好き放題暴れたものだと思います。
とんでもない非常識さだと思いますよ、ほんと
さらに韓国の反日暴走はこれだけに留まらず、この後もずっと続くことになります。
新たに就任した朴槿惠(パク・クネ)大統領も前任者のイ・ミョンバク氏と似たようなもので、米韓首脳会談の場で日本を批判したり、そのままアメリカの議会での演説でなぜか日本を批判したり(せめて韓国の議会でやるべき)と、やりたい放題好き放題なことをやっています。
また先日は韓国の大手新聞社「中央日報」が、「日本への原爆投下は神の懲罰」という反日思想丸出しな記事を掲載する事件がありました。
これも記事を書いているのでご覧になる方は以下をどうぞ。

「原爆投下は神の懲罰?」

さらについ先日も韓国の人が靖国神社でとんでもない暴挙を犯す事件があったのですが。。。
さすがにこれは下品すぎて書く気にもならないです。
ひとまず靖国神社は警察に被害届を出したとのことです。

というわけで。
以上ここまでを振り返ってみれば一目瞭然ですが、韓国というのはまさに一年中「反日」で発狂しているとんでもない国です。
韓国は事あるごとに「日本は反省しろ」とか何とか言っていますが、どう見てもお前らの国が反省しろという話です。
一応そこは突っ込みを入れておきます。

焦点となるのは、このような極めて悪質な反日国家相手に、通貨スワップ協定を継続する意味はあるのか?という話です。
これについては2011年11月の記事でも書いていますが、経済的な面を考慮すると「嫌だけどやむを得ないのかな」という印象を持っています。
が。。。
上記のように、韓国は完全に一線を越えてきました。
これを受けて、さすがの韓国大好き民主党政権でも、2011年秋に700億ドルに拡大していた日韓通貨スワップ協定を、拡大していた分を昨年10月に取りやめた経緯があります。
そのため現在の日韓通貨スワップ協定の総枠は、冒頭に出てきた130億ドルとなっています。

ひとまず私の印象として、韓国がこれだけ一線を越えてきた以上、今回は日本側からは何も言う必要はないだろうと思います。
7月3日をもって30億ドル分が終了となるのであれば、韓国が何も言って来なければそのまま終了で良いです。
これを差し引いてもあと100億ドルも協定があるのですしね。
その上で、もし泣き付いてくるようであれば検討するという形で良いのではないでしょうか。
幸いこの30億ドル分は民主党政権が700億ドルに拡大した時と違い、きちんとIMF(国際通貨基金)に間に入ってもらっての安全な協定なので、仮に協定を継続する場合も日本側のリスクは少なくて済みます(踏み倒しに遭う危険とか)。

どうやら政府も日本側からは声は掛けず、相手が頼んできた場合のみ検討する方針を固めたようですし、それが良いと思います。

表現の自由を考える

2013-06-09 17:52:39 | 政治
近頃マスコミが取り上げ始めた「表現の自由」。
私が見ているテレビ番組ではテレビ朝日「報道ステーション」、TBS「サンデーモーニング」などで取り上げられています。
実は民主党政権下だった昨秋、この「表現の自由」を巡る激しい攻防があったのですが、それについては昨年たくさん記事を書いたので、今回は詳細は割愛します。
ひとまず「表現の自由」について考えてみます。

日本国憲法第21条によると、「表現の自由」は以下のように規定されています。

日本国憲法 第3章 国民の権利及び義務
 第21条 1.集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保証する。
       2.検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。


これにより国民の「表現の自由」は保証されています。
もしこの「表現の自由」が保証されなくなった場合、露骨に影響を受けることになりそうなのが、歌や音楽やダンス、イラスト、Web製作(一般のブロガー等も含まれます)など、文字どおり何らかの形で「表現」をする人達。
特に今の時代、非常に多くの人がホームページやブログ、ツイッター、ミクシィ、フェイスブック等、何らかのインターネットサービスを活用しているので、「表現」をする人は一昔前とは比較にならないほど多くなっています。

例えば特定の過激派思想集団、圧力団体等が「その表現は見ていて不快である。我々への侮辱である。撤廃せよ」と因縁をつけてきたとします。
この場合、「表現の自由」が保証されていれば、その表現がよほど過激でない限り、こういった因縁から自身が表現したものを守ることが出来ます(徹底した圧力攻撃で押し切られて敗れる場合もありますが)。
しかし「表現の自由」が保証されないとなると、特定の過激派思想集団、圧力団体等が一気に力を持つことになり、日本各地で言論弾圧事件が多発する事態が予想されます。
「その表現は不快である。認められない。撤廃せよ」と因縁を付ければ弾圧出来るようになるのですから。
歌の歌詞が気に食わないとか、イラストのこの部分が気に入らないとか、そのお店の看板が癇に障るとか、その気になれば片っ端から弾圧することが出来るようになります。
そんなわけで、「表現の自由」を守ることはとても重要なこととして捉えられています。
なので昨秋民主党が「人権侵害救済法案」という特殊な法案を成立させてこの「表現の自由」自体を弾圧しようとした時は大問題になりました(露骨に憲法違反の為)。

ところで、なぜ最近になって急にマスコミが「表現の自由」を取り上げ始めたかと言うと、憲法改正論議が活発になったからです。
自民党の提案した憲法改正案によると、日本国憲法第21条「表現の自由」について、以下のように記載されています。

第21条
1.集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。
2.前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。
3.検閲は、してはならない。通信の秘密は、侵してはならない。

注目は新設された第2項で、「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」となっています。
これをどう受け取るかですが、マスコミによると「市民のデモが取り締まられることになる、表現の自由の侵害だ」とのことです。
ただ私はこれをそのまま真に受けてはおらず、「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動」という文言に注目しています。
これはおそらく、デモはデモでも、特定の過激派思想集団や圧力団体による、文字どおり”公益及び公の秩序を害することを目的とした活動”のことを指しているのだと思います。
一例としては、経済産業省の敷地内の土地を不法占拠し、勝手にテントを張って居座っている「脱原発過激派」の方々とかが該当します。
あれはまさに公の秩序を害しているので(不法占拠は表現の自由でも何でもなく、ただの犯罪です)、そういうのであればまあ問題はないです。
民主党政権下で画策された「人権侵害救済法案」のように、歌や音楽やダンス、イラスト、Web製作(一般のブロガー等含む)など色々な表現を露骨に弾圧するような姿勢も見られませんし。
ただしこの第2項の文言だと、「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動」の拡大解釈による恣意的な運用が可能なのは事実。
そこはよく議論したほうが良いです。

とはいえ。。。
現状の日本では憲法改正の発議自体が不可能に近い状態なので、今すぐどうこうということはないです。
ひとまず良い機会ですし、「表現の自由」について色々考えてみるのも面白いのではないでしょうか。
どこまでが表現の自由で、どこからが行きすぎた行為なのか、自分なりの判断基準が定まってくるかと思います。

冷房の出番

2013-06-08 22:08:40 | ウェブ日記
先月の後半から暑い日が多くなっています
それに比例し、部屋の窓を開け放つことも多くなっていきました。
夜は窓を開けておくと涼しい風が入ってくるので、それで部屋の暑さを和らげていました。

しかし6月に入り、それだけでは暑さを凌げなくなってきました。
梅雨に入ったわりに晴れの日が続いていることもあり、夜も連日暑い日が多くなっています。
なので寝る時に窓を閉めると、その後にすぐ部屋が暑くなってくるんですよね。。。

そんなわけで一昨日、ついに冷房のお世話になることにしました。
今年初めての冷房です。
これを点けるとやはり快適で、ちょっと寝苦しく感じていた夜も解消されました。
ただしまだ6月なので、タイマー設定は短めにしています。
それと点けるのは寝る直前にして、それまでは窓を開けて風を入れるようにしています。
そうしないと、今の時期から冷房に頼りきりになっていたら、真夏になった時に暑さに耐えられないかも知れませんからね(笑)
冷房に頼りきりになるのは真夏だけにしておきたいところです。
うまく暑さと付き合っていければと思います。

探し物

2013-06-07 22:11:28 | ウェブ日記
だいぶ前から、探し物をしていました。
それは高校時代に取った「危険物取扱者乙種4類」の免許証。
危険物取扱者の免許証は10年ごとに書き換えが必要なので、その案内が来ます。
なので免許の書き換えを申請しようとしたのですが…
肝心の免許証が、どこにもありません
絶対あると思った場所になぜかなくて、その後も部屋の大掃除がてらあちこちを探し回ったのですが、一向に出てきません。
これは紛失してしまったか…と絶望的な気持ちになりました。
再発行してもらうのは可能ですが、色々と面倒です。

何とか出てこないものかと悶々としていたある日、ふと気になる場所がありました。
今まで盲点になっていた場所で、まさかこんなところにあるわけはないだろうと思い見てみたら。。。ありました。
探し物が見つかる時は大抵こんな感じで、見当違いの場所から出てきたりするんですよね

何はともあれ、この免許証もまた私の青春の一部。
高校時代、資格を取得すべく炎を燃やしていた時代の大事な勲章です。
無事に見つかって良かったです

カツオ人間とくまモンの決闘

2013-06-06 21:15:39 | ウェブ日記
昨日書いた「本気を出した高知県」という記事。
高知県が本気になり、ひとつの大家族・高知家になってPRキャンペーンを展開していくというのをご紹介しました。
そこで、このPRキャンペーンの中身を勝手に考えてみました(笑)
ズバリ、これは良い案が浮かびましたよ。

吉野川、四万十川と並ぶ四国第三の川、仁淀川(によどがわ)にかかる沈下橋(ちんかばし)。
ここでカツオ人間とくまモンが決闘するんです。

↓ここで


この方々が、


決闘


沈下橋は欄干のない独特な橋。
なぜこの場所で決闘なのかは以前見た「君が踊る、夏」という映画に由来しています。

くまモンは熊本県の営業部長で全国各地に出張するので、「果たし状」でも送りつければ来てくれるはずです。
以前くまモンが他のゆるキャラから「果たし状」を送りつけられて激怒しているのを見たことがありますし(笑)
そして迎える沈下橋での決闘。
現れたくまモンに、カツオ人間は余裕しゃくしゃくで語りかけます。

カツオ人間「フッハッハ。くまモン敗れたり」
くまモン「!?」
カツオ人間「決闘の場に来るならもう少し殺気立って来るものだろう。その間抜けな表情はなんだ。そんなので勝てるわけなかろうが!」
くまモン「そう言われてもこれが僕の表情なんだモン。仕方ないんだモン」
カツオ人間「これは戦う前から勝負は見えたな。この勝負俺のか―」
くまモン「それと、」
カツオ人間の言葉をさえぎって喋り出すくまモン。
くまモン「君の顔も僕に負けず劣らず間抜けなんだモン。カツオのぶつ切りだし、人のことは言えないと思うんだモン」
カツオ人間「な、なんだと!?」
痛いところを突かれてうろたえるカツオ人間。くまモンはなおも続ける。
くまモン「それに僕は熊なんだモン。カツオなんか食べちゃえば良いし。勝負は見えたとか言ってたけど、その言葉をそっくり返すんだモン。この勝負、勝つのは僕なんだモン」
カツオ人間「ええい、うるさい!黙れ黙れ!!」
激怒するカツオ人間。
カツオ人間「言わせておけば好き放題ほざきおって。許さんぞ!死ねえーーーい!!」
抜刀して斬りかかるカツオ人間。しかし―。
カツオ人間の愛刀、「カツオの太刀」がくまモンを捉えたと思った瞬間、くまモンが目にも留まらぬ早業で抜刀!!
くまモンの愛刀、「クマモト花月」が一閃、吹き飛ばされるカツオ人間。

カツオ人間「バカな…何だ今の速さは…」

くまモン「また…つまらぬものを斬ってしまったんだモン」←決めゼリフ

ザッバーン!!……ブクブクブク……ユラユラユラ。
橋から落ち、流されていくカツオ人間。
こうしてくまモンは次なる戦い、宿敵・つば九郎との決闘に向けて、ヤクルトスワローズの本拠地・神宮球場へと向かうのであった。

完。






いやはや。。。くまモン、衝撃の強さですね。
そんでもってカツオ人間、負けちゃってますね(汗)
まあこれは仕方ないのです。
やはりくまモンは「ゆるキャラグランプリ2011」王者にして今をときめく最強のゆるキャラですからね、カツオ人間では勝てる気がしなかったのです(キッパリ)
私の考えたこのPRキャンペーンでは肝心のカツオ人間が負けてしまうという重大な問題があるので、かなり改善の余地があるなあという気がしなくもないです(笑)
何はともあれ、地域活性化に向けて色々考えるのは面白いのではないかと思います。

本気を出した高知県

2013-06-05 23:21:23 | ウェブ日記
先月、ネットで興味深い記事がありました。
そこにはこう書かれていました。

「6月4日。高知県は本気を出します」

ほほう。本気を出す?面白そうじゃないですか。
にわかに興味を惹き、6月4日に何が起こるのか気になっていました。
そんなわけで迎えた6月4日。
高知県は本気を出しました。
本気を出した高知県のスローガンは「高知県は、ひとつの大家族やき。高知家」。
女優・広末涼子さんを大家族の「娘」に、高知県のPRキャンペーンを展開するようです。
人気急上昇中のキャラクター・カツオ人間が応援隊長に就任。

こちらがカツオ人間。
最近人気急上昇中のゆるキャラとのこと。


尾崎正直高知県知事は高知生まれのキャラクター・カツオ人間と記者会見を開き、「高知家(こうちけ)」と銘打った移住促進キャンペーンを始めると発表。
「高知の人はうんと人なつっこうて、心がぬくうて、お互いを家族みたいにおもっちゅう」「75万人全員が一つの大家族やとおもっちゅう珍しい県ながよ」「縁のある全てのみんなぁを高知家の家族やと思うてます」。広末涼子さんが土佐弁で宣言。

今回高知県が本気を出した背景には、以下のような理由があるようです。

県の人口は約75万人で、20年間で約7万人減少。
高齢化率は29%(2012年度)と全国で3番目に高いほか、出生数も5244人(11年)と全国で2番目に少ない。
2040年には高齢化率が40%を超えるとの推計もあり、県は移住促進に力を入れることにし、15年度で年間500組以上という目標を掲げる。

そんなわけで、ひとつの大家族「高知家」となって県の温かさをアピール、移住促進に取り組むようです。

私が高知県に抱くイメージといえば、まずは何と言っても「高知よさこい祭り」。
毎年8月に開催される全国最大のよさこい祭りにして、最高峰の全国大会です。
よさこい鳴子踊り発祥の地だけあって、高知にはめちゃめちゃレベルが高いチームがたくさんあります
次いで思い浮かぶのが「カツオのたたき」。
高知県といえば鰹のイメージがありますね
そしてやはり外せないのが「坂本竜馬」。
幕末の超有名人であり、「土佐」と聞けば自動的にこの人が思い浮かぶくらいの知名度があります。

そしてやはり、高知の人には温かいイメージがあります。
よさこいの踊り子さんのブログとかを見ると、独特の土佐弁の語り口に何だか読んでいて和んできます^^
「高知の人はうんと人なつっこうて、心がぬくうて、お互いを家族みたいにおもっちゅう」というのも結構そのとおりなのではないかと思う次第です。
昨日から本気を出したことですし、「高知家」の取り組みに注目しています。

高知家特設サイト
http://www.kochike.pref.kochi.lg.jp/~top/

「太陽の坐る場所」辻村深月

2013-06-04 23:11:56 | 小説
今回ご紹介するのは「太陽の坐る場所」(著:辻村深月)です。

-----内容-----
高校卒業から十年。
元同級生たちの話題は、人気女優となったキョウコのこと。
クラス会に欠席を続ける彼女を呼び出そうと、それぞれの思惑を胸に画策する男女たちだが、一人また一人と連絡を絶ってゆく。
あの頃の出来事が原因なのか……?
教室内の悪意や痛み、十年後の葛藤、挫折そして希望を鮮やかに描く。

-----感想-----
実はこの作品、2年前の今の時期に読んでいました。
レビューを書きそびれたまま、月日が流れていました。
そんなわけでもう一度この作品を読んでみることにしました。
そしてこの作品の解説の名前を見て驚きました。
宮下奈都さんの名前がそこにありました。
この春から注目している宮下奈都さんですが、実は2年前にその名を目にしていたのか…と感慨深くなりました。
その時は興味を持たなかった作家さんの作品が2年後の今、とても胸に染みています。

「太陽の坐る場所」の結末は既に知っているので、一度目に読んだ時とは違う目線でじっくり物語を読んでいきました。
そうすると、一度目にはまんまと騙されていた色々な伏線が見えてきます。

「響子」と「リンちゃん」、二人の重要人物。
高校時代、クラスの女王として君臨した響子。
響子は「響子」と表記される場合と、「キョウコ」と表記される場合があります。
「キョウコ」の場合は現在の女優になったキョウコのことを指していて、「響子」の場合は高校生の頃の回想として登場します。

女優になったキョウコは、もう何年もクラス会に出席していません。
「キョウコ」の全貌がなかなか明らかにならない中、クラスメイトたちは彼女を何とかして同窓会に出席させようとします。
今をときめく女優ということで、何とかしてキョウコにクラス会に来てほしいと考える人もいました。
そして出てくる登場人物の多くが心に醜いものを持っていました。
特に生々しいのが高校時代の話で、私も身に覚えのある感情でした。
たぶんほとんどの人が多かれ少なかれ抱いたことがあるであろう感情が、とても丁寧に、そしてとても生々しく描かれていました。

そんな中で真に友達を思う心を持っていたのが「貴恵」。
どうしようもないほど暴走し、醜い心の内を露わにした友達の為に着の身着のまま駆けつけたあの場面は改めて読み返してみると感動でした。
本当に親友だと思っているから駆けつけてくれたのがよく分かりました。

聡美も良いなと思えるものがありました。
今をときめく女優となった「キョウコ」に打ちひしがれ、嫉妬を抱きながらも、聡美は自分の力で気持ちに一つの決着をつけたし、そこに「キョウコ」も心惹かれるものがあったようです。

物語は以下の5編で構成されています。

出席番号二十二番 半田聡美
出席番号一番    里見紗江子
出席番号二十七番 水上由希
出席番号二番    島津謙太
出席番号七番

この最終章の人物には驚きました。
お前が……!!という感じでした。
ひとつ前の章の「出席番号二番 島津謙太」でどんでん返しが明らかになるのですが、やはり最終章が一番濃密でしたね。
高校時代の女王・響子の凋落、響子と「リンちゃん」の関係、冒頭の謎めいた場面、浅井倫子が酷い目に遭った事件の真相、色々なものの詳細が明らかになりました。

島津謙太の物語は、何だか冴えない感じでいたたまれないのですが、最後に凄い役を担っていました。
「鈴原さんが来るよ」
これを伝えたことで、一気に物語が緊迫感を帯びて来たなと思います。
そして迎える最終章。
開催された同窓会で10年ぶりに再会する鈴原さんと、もう一人の人。
因縁の二人の再会、非常に緊迫する場面でした。
ミステリー要素が満載の物語で、最終章で全てが明らかになるまで、実に色々な伏線がありました。
この物語は「名前」を巡る物語でもあったなと思います。
終盤はそこに圧倒され、惹き込まれ、ものすごくドキドキしながら読み進めていきました。
辻村深月さん、後に直木賞を受賞しただけあって、やはり凄い作家さんだと思います。


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サーベラスが西武への敵対的TOBの結果を発表

2013-06-02 17:39:16 | ウェブ日記
※西武ホールディングスとサーベラス社の関係については「サーベラス、地獄の番犬 ~ハゲタカ外資が本性を現す時~」の記事をご参照ください。

昨日6月1日、西武ホールディングス(HD)の筆頭株主である米投資会社サーベラスが西武HDへの敵対的TOB(敵対的な株式公開買い付け)の結果を発表しました。
それによると32.44%の株式を保有していたサーベラス社は保有比率を3.04%高め、35.48%になったようです。
株式全体の3分の1超を確保したことで、株主総会で重要議案を否決できる「拒否権」を手に入れ、西武HDの経営への影響力が強まりました。
ただしサーベラス社がTOBで取得上限としていた44.67%には遠く及ばず、今回のTOBへの賛同はあまり得られなかったとも言えます。
これは西武HDの株主の方々が良識を示した形で、サーベラス社の強引なやり方には賛同しなかったということです。
ひとまず第一の山場であった敵対的TOBが終了したことで、今後の山場は今月25日に開催される「株主総会」に移ることになります。

サーベラス社はこの株主総会において、取締役を8人推薦して送り込む計画を立てています。
そのため株主総会に向けて、西武HDとの間でプロキシーファイト(株主総会での委任状争奪戦)が繰り広げられるとも言われています。
とはいえ敵対的TOBがあまり賛同を得られなかったことを見ても、プロキシーファイトでサーベラス社が勝ち株主総会での取締役選任に必要な出席者の過半数の賛成を得ることは難しそうです。
西武HDにとってはだいぶ光明が見えてきたと思います。

サーベラス社は当初、西武鉄道の赤字路線(西武秩父線、西武山口線、西武多摩川線など)の廃止やプロ野球の埼玉西武ライオンズの球団売却など、無茶な要求をしていました。
特に波紋を呼んだのが西武鉄道の赤字路線の廃止で、これには沿線自治体が激怒することになりました。
4月5日に書いた「サーベラス社に続々と上がる反発の声」という記事で書いていますが、この時点で東京都、埼玉県合わせて合計16の自治体から抗議の声が上がっていました。
こういった抗議の声が、株主の方々に敵対的TOBへの賛同を思い止まらせたような気がします。

沿線自治体から抗議の声が上がるのは、公共性の高い社会インフラである鉄道路線を一気にいくつも廃止にすることによる人々の生活の混乱、地域経済への影響などを考えれば当然のことです。
ハゲタカヘッジファンド、サーベラス社はこういったことをまるで考えずに無茶な要求をしていて、ハゲタカはあくまでハゲタカなんだと思いました。
東京と埼玉の多数の自治体に影響を及ぼすとんでもないことを仕掛けたものだと思います。

何はともあれ、敵対的TOBが思いのほか支持を得られなかったことで、サーベラス社の思惑にも狂いが生じたことでしょう。
プロキシーファイトになってもサーベラス社は敗れると思います。
一連の行動の動機が「保有している1000億円超の西武HD株を出来るだけ高値で売り飛ばして儲けたい」なので簡単に引き下がりはしないでしょうが、西武HDには西武グループを守るべく、公共性の高い社会インフラである鉄道を守るべく、頑張ってほしいと思います。