読書日和

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「浅田真央 age15-17」

2009-12-23 13:57:32 | ノンフィクション・エッセイ
今回ご紹介するのは「浅田真央 age15-17」(著:宇都宮直子)です。

-----内容-----
超一流の技術と可憐にして繊細な表現力。
天才と呼ばれた少女は世界のトップアスリートへと成長し、その可能性は未だとどまるところをしらない。
いち早く浅田真央の才能と魅力に着目していた著者は、長きにわたる取材を試み、温かな視線で真央を見つめつづける。
精緻な文章と貴重な写真で、青春の日々を綴った傑作ノンフィクション。

-----感想-----
もうすぐ全日本フィギュアスケート選手権なので、その前にこの本のご紹介をしようと思います。
この本は宇都宮直子さんという人が数年前から浅田真央さんを取材してきたことをまとめたノンフィクションです。
どうやら行動を共にすることも多かったらしく、プライベートでの会話もたくさん載っていました。
テレビではあまり見ない発言も色々あり、とても興味深かったです。

「ユナかな」
「ユナ?たしかに上手な子だけど、まだジュニアの選手じゃない」
「でも、ユナはきっと、もっと上手になるよ。真央はそう思う」
この場面は印象的でした。
将来、シニアで闘うようになったとき、どんな選手がライバルになるのかを話していたときのことです。
どうやら浅田真央選手は、早い段階から韓国のキム・ユナ選手がいずれ強敵になるだろうと予感していたようです。
(この本ではヨナではなくユナで統一されているので、こちらも合わせます。)

また、この本ではメディアを冷静に見つめた記述がありました。
一例をご紹介すると、

「メディアは同じ年の彼女らを対比し、煽る。
闘いをさらに盛り上げようと、互いに互いを語らせようとする。
強いて、意識を向けさせようとする。」

これは私も何度も同じようなことを思いました。
とにかくメディアは浅田真央選手とキム・ユナ選手をライバルとして煽りまくり、試合前になると浅田真央選手に「ライバルの撃破」を期待というより半ば押し付けてきます。
しかもご都合主義なので、今季浅田真央選手が不調でキム・ユナ選手に歯が立たないのを見るや、今度はキム・ユナ選手を「無敵の女王」として持ち上げる報道に変わってきています^^;
あの煽りは何だったの…?と思ったりもしました(笑)

私的には、この二人はウオッカとダイワスカーレットの関係のようなイメージがあります

浅田真央  →ウオッカ(調子にムラはあるが、ここぞの場面で勝つ!)
キム・ユナ →ダイワスカーレット(能力バランスの取れた、最強の敵役!)

トリプルアクセルが成功すれば一気に点を伸ばせる浅田真央選手はウオッカタイプ。
抜群の表現力で点が高いところで安定するキム・ユナ選手はダイワスカーレットタイプ。
こんなところです(笑)
メディアは選手が不調になると叩きたがるので、ここは一つ、静かに見守ってあげてほしいと思います。
ウオッカタイプということは、不調の後には必ず劇的な勝利が待っているということですしね
それが全日本選手権なのか、その先なのかは分かりませんが、このまま終わるような選手ではないです。
静かに復活のときを信じて待つのがベストと思います。

この本で色々悩んでいることも分かりましたし、やはり日々試行錯誤なのだなと思います。
仮面舞踏会の曲を気に入っているということも分かりました
流れが悪い中で迎える全日本選手権ですが、浮上のきっかけを掴めるような良い演技を期待したいと思います


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