リオ・ブラボー
1959年/アメリカ
痛快・娯楽西部劇の教科書的作品
ハワード・ホークス監督ジョン・ウェイン主演4作品の2作目。ジネンマン監督「真昼の決闘」のアンチテーゼとしても有名な痛快娯楽西部劇。
筆者にとって東京・池袋の2番館で「突撃隊」(S・マックイーン主演の戦争映画)との2本立てで観た想い出深い作品だ。
奥手?の16歳の少年にとって筋立て・キャスティング・演出・映像・音楽全てに魅了された作品でもあった。
特にJ・ウェインの保安官役はそのたたずまいだけで映画を成立させ、当時の石原裕次郎を連想し、アル中で早撃ちのディーン・マーティンの役作りは準主役とはこういうものだと納得!
女賭博師で踊り子役のアンジー・ディキンソンはホークス的女性像の典型で西部劇には欠かせない憧れのヒロイン像。
脇を固めるコメディリリーフにウォルター・ブレナンが大活躍し、若手のアイドルが早撃ちガンマンに扮し映画でしか観られない「ライフルと愛馬」をD・マーティンとデュエットするシーンも。
主題歌「皆殺しの歌」が流れ、孤立した保安官たちに緊張感が溢れる...。
65年後観ると陳腐な作品であることは否めないが、郷愁とともに何もかも娯楽映画のお手本のような141分を堪能した。