西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

中央病院を、どうするのか?

2010-02-26 18:59:27 | 安心して暮らせる安全なまちを実現するため

「えらい短い、あっさりした内容やった」とか、
「市長がつっかえる度、ハラハラした」とか、
「えらい読み間違えが多かった」とか、
「中盤過ぎた辺りから、ごっつい、しんどそうやった」とか、
「市長室長が水汲んであげたり、副市長が椅子を動かしてあげたり、
 周りの人も大変そうやった」
などなど、本来求められる方向性とは全く関係ないところで、
いろいろと注目を集めた、先日の市長による行政方針演説。
その中で、市立中央病院のことが触れられていたので、↓抜粋↓。

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中央病院については、「改革プラン」を着実に推進するとともに、
施設の老朽化対策や耐震化、さらに立地の問題など
諸課題を解決するため、総合的な観点から検討を進め、
新年度には今後の方向性を明らかにしてまいります。

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・・・えらい呑気なことを言ってますな。

名前はカッコいい「改革プラン」に示された、
収支計画上の目標数値は、毎年のことながら達成できず。
そもそも、「改革プラン」に示された、きわめて楽観的な目標数値でさえ、
毎年、市から8億円以上もの補助金をつっこむにも関わらず、
毎年億単位の赤字を計上し続けるというトホホな計画なのですが。。。

1975年に建設された建物は、もうすぐ築後35年を迎えます。
「老朽化対策」と言うなら、考えてるのは、
建替えor移転・新設ということなんですかね???
しかしながら。
今の場所で建替えるためには80億~100億円程度の資金が
必要になるようです。
移転・新設なら土地取得にかかる費用が発生するため、
より多くの資金が必要になることも想定されます。
「そこまで抜本的なことを考えず、とりあえずは耐震化でしのごう!」
と考えたとしても、そのために必要な費用は約10億円!
百歩譲って、
「そもそも、入院患者が多数存在する病院施設を対象に、
 大規模な騒音・振動を伴う建替工事or耐震工事ができるのか?」
という疑問を、おくにしても。
そのために必要な莫大な資金を、この厳しい財政状況の中、
どうやって調達するつもりなのでしょうか?

私は、市立中央病院に関して、もっと真剣に考えるべきは、
「県立西宮病院・兵庫医大等、多数の総合病院が林立する中、
 毎年、軽く10億円以上の資金を投入して、市立病院を保持し続ける
 必要があるのか?」
という、きわめて根本的な点だと思っています。
公立病院の存在意義が、
「採算的な面など、色々な問題があるため、
 民間では果たしにくい、救急・産科・小児科機能を持つことにある!」
というのは、よく言われることですが、残念ながら、
市立中央病院には、このいずれの機能もありません。
繰り返しになりますが、このような病院に、
毎年巨額の資金を投入し続ける必要があるのでしょうか?

「どうしても西宮市には、具体的に○○○○○といった医療機能が必要だ。
 そして、その機能を保持するためには、
 どうしても市立中病院が必要なのだ。」
ということなのであれば、私はむしろ採算を度外視してでも、
市立中央病院を保持し続けるべきだと考えます。
それは行政としての責務だと考えるからです。
しかしながら、現在の中央病院は、断じてそうではありません。
(もちろん、医師を除く病院関係者の人件費の抜本的見直し等、
 きっちりと必要な措置を取る!という前提にたっての話ではありますが。)

市がなすべき役割は、本市にとって必要な医療機能を見極め、
その機能を果たすために必要な施策を打つことであり、
明確な目的もなく、自前の病院を持ち続けることではありません。
百歩譲って、仮に、西宮市が現在、
 ○どうしても必要な医療機能がある
 ○が、現在はそれが満たされていない
という状況にあるとしても。
それならそれで、市内に多数存在する総合病院に対して、
 ○必要な医療機能を明示する
 ○それに応えてくれる病院に対しては、補助金を投入する
といった手段を取ることで、必要な医療機能を満たすことは可能です。
この方が、毎年軽く10億円以上の資金を投入し続けながら、
見るべき成果もない現状より、はるかに効率的に
市にとって必要な医療機能を充実させることが出来ると思うのです。

繰り返しになりますが。
私は、財政的な影響、現在、市立中央病院が果たしている機能も
考慮した上で、市立病院の必要性自体を検討するべきだと考えています。
「新年度には今後の方向性を明らかにしてまいります」
と言っている以上、明確な方向性を示し、
それを実行してもらわねばなりません。
今後の行方をしっかりと見守ってまいります。