この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

俄かには信じがたい内容だった『THE MOLE(ザ・モール)』。

2021-11-22 22:44:16 | 新作映画
 マッツ・ブリュガー監督、ウルリク・ラーセン主演、『THE MOLE(ザ・モール)』、11/20、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞。2021年54本目。

 この日、映画を二本観ることは早くに決めていました。
 11月中に使えるユナイテッド・シネマの割引券を二枚持っていたからです。
 けれど、『マリグナント』ともう一本、何を見るかはなかなか決めきれませんでした。
 候補作は次の三本です。
 一本目はマーベルの最新作「エターナルズ』。
 ネットでの評価はあまり高くはありませんが、何と言ってもマーベルの最新作ですから、観たくないというわけではないのです。
 ただ、ユナイテッド・シネマで割引券を使って観なくても、イオンシネマで観ればいいかなぁと思ったりして、、、そんなふうに思っていると見逃すことが多いんですけどね。笑。
 二本目はインド映画の『囚人ディリ』。
 インド映画ってそんなに積極的に観ることはないのですが、たまに観るとすっごく面白かったりもします。
 「囚人ディリ」も二、三日前までは、よし、これを観よう!と思っていました。
 前日ぐらいに突如現れて『囚人ディリ』の独走に待ったをかけたのがこの『THE MOLE(ザ・モール)』です。
 とにかくネットでの評価が非常にいいんですよ。
 スパイ映画の金字塔とまで持ち上げる人もいたりして…。
 結局ネットでの評判を参考にして『THE MOLE(ザ・モール)』を観に行くことにしました。
 実際観ての感想はというと、何ていうか、俄かには信じがたい内容でしたね。
 デンマーク人のスパイが北朝鮮の武器輸出の実態を白日の下にさらした衝撃のドキュメンタリーです。

 007シリーズや『ミッション・インポッシブル』などのスパイ映画を観ていつも疑問に思うのは、果たして主人公はいったいいくらの報酬をもらって危険極まりない任務を遂行しているのだろうということです。
 正体がバレれば命の保証はないし、それでなくてもビルの屋上から飛び降りたり、離陸寸前の飛行機に飛び乗ったりとスパイの任務っていつも危険と隣り合わせじゃないですか。
 安い給料じゃやってられないですよね。
 年俸10万ドルか、それとも100万ドルか、もしくはもっとか、少なくとも1万ドルとか、2万ドルとか、そんなはした金ではないでしょう。

 では前述のデンマーク人スパイはいくらの報酬でその任務をやり遂げたのか?
 答えは無償、タダなんです。
 彼はボランティアのスパイなんですよ。
 厳密に言えば、映画製作を目的にスパイ活動をしていて、実際映画がこうして公開されているのですから、そこから得た利益のいくばくかはもらっているのであれば、完全な無償というわけではありません。
 でもそれもそれこそ雀の涙ぐらいの金額でしょう。
 とても彼の任務の危険性に見合うものではないはずです。
 ほぼ無償で命がけの任務をこなすとは到底信じがたい…。

 でも一番信じがたいのはスパイとしての任務を果たしたラーセン氏が映画の中で普通に素顔を晒していることでしょうか。
 武器輸出の内情を暴かれた北朝鮮から報復されるかもしれないというふうには思わないんですかね…。
 
 自分にはこの映画を正当に評価することは出来そうにありません。
 なぜかというと、この映画が100%真実を描いたドキュメンタリー映画なのか、それとも精巧にそれを模したフェイクドキュメンタリーなのか、判断がつかないからです。
 別にこの映画がいかにもフェイクっぽいと言っているわけではありません。
 ただ、主人公のデンマーク人の暴いたものがあまりにもヤバすぎるのでとても真実とは思えないのです。
 
 一応仮評価をつけておきますが、映画が完全なドキュメンタリーであるならば、お気に入り度、お薦め度、それぞれ★一つ増やして構いません。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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