この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

チャチャラ閉鎖、そして・・・。

2006-01-31 22:27:07 | 日常
本日をもってディオン会員専用の3Dチャット“チャチャラ”が閉鎖されるそうです。
このことに関しては以前にも記事にしましたが、自分のネット生活はこの“チャチャラ”から始まったといっても過言ではないので、もうめっきり足が遠くなってしまったとしても一抹の寂しさは禁じ得ません。
今日は久しぶりに時間ぎりぎりまで顔を出してこようかと思っているところです。

さて“チャチャラ”閉鎖とは対称的に嬉しいニュースもあります。
それは何かというと、以前個人的にとても世話になった方がおよそ二年ぶりにネット復帰されるとのこと。
もうその人がネットに復帰することはないのだろうなと思っていたので、このニュースには本当に驚いています。

考えてみれば、“チャチャラ”が閉鎖されたとしてもすべての出会いの場がなくなったというわけではないんですよね。
このブログにも日々初めての方がコメントを書いたりしてくれますし、もちろんこちらからも様々な出会いを求めていくこともできるわけですし、そういった出会いというのは大切にしなくちゃなって思っています。

話は変わりますが、1/13がぽっかり穴が開いてて気持ち悪かったので、昔書いたショートショートで埋めようと思います。
大した作品でなし、というか読後感があまりよくないのでそういった作品が苦手という人は読まないほうがいいかもしれません。
でもまぁそこが13日の金曜日には相応しいかも、と思っています。笑。
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久しぶりにCDを買いました。

2006-01-30 22:03:57 | 日常
久しぶりにCDを買いました。
基本的に自分は滅多にCDを買いません。
この前買ったのはスガシカオの『TIME』。
パソコンを起動させている間は気が散るので音楽は聴きません。
車を運転している時は聴きますが、聴くのはひたすらスガシカオの一番新しいアルバム。それをエンドレスで。
なぜこうも音楽の幅を広げないかというと、最近の(最近に限らないかもしれないけれど)楽曲って、
歌詞があまりにも安直すぎないですか?
「明日になればいいことがあるさ~♪」(その根拠は?)とか、
「君はもう一人じゃない~♪」(誰の歌とはいいません)とか、
「僕がそばにいてあげる~♪」(二十四時間付き添っていてあげてください)みたいな歌詞が多すぎるんだもん。
明日になればいいことがあるって根拠もなく歌うのは、
「元本保証!五年で300%!!」
といった謳い文句の金融商品とおんなじぐらい胡散臭くないですか?
聴いていて、落ち着かないというか、ひどく空しいというか。
その点スガシカオは「明日になればいいことがあるさ~♪」ではなく、
「明日になればいいことがあればいいなぁ♪」(そりゃそうだ)系の歌詞なので安心して聴いていられるんです。
とはいってもこのままじゃいかんかなぁと思って某朝のバラエティ番組で紹介されていたCDを買ってみました。
そのCDというのは安藤裕子という女性シンガーのセカンドアルバム『Merry Andrew』。
まぁだいたい聴き終わったんですが、
(日本語の歌詞なのに)何と歌っているのかほとんど聞き取れなかったので
歌詞が安直なのかどうかもよくわかりませんでした。
よかった、よかった♪(のかな。。。)
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セルラー。

2006-01-29 23:04:44 | 新作映画
『セルラー』、DVDにて鑑賞。

これはいい!
かつての香港映画のようにその日その日の現場で脚本が書き下ろされるような作品も嫌いではないですが、こういった、非常によく練られた脚本の作品を鑑賞するとやっぱり満足感が違います。
89分と短い作品時間ながら、その短さを微塵も感じさせない、ぎゅっと中身が凝縮した、いってみれば究極的にシェイプアップされたボクサーの肉体のような作品でした。
つまり、まったく無駄がない。
冒頭わずか三分で事件は起こります。
いつものように一人息子を学校に送り出したジェシカが家に戻ると、いきなり自宅に侵入して来た男たちに拉致されてしまうのです。
この時点では何が起こっているのか、ジェシカはもちろんのこと、見ているこちら側もわかりません。
場面は転換してシーサイド、ガールフレンドによりを戻そうと懇願するライアンの姿が映ります。
「あんたみたいな軽いノリの男はお断り!」
そう彼女から罵倒されるライアンはかなり情けない。ようやく仲直りの条件としてボランティアの手伝いをする約束をしますが、その手伝いも友人に押し付けるとライアンはあっさりその場から抜け出すのです。
本当に情けないぞ、ライアン!
けれど、ライアンがそのように情けなく描かれるのも実は伏線の一つ。
彼の元に一本の電話が掛けられてきます。
それは監禁部屋の壊れた電話を修理して掛けてきたジェシカの救いを求める声。
こんなボンクラ野郎に果たしてジェシカを救い出すことは出来るのか、以降見ているこちらはハラハラしっぱなしです。
本当に脚本は見事の一言で、中でも携帯電話の使われ方が本当に上手い!
携帯電話が小道具として用いられる映画では、これ以上のものはないといっても過言ではないでしょう。
俳優陣も誘拐されるジェシカ役のキム・ベイシンガーを始め、ライアン役のクリス・エバンス、スパ経営を夢見る警官役のウィリアム・H・メイシーと芸達者が揃っています。

今度の週末、何かビデオでも借りてみようかな、と思っている方にはお勧めの一本です。
コメント (4)
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フランケンフィッシュ。

2006-01-28 23:10:29 | 新作映画
『フランケンフィッシュ』、DVDにて鑑賞。

たまにはB級映画を見るのも悪くないです。
まぁB級映画とは何か、という定義も定かではないのですが、ここでは単に一般的に知名度の低い作品ということにしておきます。
なぜB級映画を見るのも悪くないかというと、そのB級映画が面白かった場合の満足感はメジャー映画を映画館で観た時に得られるものとは質が異なるんです。
世の中にはこんなに面白い映画があるのに、自分以外(のほとんどの人)は知らない!やった!!
いってみれば砂漠で金鉱を掘り当てた時の喜びに似ているのかもしれません。笑。
もちろんまーったく面白くない場合もあります。
そんなときはこう考えるのです。
どんなつまらない映画でも映画制作っていうのは大概お金が掛かるものなので、一千万円、もしくはそれ以上の大金が掛けられて作られています。
こんなつまんない作品に一千万円ものお金がつぎ込まれているっていうなら、自分みたいに才能のない人間が小説を書いたって構わないんじゃないかって、そう思えるのです。(もちろん他の趣味についても同様。)
大袈裟に言えば生きる勇気が湧くというか。
面白ければ喜びが、面白くなければ勇気が与えられるのですから、B級映画を見るのも悪くない、という主張も理解していただけるかと思います。

さて、まずはお薦めのB級映画のご紹介。(リンク先は当ブログの記事。)
一本目はカート・ラッセル主演の『ミラクル』
これはいいですよ!
レークプラシッドオリンピックでのアイスホッケーのアメリカチームを描いたいわゆるスポ根もの。
日本ではなぜかビデオスルーの憂き目に合いましたが、スポ根ものとしては極上の一品です。泣けます!!
さてもう一本は『ミステリーメン』
この作品もビデオスルーなんですけど、個人的にはすごく好きだなぁ。
詳しくはリンク先の記事を参照してください。

えっと、、、『フランケンフィッシュ』についての記事でしたね。
あやうく忘れるところでした。笑。
ん~、悪くなかったですよ、『フランケンフィッシュ』。
まず何に驚いたかといえば吹き替え版の声優が、主人公のサム役を小山力也があてていたことですね。
小山力也といってピンとこなければ、『24』のジャック・バウアーといえばわかりますか。
普通こういったB級映画って聞いたこともない声優が演じていることが多いものなのでそのことに結構驚きました。
彼のファンの方には『フランケンフィッシュ』、必見でしょう。
肝心の内容なんですが、見ているうちにある作品を思い出しました。
その作品は何かというと『トレマーズ』というモンスターパニック映画です。
あちらのグラポイズは地中を高速潜行する怪物だったのですが、それをそのまま水中に置き換えて、笑いの要素をスポイルすると『フランケンフィッシュ』になるような気がします。
ボートハウスが沈んでいくシーンも『トレマーズ』で似たようなシーンがあったような記憶がありますし、登場人物も重なるような感じですし、最後に主人公とヒロインが抱き合うシーンがあるというのも同じじゃないかな。
この二作品を単純に出来だけ比較すれば『トレマーズ』の方がはるかに上なので、もし二作品とも未見という方には『トレマーズ』をお薦めしますが、『フランケンフィッシュ』も決して見て損はありません。
少なくとも自分はこれからも頑張っていこう!という気分にはなれましたから。笑。
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レジェンド・オブ・ゾロ。

2006-01-27 23:55:59 | 新作映画
『レジェンド・オブ・ゾロ』、Tジョイ久留米にて鑑賞。

この日はポイントがたまったメンバーカードにて無料鑑賞。
『レジェンド・オブ・ゾロ』、『博士の愛した数式』、『スタンド・アップ』の三本のうちどれを観ようか迷っていたのですが、当日夕飯を食べ終わったときまでは『スタンド・アップ』を観るつもりでした。
それがなぜ『レジェンド・オブ・ゾロ』に急遽変更されたかというと、家を出る直前お腹が痛くなってトイレにいってたら『スタンド・アップ』の上映開始時間に間に合わなかったから、、、というのはここだけの秘密です。
これで『レジェンド・オブ・ゾロ』が面白くなかったら「最悪!」と世界の中心で叫んじゃうところでしたが、幸い本作はすこぶる出来のよいエンターティメント作品でした。

さて『レジェンド・オブ・ゾロ』、『マスク・オブ・ゾロ』の続編ではあるのですが、この際そんなこと忘れちゃって構わないと思います。
製作者側も観客が七年も、いや八年だったか、ともかくそんな前に作られた前作のことを覚えているとは思っていないように見受けられます。続編なんだから鑑賞前に前作を復習しなければ、なんてお堅いこともいいっこなし。
ついでにストーリーを語ることも無しといきましょう。
「時は1850年、カリフォルニアはアメリカ合衆国三十一番目の州になろうとしていた・・・」といった小難しい時代背景を理解する必要も一切なし!
ただひたすらすこぶる出来のよいアクションとキャラ立ちした登場人物たちの掛け合い漫才を楽しむ、それが本作の正しい鑑賞の仕方だと思います。
観ている間は日頃の憂さや世間の世知辛さを一切忘れることが出来て、観終わったあとは映画のストーリーを忘れることが出来るという、そんなエンターティメントに徹した映画も殺伐とした世の中には必要だと思う今日この頃です。
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大したものではないですが。

2006-01-26 23:03:35 | 日常



大したものではないんですが、落ち込んでいるあなたに贈ります。


って受け取ってくれそうな人、いやしねーyo!
本当はもっと花っぽくなる予定だったんだけどねー、なかなか思うようにはいかないものです。
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探偵ガリレオ。

2006-01-25 23:13:49 | 読書
東野圭吾著、『探偵ガリレオ』読了。

誰が言ったか知らないが、「東野圭吾にハズレなし」、その言葉は大嘘だと思います。
『探偵ガリレオ』、自分にはまーったく面白くなかったです。

この作品を読んでみる気になったのは、いうまでもなく直木賞受賞作『容疑者Xの献身』がすこぶる面白く、それと登場人物が共通するという短編集に気が引かれたから。
けれど『容疑者Xの献身』で用いられるトリックが物語と絶妙にリンクしているのに比べ、『探偵ガリレオ』では被害者が奇妙な殺され方(死に方)をしていて、それを解き明かすのが天才科学者というだけで、そもそも物語が成立していないと思います。
いってみれば「Q.この被害者はどうやって殺されたのでしょうか?」という推理クイズを読まされているような感じでした。
まずトリックありき、そしてそれにとってつけたようなお話では到底面白く読めるものではありません。

『容疑者Xの献身』が抜群に面白かったので、テレビドラマ終了後『白夜行』、続いて知人に薦められた『幻夜』を読んでみようと思っているところなのですが、東野圭吾作品をコンプリート(完全読破)する気にはちょっとなれません。
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映画秘宝三月号は本日発売!

2006-01-24 23:53:20 | 新作映画
映画秘宝三月号は本日発売!

っていうか、東京では土曜日発売の雑誌がなんで九州では三日も遅れて火曜日発売なんだよ!!
一体どれぐらい九州は東京から離れとるちゅーねん。。。
閑話休題。

今月号は毎年おなじみ2005年度秘宝ベスト&トホホ10。
『キング・コング』がベスト1というのも秘宝らしければ、まだ日本では未公開の作品がベスト10に二作もランクインしているのもやっぱり秘宝らしい。笑。
ベスト10圏外の作品をざっと眺めて、『セルラー』と『アコード・ファイナル』という作品が面白そう。でも『セルラー』はともかく、『アコード・ファイナル』って、、、聞いたことない。DVDになっているのかな?

2006年公開映画のラインナップで気になるのは、
「TVレポーターと犯罪者の心理戦」という『タブロイド』(公開中)、
正直今まで韓国映画を見て面白いと思ったことは一度もないんだけどこれは何だか凄まじそうなチャン・ドンゴン主演『デュエリスト』(五月公開)、
『ダディ・フライ・ダディ』の主人公の娘役も記憶に新しい星井七瀬(でもロックの才能は皆無だと思う)が運動音痴の女子高生役を演じるカーリング映画『シムソンズ』(二月公開)、
それから何といっても個人的にこれを観なけりゃ死ねないトニー・チャー主演の『トム・ヤム・クン!』、
そんなところでしょうか。
それから『ケータイ刑事』が映画になるそうですが、面白いんですか?何となく惹かれるものがある、、、ような、ないような。誰かテレビシリーズを見ていたって人いませんか?

トホホ10もまぁこんなものかな、といった感じ。
その中で特に町山さんのコメントが超笑えました。あまりに笑えたのでそのまま抜粋。
トホホ映画『エリザベスタウン』、コメント「ジャンケットに招待されたけど試写を観たらコケること確実の失敗作だったので翌日の監督インタビューが本当に辛かった。監督自身も、ヤバいかも、と自信がないのがありありとわかって、お互い本当に気まずくて胃が痛くなった」とあります。笑。
『エリザベスタウン』って未見なんですけど、そんなにひどいんですか?でも確か、おすぎがべた褒めしてなかったですかね?

えー、ベスト&トホホ10と共に発表されるのが“死んでほしい奴グランプリ”
もちろんタイトルはあくまでシャレなんですが、シャレにならないのはそこに名前が載った人が本当に死んでしまったってことでしょうか。
具体的に誰とはいいませんが、某『デビ○マン』の監督ですけどね。
今年はさすがにやらないだろ~、と思ってたらやはりそこは映画秘宝、我が道を行くって感じです。笑。

映画秘宝に関してはそんなところです。

ところで今週の金曜日、平日限定の映画無料チケットがあるので、何か観ようかなって思ってるところなんですが、なかなか「これ!」って決めきれません。
一応候補は三本に絞ってはいるんですけど、今一つどれも決定力不足で。
1.『レジェンド・オブ・ゾロ』。単純なアクション娯楽作も決して嫌いじゃない、むしろ大好きなんですが、なぜだかこれにしよう!という気になれません。
2.『博士の愛した数式』、これを観て、損をしたとはたぶん思わないはずなんですが、個人的に吉岡秀隆の“いい人”っぽい顔が苦手。
3.『スタンド・アップ』、この作品もやたら評判がよくて気になるところです。
といった感じなんですが、もしこの三本のうちあなたが観に行くとしたらどれにしますか?よかったら気軽に教えてくださいね。
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リクエストにお応えして。

2006-01-23 21:08:06 | 日常
  




え~、マリーコさんの度重なるリクエストにお応えし、いや、本当は一回しかされてないんですけど、現在我が家の玄関にで~んと鎮座しているくまのプーさんの画像をアップします。
画像からは大きさがわかりにくいと思いますが、プーさんの頭に乗っかっているのは普通に人が被る帽子です。

このプーさん、大阪に旅行に行った際、ホテルの近くのゲームセンターでゲットしたんですけど、いやぁ、九州まで持って帰るのに本当に苦労しましたよ。
駅構内では注目の的!一躍有名人にでもなった気分でした。
一応姪っ子のなるみにプレゼントしようと思ったんですが、兄貴に「こんなデカイもん、置くスペースがあるか!」と受け取りを拒否されてしまいました。
以来我が家の玄関でお客様の出迎えをする役目を果たしています。笑。
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カジノを罠にかけろ。

2006-01-22 01:02:38 | 読書
ジェイムズ・スウェイン著、『カジノを罠にかけろ』、読了。

本書を知ったのは『このミス2006年版』からなんですが、その海外編のランキング17位に目をつけるのがいかにも自分らしいというか。笑。
といってもハードカバーを回避し、あまり陰鬱そうな内容のものを敬遠すると本書に行きつくんですけどね。

《ストーリー》ラスベガスのカジノ『アクロポリス』でブラックジャックで不審な大勝ちを続ける男がいた。男のイカサマの手口を見破れない店側は“あらゆるイカサマを見抜くといわれる”ヴァレンタインに救いの手を求めるが・・・。
果たして男はどのようなイカサマを仕掛けているのか、そして男の真の狙いはどこにあるのか?

読みやすかったです。
読みやすいというのは何もひらがなが多いということでもなければ、文章が平易だったというわけでもなく、文章の持つリズムが自分には合ってたというか、つまりは翻訳がイケてたってことだとも思うんですが、案外そういう小説って少ないんですよね。
最近読んだ作品の中では『驚異の百科事典男』もそうだったかな。

さて肝心の内容についての感想ですが、これを純然たるミステリーとして捉えると正直物足りないものがあります。
破綻しているとまではいかなくても、首をひねらざるをえない箇所もままあるし。
ただ、キャラクター小説として読むと結構面白かったです。
登場人物が一癖も二癖もあって、中でもカジノのオーナーであるニックのキャラクターは秀逸でした。
とぼけた彼の言動にはかなり笑わせてもらいました。

読後感も悪くなかったし、シリーズ続編が出版されたら買おうとも思ってますが、読み終わって何かが残るというようなお話でもなかったので他人にはあまり薦めないですね。


ついでにジェフリー・ディーヴァー著、『クリスマス・プレゼント』についても一言。
ディーヴァーといえば何といっても映画化もされたリンカーン・ライムシリーズが有名ですが、そんな彼の初の短編集が本書です。
さて感想ですが、、、こっちはどうも読みにくかったなぁ。
まぁリンカーン・ライムシリーズを担当している訳者が主に翻訳しているので下手なはずはないんですが、文章のリズムが合わなかったです。
作品の出来そのものもカバーに“どんでん返し十六連発”と書いてある割には読み終わって「えぇ!!」って驚くようなものはなかったし。
正直これなら自分が書いた短編の方がマシだと思いました。(ベストセラー作家の作品に何言ってんだ、と思われるでしょうけれど。)
ストーカーもののお話が多かったのも閉口しました。十六作中半分ぐらいにストーカーが出てくるので、またかよ!って感じでした。
お世辞にもバラエティに富んでいる短編集とはいえないと思います。
ただ、表題作であり、リンカーン・ライムシリーズ初の短編物でもある『クリスマス・プレゼント』はなかなかの完成度に感心しましたけれど。(とはいってもやっぱりストーカーが出てくるんですけどね。笑。)

あとディーヴァーが前書きで述べてあった、短編、そして長編小説への作家としての考え、心得みたいなものは個人的に参考になりました。
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