この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

読み終えてホッとした『シャーロック・ホームズの凱旋』。

2024-03-27 22:23:23 | 読書
 森見登美彦著、『シャーロック・ホームズの凱旋』読み終えました。

 この年になると本を読み終えると、読み終わったことにホッとするようになりました。
 もうね、読むのがすごく遅いんですよ。
 図書館で借りた『プロジェクト・ヘイル・メアリー』なんて読み終わるまでに二ヶ月以上かかりましたからね。
 いつ返却を督促する電話がかかってくるかと気が気じゃなかったです。
 昔はこうじゃなかったけどなー。
 文庫本ぐらいであれば、一日で読んでいたような気がします。

 自分はことあるごとに言っているのですが、本は若いうちに読んだ方がいいですよ。
 youtubeやTikTokといったコンテンツは年を取ってからでも出来ますからね。
 その点読書は若いうちに習慣化しないと身につかないですから。
 まぁ老化によって読書スピードが極端に遅くなっている自分が言うのもなんですが。笑。

 余談が長くなりました。

 『シャーロック・ホームズの凱旋』ですが、読み終えられただけはあって面白かったですよ。
 面白くなければそもそも読み進められないですから。
 ただ、個人的に森見登美彦の最高傑作だと思っている『夜は短し歩けよ乙女』ほどではなかったかな。
 でも三年間待った甲斐は充分ありました。

 スランプに陥ったホームズとその相棒ワトソンが主人公のお話です。
 でも舞台は(ヴィクトリア朝)京都なんです。
 何じゃそりゃって思いますよね。
 何じゃそりゃって思わせるお話を面白おかしく読ませるのですから、森見登美彦のストーリーテリングの手腕はさすがだ、と思いました。

 この作品もまた映画化(アニメ化)されるのかな?
 されるような気がしますね。
 その際は来場者特典が一週目と二週目で違うといったあこぎな商売はお願いだから止めて欲しいです。切実に。
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実に長い航海だった『プロジェクト・ヘイル・メアリー』。

2024-02-02 21:01:25 | 読書
 いやぁ、実に長い航海でした、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』
 この場合の「長い航海だった」というのは単に読み終わるのに時間がかかったという意味ですけどね。
 この本を読み終わって最初に思ったことは「面白かった!」でも「面白くなかった!」でもなく、二度と図書館で本を借りてはいけないなということでした。
 最初にこの本を図書館で借りたのが12/1でした。
 そして12/16に借り直し、さらに年が明けて1/8に借り直し、今に至ります(つまり絶賛延滞中)。
 これがレンタルDVDだったらとんでもない金額の延滞料金を請求されるところですが、借りたのが図書館でよかったよかった(そういう問題でもない)。

 真面目に読まなかったから読み終わるのが遅くなったというわけではないのです。
 毎日少しずつ読んでいました。
 最近は会社に持って行って昼休みに読んでいました。
 会社で昼休みに家から持って行った本を読むのなんて初めてのことです。
 そうでもしないと読み終わりそうになくて…。

 そんなに分厚い本ではないのです。
 上巻、下巻、それぞれ300ページちょっとといったところ。
 昔だったら一冊読むのに一週間はかからなかったと思います。
 でもそれが今や一冊読むのに一ヶ月ですからね。
 我ながら本当に本を読むのが遅くなりました。
 若い人に言いたいです。
 本は若いうちに読め、と。

 さて肝心の感想ですが、もちろん面白かったですよ。
 面白くなかったら読み終わりそうにない時点で図書館にさっさと返却してますから、ある意味面白かったのは当然なのですが、ただ、巷で噂されるほどには、何しろAmazonでのレビュー評価が上巻4.7、下巻4.8ですからね、正直そこまで面白いというわけではなかったです。
 本当に面白い本だったら、図書館で借りて、読んで、返した後に、自分で買い直しますからね。
 そこまでする面白さではないかな(どういう本を買い直したかというと『ロケットボーイズ』とかですね)。

 もう少し詳しい感想を書くと、感想っていうか、疑問なんですが、この作品ってものすごく細かいところまでSF的な考証が為されているんですよ。
 例えば『宇宙戦艦ヤマト』は、SFアニメではありますが、SF的な考証はほぼされていません。
 ヤマトがどういう理論でワープするかなんて誰も説明出来ないでしょう?
 その点この作品においては宇宙船ヘイル・メアリー号がどういう方法で亜光速移動するのか、きちんと設定があるのです。
 でも逆にだからこそそんなことが出来るのかな、って思ってしまいました(ヤマトだとまったく気にならないのですが)。
 まぁ問わずが花、なんでしょうね。

 ともかく面白かったです。
 個人的には同じ作者の『火星の人』の方が好みではありましたが、それは人それぞれだと思います。
 
 次は先日買ったばかりの森見登美彦の四年ぶりの新作『シャーロック・ホームズの凱旋』を読むつもりです。
 こちらは購入した本なので返却期限などはないのですが、いつ読み終わるのか、それ以前に読み終わることが出来るのか、想像するのがちょっと怖いです。
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エンタメとして充分面白かった『777 トリプルセブン』。

2023-10-23 21:27:13 | 読書
 昔は趣味の欄にはっきりと「読書」と書けるぐらいに本を読むのが好きでした。
 今は果たして趣味と言えるのかどうかわからないぐらいにしか本を読まなくなりました。
 なぜ読まなくなったのか?
 理由はいくつかありますが、一番の理由は目が疲れるから、、、自分では認めたくないですが、ウルヴァリン、、、じゃなくて老眼ですね。
 あと本を読むのって体力(気力)が必要なんですよ。
 若者よ、本は今のうち読んでおけ、って言いたいです。

 そんなわけで新刊が出たら無条件で買う作家も三人しかいなくなりました(以前はもうちょっといた)。
 その三人とは乙一、伊坂幸太郎、森見登美彦です。
 この三人の新刊は無条件で買いますが、逆に言うとこの三人の新刊しか買わないといってもいいぐらいです(ちょっと前に読んだ『六人の嘘つきな大学生』は面白かったですが)。

 けれど先日京極夏彦の百鬼夜行シリーズの新刊『鵺の碑』を本屋で見かけたのでついふらっと買ってしまいました。
 京極夏彦も以前は無条件で新刊を買う作家の一人でした。
 ただ彼の場合、『ルー=ガルー』や『どすこい』など、個人的にまったく面白くない作品も多々あったので無条件で新刊を買うことは無くなりました。
 ただ、百鬼夜行シリーズだけは買っていました。 
 買っていました、と過去形なのは前作が出たのが17年前(!)だったからです。
 まさか17年の時を経て新刊が出るとはね。
 今の自分に『鵺の碑』を最後まで読み通せるかどうか、自信はありません。
 何しろ一部でレンガ本、鈍器本、漬け物石本と呼ばれる分厚さですからね。
 読めるかな~、どうかな~と思っていたところに伊坂幸太郎の新刊『777 トリプルセブン』が出ました。
 根性なしの自分は後から買った『777 トリプルセブン』から読み出しました。
 こちらの方はサクッと読み終えましたよ。
 ほとんど中身というもののないエンタメ本でしたが、いつもの伊坂節全開で自分は面白く読めました。

 一つわからなかったのは真莉亜の危機を七尾に伝えた丸顔のおっさんは誰?ってことかな。
 このおっさんだけ作品の中で浮いているような気がする…。
 他の登場人物は重要な役目を与えられていたり、意外な正体を隠していたりするのにこのおっさんは通りすがりみたいに真莉亜の危機を伝えていくだけだったからね。
 まぁ気にするほどのことでもないかもしれないけど。

 さて、今度こそ『鵺の碑』を読まなくっちゃ。。。
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買って読み終わった本、買ったけど読めそうにない本、買いたいけど売ってない本。

2023-09-21 21:05:36 | 読書
 以前に比べると読書量は激減したのですが(以前は図書館通いするぐらい本好きだった)、今でも細々と本を読んでいます。
 最近読み終わったのが杉本昌隆著『師匠はつらいよ 藤井聡太のいる日常』
 自分は藤井七冠のファンなのですが(やっぱり強いものには憧れます)、藤井七冠の書く文章を目にすることはないと思うので、代わりに師匠である杉本七段のエッセイ『師匠はつらいよ』を読んでみました。
 Amazonのカスタマーレビューでは4.6とかなりの高評価で、自分もそれなりに期するものがあって読んだのですが、、、正直、どこまでもフツーのエッセイでした。
 杉本七段がよい人だということはよくわかりました。
 師弟愛も伝わってきます。
 でも残念ながら、読んでいて、クスッと笑えたり、へぇと感心したりすることはありませんでした。
 何より名エッセイって読んでいて気持ちいいものなのですが、杉本七段の文章にはその気持ちよさが感じ取れなかったですね。
 これはまぁ完全な好みの問題かもしれませんが…。
 続編が出ても買わないと思います。

 続いて買ったんだけど、読めそうにないと思ったのが京極夏彦著『鵺の碑』
 いや、もちろん読もうと思って購入したんですよ。
 三連休の間にどれぐらい読み進められるかな、なんて思ったりもしました。
 しかし最初の一ページを開いて、うわ、これは読めないと思ってしまいました。
 書かれてある文章が全く頭に入ってこない…。
 一応前作の『邪魅の雫』は読んだんですけどね、、、といっても内容はまったく覚えていませんが。汗。

 それにしても17年ぶりのシリーズ新刊ですよ。
 17年前は何をしてただろう、、、と記憶をたどろうとして、今とあんまり変わらないなってことに気づきました。
 ちなみにこのブログはすでに開設していて、駄文を垂れ流していましたよ、たぶん。

 最後に買いたいけれど売ってない本は、漫画ですが、舟本絵理歌著『双影双書』です。
 『双影双書』は現在二巻まで出ているのですが、これがまたどこの本屋にも売ってなくて…。
 まぁパンがないならケーキを食べればいいじゃない、ではなく、本屋に無いならAmazonで買えばいいじゃないってことなのだと思いますが、自分は昭和生まれなので、本は出来るだけ本屋で買いたいんですよねぇ、、、昭和生まれ関係あるのか。
 『双影双書』、ネットでは一話目から五話目までと最新話が読めます。
 読んでもらえたら自分がどうして単行本を追い求めるのかわかってもらえると思います。

 それはともかく、頑張って『鵺の碑』を読まなくっちゃ…。
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とても面白く読めた『六人の嘘つきな大学生』。

2023-05-19 21:54:16 | 読書
 ゴールデンウイークの旅行に際し、特別なものを何か用意したということはないのですが、唯一例外的に旅先で手持ち無沙汰になったら行かんなと思い(ハードな旅でしたが、実際手持ち無沙汰になった時があった)、以前から気になっていた『六人の嘘つきな大学生』をブックオフで買いました。
 とても面白く読めました。
 買って大正解でしたね。

 新興のIT企業の最終面接に残った六人の大学生たち。
 最終面接は当初聞かされていたものではなく、六人のうち誰が合格者に相応しいかを選ぶグループディスカッションだった。
 紛糾する最終面接だったが、六人を告発する文書が見つかり、事態は意外な展開を見せる。
 果たして告発者は誰なのか、そして合格者は誰になるのか。
 
 いやはや騙されましたね。
 何に騙されたかを言うとネタバレになるので言いませんが、何度も、そして気持ちよく騙されました。
 著者の浅倉秋成は図書館で借りた『失恋覚悟のラウンドアバウト』も悪くないなと思ったのですが、『六人の嘘つき大学生』ははっきりとよいと思いました。
 久しぶりに贔屓にしてもよいと思える作家と出会えたかな。
 次は『俺ではない炎上』を読んでみるつもりです。

 ネタバレ厳禁な作品だと思うので、あまり詳しいことは書きませんが、一つだけ、第一部の主人公である波多野祥吾が残した文書について。
 この文書は波多野祥吾の誠実さの表れだと思います。
 本当に告発するつもりで記したのであれば、送付を断念した時点で処分するのが妥当だから。
 残したとしても彼に利益はまったくないからね。
 敢えて残したのは、文書の発見者に自分の腹黒さを見せつけることで相手の精神的負担を減らしたのだと思うな。
 と、解釈したけどどうかな。

 どうでもいいことだけど、自分は旅行のためにこの作品のソフトカバーを買ったのだけれど、あと一ヶ月待つことが出来ていたら、文庫本が発売されていたみたい。
 いや、待てなかったんだけど、世の中そんなものだとは思いました。
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それはちょっといただけないと思った『未曽有の出来事』。

2023-03-25 21:00:36 | 読書
 何かにつけて悪名高き朝日新聞ですが、個人的に一番「それは人としてどうなのよ」と思うのは、将棋の名人戦です。
 元々名人戦は毎日新聞の主催でした。
 しかし現在は毎日新聞と朝日新聞の共催です。
 なぜそんな中途半端な状態になっているかというと、朝日新聞が金に物を言わせて毎日新聞から名人戦を奪おうとしたからです(詳しくはこちら)。
 道義もへったくれもありゃしない、それが新聞社のやることか、と言いたくなります。

 他にも腹立たしかったことがあって、三谷幸喜のエッセイ『ありふれた生活』がある日を境に紙面から消え去ったことです。
 当初は三谷幸喜も何かと忙しいだろうから、連載が終わっちゃったのかなと思っていたのですがさにあらず、連載の場が朝刊の文化欄から夕刊の文化欄に移ったのでした。
 そりゃないよ、と思いました。
 夕刊の文化欄に空きがあるなら、別の文化人に連載を依頼すればいいことじゃないの?
 腐っても天下の朝日新聞なんだから、しっぽを振って依頼を受ける輩は少なくないでしょう。
 それをどうして朝刊で好評を博している連載を引き抜くんですかね?
 あの時は本気で朝日新聞の購読を止めようかと思いましたよ(と言いつつ、今でも購読していますが)。

 そんなわけで三谷幸喜のエッセイ『ありふれた生活』は朝日新聞の朝刊に連載されていたころから読んでいますし、連載の場が夕刊になってからも単行本で読んでいます。
 その単行本、『三谷幸喜のありふれた生活⑰未曾有の出来事』を読み終えました。

 実はこの単行本、発売が去年の年末だったんですよね。
 で、購入したのが今年の2月になってからです。
 なぜ購入がそんなに遅れたのか。
 理由は簡単、発売されていたのを知らなかったからです。
 これは夕刊連載におけるデメリットでしょう。
 朝刊に連載されていたころ買い遅れたことはなかったので。

 逆に夕刊連載での唯一のメリットがすべてのエッセイが新作で読めるということですね(まぁありがたくもないメリットだけれど)。
 ただ、ぶっちゃけ以前に比べるとエッセイにキレが無くなったような気がします。
 以前は視点は斬新で、語り口は巧妙、さらにオチのつけ方は秀逸と文句のつけようがなかったのですが、今巻のエピソードはそこまで感心するほどではないかな。
 まぁでも連載も1000回(!)を越えれば、多少文章にキレも無くなるだろうし、マンネリにもなりますよね。
 ただ、それはちょっといただけないと思うことがあります。
 それは何かというとイラストです。

 ご存じの方も多いと思いますが、『ありふれた生活』のイラストを担当してきた和田誠氏が亡くなりました。
 なので前巻の表紙絵は三谷幸喜本人が、今巻ではイラストレーターのヨシタケシンスケ氏が手掛けています。
 問題は挿画で、前巻も、今巻も亡くなった和田氏のものを使っているのですが、これがまたエッセイの内容とはまったくシンクロしてなくて。
 例えば「シットコム」について書かれたエッセイのイラストがこちら。

   

 ハイヒールなんでしょうね。
 でもエッセイの中に「ハイヒール」なんて単語、出て来やしません。
 内容もまったく関係ないのです。

 三谷幸喜が和田誠氏を敬愛していることはよくわかります。
 自分も和田氏のイラストが嫌いだと言っているのではありません。
 でも書かれてある文章とはまったく関係のないイラストが挿画に使われるのってどうなんでしょうね。
 そういうふうにイラストが使われることを亡くなった和田氏も望んではいないと思うのですが。
 表紙絵を別のイラストレーターが手掛けたのであれば、挿画もそれに倣うべきなんじゃないでしょうか。
 カルロス・ゴーンについて書かれてあるエッセイの挿画が玩具のロボットで、どういう意味があるんだろうと考えてしまった自分はそう思います。
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最近借りた本、最近買った漫画。

2023-03-03 20:58:24 | 読書
 先々週図書館で借りた『失恋覚悟のラウンドアバウト』(浅倉秋成著)を読み終わりました。
 今の自分に二週間で一冊の摩単行本を読むことが出来るのだろうかと危惧していたので無事読み終わってホッとしています。

 『失恋覚悟のラウンドアバウト』、面白かったですよ。
 魔法少女やマッドサイエンティスト、さらには美少女アンドロイドが出てきたりしてハチャメチャでありながら、その一方で構成が緻密であるという、そのギャップが面白かったです。

 ただ、完璧とは思わなかったかな。
 交差点内にお店があるラウンドアバウト(環状交差点)があるとは思えないし(あるんですかね?)、運転手に暴行を振るってトレインジャックまでした人間が無罪放免になるとも思えないしね。
 あと、ぽっちゃりだけど、面倒見がよくてサバサバした性格の女子高生というキャラクターが二人いるような、、、まとめられなかったのかな?

 ともかく、面白くは読めたので同じ作者の作品をまた読みたいです。
 出来たら『六人の嘘つきな大学生』を読んでみたいな。
 
 アニメが超絶的に面白かった『サマータイムレンダ』の原作漫画をよーやく揃えました。
 本当はアニメのブルーレイが欲しかったんだけど、それが五万円近くして、独身貴族(?)の自分にもちょっと手が出せなかったので、原作漫画で妥協しました。
 それでも充分面白かったです。
 ラストがちょっと都合がよすぎるかな。
 飢饉に陥った島をヒルコが救ったことなんかはどうなるの?とは思ったけど、そこら辺のことを差し引いても充分お釣りがくる面白さでした。
 作者の次回作に期待です。
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乙一の短編集をよーやく読み終えました。

2023-02-17 22:05:10 | 読書
 去年の6月に買った乙一の短編集をよーやく読み終えました。
 いやー、長かった!
 一生読み終わらないかと思いましたよ。
 それにしても我ながら本を読むのが遅くなったものだなぁ。
 なぜ本を読むのが遅くなったかというとぶっちゃけ老眼だからなんですけどね(そりゃ遅くなるだろ)。
 でも一時期手元にある本の文字がぼやけて見えたのが、今は普通に見えます。
 老眼って治るものだったんですかね?笑。

 読むのが遅くなったのにはもう一つ理由があります。
 6月に買った乙一の短編集って『さよならに反する現象』『沈みかけの船より、愛をこめて』の二冊あるんですよ。
 何を考えているのかわかりませんが、乙一はこの年の4月と5月に別々の出版社から短編集を出版しているんです。
 さらに5月には『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフである『野良犬イギー』まで刊行してますからね。
 普段の年であれば、一年に一冊か二冊、上梓すればいいぐらいなのに、どうして二ヶ月の間に三冊も出版したのか、偶然なのか、それとも何か事情でもあったのでしょうか。
 
 それで最初に読んだのが『野良犬イギー』だったのです。
 スピンオフとしてはそこそこ良く出来ているのですが、純粋に読み物としては大して面白くなくて。
 同じ『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフとしては『The Book』が傑作だっただけに残念でした。

 さらに短編集の中から一番最初に読んだ『そしてクマになる』がまたつまんなくて…。
 面白くない作品とつまんない作品を続けて読んだので読む気が削がれたというわけです。
 でも気合いを入れ直して読んだら結構面白い作品もありましたよ。
 一番面白いと思ったのは『さよならに反する現象』に収録されていた『家政婦』かな。
 しかし面白いと言ってる割にはオチの意味がよくわからなかったという…。
 「私」の失くした鍵を『彼」が拾っていたとしたら、どうだっていうんですかね?
 う~む、わからん!
 誰か解説して!
 しかし短編集に収録されている作品を解説してくれるような親切な人はいないのであった…。

 あと『カー・オブ・ザ・デッド』もえぐくて好きです。
 ゾンビものはこうでなくっちゃねぇ。

 でも個人的に乙一の短編小説の最高傑作は『SEVEN ROOMS』だと思っているのですが、あの作品に匹敵するような衝撃的な作品は二冊の短編集には見当たらなかったですね。
 それがちょっと残念でした。
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一度に三冊は多すぎる。

2022-06-16 21:03:38 | 読書
 以前はよく本を読んでいました(この場合の本は小説のこと)。
 図書館通いをするぐらい読んでましたよ。
 今はすっかり本を読まなくなりました。
 なぜ本を読まなくなったのか?
 年を取ると読めなくなるんですよ、本が。
 若い人に言いたい!
 本は若いうちに読んだ方がいい!
 年を取ったら本なんて読めなくなるんだから、、、まぁ自分だけかもしれませんが。笑。

 すっかり本を読まなくなった自分ですが、それでも新刊が出たら無条件に購入する作家が三人います。
 伊坂幸太郎、森見登美彦、乙一の三人です。
 伊坂幸太郎はこの前『マイ!ロスパイ・アンサンブル』を読みました。
 超絶的な傑作!
 というわけではありませんでしたが、伊坂幸太郎らしい作品ではありましたよ。

 この前映画を観終わった後に本屋に行ったら乙一の新刊が出ていました。
 それも二冊。
 新刊が出たら無条件で購入する、と言いながら、新刊のチェックを怠っていたのですね、それも相当長い間。

 一冊が『さよならに反する現象』、もう一冊が『沈みかけの船より、愛をこめて 幻夢コレクション』というタイトルで、どちらもハードカバーでした。
 ハードカバーの本が二冊かぁ、と一瞬ひるみましたが、こう見えても一部上場企業に勤めるセレブなので、清水の舞台から飛び降りるつもりで二冊とも購入しました。
 
 家に帰ってから、どちらが先に出版されたんだろうと思って調べたら、意外な事実が判明しました。
 『さよならに反する現象』と『沈みかけの船より、愛をこめて 幻夢コレクション』、どちらも乙一の最新刊ではなかったのです。
 乙一の最新刊は『野良犬イギー』という『ジョジョの奇妙な冒険』のノベライズで、これまたハードカバーでした。
 ハードカバーが三冊って!
 とは思いましたが、こうなれば毒食わば皿までは食えないって奴ですかね、翌週再び清水の舞台から飛び降りるつもりで『野良犬イギー』を買ってきました。

 正直、『さよならに反する現象』と『沈みかけの船より、愛をこめて 幻夢コレクション』で充分だろうとは思ったんですよね。
 『野良犬イギー』を買うのはこの二冊を読み終えてからでも遅くないって。
 ただ、『野良犬イギー』には期するものがあったんですよ。
 というのも乙一が『ジョジョの奇妙な冒険』のノベライズを手掛けるのはこれが二作目なのですが、一作目の『“The Book” jojo's bizarre adventure 4th another day』は超絶的な傑作なので、『野良犬イギー』も同様に傑作なのかもしれないと思ったのです。

 そして今、『野良犬イギー』を読み終わりました。
 感想は、フツー。
 イギーとアヴドゥルのファーストコンタクトはこんな感じだったかもしれないな、とは思いましたが、それ以上でもそれ以下でもなし。
 前作のような衝撃や興奮は味わえませんでした。

 これから残る二冊を読みます。
 手に汗握るような興奮や、頭をハンマーで殴られたような衝撃を味わえたらいいのですが、さて…。
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小さな奇跡が連続する『マイクロスパイ・アンサンブル』。

2022-05-08 22:06:12 | 読書
 伊坂幸太郎著、『マイクロスパイ・アンサンブル』読了。

 猪苗代湖で行われていた音楽フェスで配られた小冊子に掲載された連作短編をまとめたものだそうです。
 まず、世の中にはそんな贅沢な音楽フェスがあるのか!と、そのことに驚きました。
 そんな音楽フェスが近場で行われていたら、自分だったら間違いなく毎年通っちゃいますけどね。

 ちなみに自分が毎年通っていた《ゴットンジャム》は「2020開催中止のお知らせ」を最後に音沙汰はなし。
 まぁ《ゴットンジャム》の場合、会場である嘉穂劇場の存続すら危ういからね…。

 連作短編をまとめたものだけあって、本作には『ゴールデンスランバー』や『モダンタイムズ』のようなボリューム感はないです。
 その分さくっと読めます。
 程よくファンタジーで、程よくユーモラスで、程よくハッピーで、読後感はよいです。

 上述のような事情で執筆された作品なので万人向け、というわけではありませんが、自分は好きかな。
 門倉課長のような人間になりたい、、、絶対無理だけど。
 一億円を寄付できるわけないよね。
 それこそファンタジーだけれど、こういう善意の人がいてくれたら、とは思います。

 最近はすっかり本を読まなくなっていたのですが、本書を読んで、やっぱり読書っていいなと思いました。
 次は何を読もうかな?
 まぁ結構積読も多いのだけれど…。
 でも

 
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