この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

対話を拒絶するな。

2024-05-24 21:38:47 | 旧作映画
 昨日の続きです。

 ともかく言いたいのは、自分は『ガタカ』の終盤でジェロームが用意した血液や尿の検体はフェイクであると考えていて、それは決して根拠がないわけではない、ということです。
 根拠があってそう考えているので、誰に何を言われても、その考えが揺らぐということはありません。

 ただ、その考えを他人に強制するつもりはありません。
 ぶっちゃけて言うと、見ず知らずの赤の他人が『ガタカ』の解釈を間違えていたとしても、それは自分とは全く無関係のことなので、敢えてその間違いを訂正しようとは思いません。
 そのような優しさを自分は持ち合わせていないのです。

 ただし、このブログにおいては『ガタカ』の考察文をアップします。
 自分の考えを述べるためにこのブログはあるので、それは自分にとって当たり前のことです。
 そしてそのことで何かを尋ねられたら、必ず答えるようにしています。
 それが「文責」だと考えています(「文責」とは自分の言葉に責任を持つこと)。

 先月のことですが、拙ブログの中の『ガタカ』の考察記事の一つに久しぶりにコメントがつきました、それも二つ。
 一つ目のコメントは『ガタカ』に関する自分の考えを問うものでした。
 しかし続く二つ目のコメントはそれを破棄するものでした。
 以下転載。

>すみません、先程質問をしましたがやはり撤回します。
>失礼ながら過去の文を見ていて自分の価値観を人に押付けているだけだなと感じたので…このコメントに返信は不要です…

 えーっと、、、このコメントにはいろいろ言いたいことがありますが、まず、人の間違いや欠点を指摘する行為は間違いだとは思いません。
 でも間違いを指摘するにしても、「あなたは間違っている!何が間違っているかは自分で考えろ。」では困るんです。
 「あなたは間違っている。なぜならあなたは〇〇と言っているが、必ずしそうではないからです」というふうに具体的に言ってくれないと。

 その人によると自分は価値観を人に押し付ける人間なのだそうです。
 それがよくわからないんですよ、自分のどこら辺が価値観を人に押し付けているのかが。
 その人はおそらく、というか十中八九間違いなく、考察文での自分と質問者とのやり取りを見てそう思われたのでしょう。
 でもそこで議論されているのは価値観とは無縁のことなんですよ。
 議論されているのは作品の解釈についてです。
 価値観は関係ありません。

 考えを人に押し付けている、というならまだわからないでもないです。
 でもそれも違うんですよ。
 自分が考察記事で述べていることはすべてロジックによって導き出したものだからです。
 それが違うというのであれば、何がどう違うのか、きちんと指摘してくれないと。
 例を挙げれば、自分はジェロームが用意した血液や尿はフェイクだと考えていますが、それは血液が一度に大量に用意出来るものではなく、また保存の効くものでもないからです。
 その解釈が違うというなら、その根拠を否定してくれないと。
 今までそこに言及した質問者はいません(せいぜいLL牛乳を知らないんですか、と言った人ぐらい)。

 ロジックによって導き出した答えを曲げなかったからといって、考えを人に押し付けているなどと言って欲しくはありません。
 それでは自分の考えを何も言えなくなってしまいます。

 でもその人に一番言いたいことは対話を拒絶するな、ということです。
 「このコメントに返信は不要です」というのは、あなたとは対話をするつもりはありませんということなのでしょう。
 自分は言いたいことを言うだけ言って、相手が釈明や反論をする機会は与えないって何なんですかね。
 価値観を人に押し付ける人間であれば釈明や反論の機会を与えずとも当然ってことなんでしょうか。
 自分が同じことをされたらどうなんでしょうか。
 一方的に弾劾されて、それに対する釈明や反論が与えられなかったとしたら?
 それで納得するんでしょうか。

 自分は欠点の多い人間かもしれませんが、誰かとの対話を拒否したことはありません。
 長くブログを運営していますが、その間、荒らしすらきちんと対応しています。
 一方的に無視したり、そのコメントを削除したことはありません。
 荒らしに対してきちんと対応しろというのは難しいかもしれませんが、せめて自分自身が荒らしになるのは止めませんか。
 言いたいことだけ言って、釈明や反論を認めないというのは荒らし行為に他ならないのですから。

 対話は大事だと思います。
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