この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ジェームズ・ワンが格の違いを見せつけた『マリグナント 狂暴な悪夢』。

2021-11-21 21:45:02 | 新作映画
 ジェームズ・ワン監督、アナベル・ウォーリス主演、『マリグナント 狂暴な悪夢』、11/20、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞。2021年53本目。

 『アンテベラム』に引き続いて、タイトルだけ聞いても何のこっちゃらまったく意味がわからないホラー映画『マリグナント 狂暴な悪夢』を観てきました(ちなみに『アンテベラム』が「南北戦争以前」という意味で、『マリグナント』が「悪性(腫瘍)」という意味。おいおい、『マリグナント』の方はタイトルだけでネタバレじゃ~ん。英語が不得意で良かった♪)。

 ジェームズ・ワンがホラー映画からの卒業を宣言したとき、ずいぶんガッカリしたものでした。(こちら)。
 それだけ彼が監督した『死霊館』とその続編である『死霊館 エンフィールド事件』を自分は高く評価していたんですよね。
 自分がホラー映画に求めるものがこの二作にはすべて詰まっている、と思うのです。
 怖がらせるだけ怖がらせておいて最後は感動で締めるんですから、これ以上望むものはないですよ。
 ジェームズ・ワンのホラー映画卒業を残念に思いましたが、同時に仕方がないとも思いました。
 彼は『アクアマン』や『ワイルド・スピード SKY MISSION』を監督して成功させていましたから、今後は大作映画ばかりを手掛けるんだろうなと予想しました。

 『死霊館』のシリーズ第三弾『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の製作が発表された時も監督がジェームズ・ワンではなく、聞いたことがない人だったので、これは期待できないな、と思ったものです。
 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』、実際観てみたら、悪くはないなと思ったのですが、「悪くはない」以上の評価をあげることは出来ないですね。

 ジェームズ・ワンの最新作がオリジナルのホラー映画だという報を聞いた時、「マジかよ!」と思いましたが、まぁこういう「卒業詐欺」は歓迎ですよ。笑。

 そのジェームズ・ワンのホラー映画復帰第一作『マリグナント 狂暴な悪夢』ですが、『死霊館』ほど高く評価する気にはなれないものの、面白く観ることは出来ましたよ。
 なぜ高く評価する気になれないかというと、この映画、ツッコミどころが結構多いんですよね。
 例えば、刑事が応援を呼ぶことなく殺人犯を深追いし過ぎだろうとか、女性が一人では夜中の廃病院に忍び込むなんて胆力がありすぎるだろうとか、真夜中にベッドのそばで包丁を持っている養女の世話をする気にはなれないだろうとか、あのラストではとてもハッピーエンドとは言えないだろうとか、いろいろツッコミどころが多いのです。
 では逆にどこが面白かったかというと、やっぱりガブリエルが正体を現してからですかね。
 あのヴィジュアルというか、動きというか、とにかくインパクトが大でした。

 続編があるような、ないような終わり方でしたが、ジェームズ・ワンにはこれからもホラー映画の監督をやって欲しいものです。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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