アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

日曜日記168・中村敦夫さんの手紙「楽しい俗世との闘い」

2021年10月24日 | 日本軍「慰安婦」・性奴隷・性暴力問題

☆中村敦夫さんの手紙「楽しい俗世との闘い」

 俳優で作家、演出家、そして環境活動家の中村敦夫さん(「木枯らし紋次郎」)(81)とは、夕刊紙の記者時代、中村さんが参院選に出馬する際に知り合った。もう20年以上前になる。

 意気投合し、今日まで年に数回手紙を交換するお付き合いをさせていただいている。先日、中村さんの記事が中国新聞(9月27日付=共同)に載った感想に、手術・治療のことを付記して送ったら、さっそく返信を頂戴した。その一部―。

< 私自身、自分の晩年を、「戦場の散歩」と呼んでいます。どこから弾が飛んでくるか分からない時間に入っているからです。

仏教では、生死は同一のものであり、人間は「空」の世界を泳いでいるに過ぎません。
最終的には、すべて「空」が引き受けてくれるわけですから、人間は気楽なもんです。

一番楽しいのは、俗世の悪と闘い続けることです。結果なぞ気にすることなく、毎日、ぬけぬけと進めば楽しい限りでしょう。人生、最高のゲームだと思います。>

 その言葉通り、中村さんは俗世の悪と闘い続けている。メディアへの出演の他、東電原発事故を告発する一人朗読劇「線量計が鳴る」(作・出演)を5年前から始め、全国で公演してきた(上演100回を目前にコロナで中断)。

 先月は、俳人・杉田久女の生涯を描いた俳句朗読劇「翔べ久女よ!天空の果てまで」を制作し、久女ゆかりの北九州市で、女優の中井貴恵さんと二人舞台で演じ、「近代俳句における家元制度」を告発した。

 中村さんは「気楽なもんです」と言うが、その闘いは自らにはたいへん厳しい。無所属で参院議員になり、「盗聴法」などの悪法に孤軍奮闘で立ち向かい、「環境会議」を立ち上げたときから、その生きざまを見てきた。

 手紙は、重くならないように配慮されながら、同時に、珠玉の真理に貫かれていると思う。「生死は同一」「すべては「空(くう)」が引き受けてくれる」「毎日、ぬけぬけと進めば楽しい限り」

 心が軽くなった。生ある限り「俗世の悪」と楽しく闘い続けよう、ぬけぬけと。

☆一喜一憂せず(抗がん剤治療13日目)

 1週間目くらいから倦怠感、胃のむかつきが出てきた。それがきのうあたりから軽くなってきた。「必ず出る」と言われた手足のシビレ、皮膚の荒れはまだ出ていない。なにより、むかつきが吐き気までには至らず、ものが食べられていることで助かっている。

 副作用の表れ方には個人差があるようだ。一喜一憂せず、自然体を心掛けよう。

 きのう治療開始後初の通院で血液検査したが、異常なかった。ほっとした。

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