先月、第9回「沖縄歴史検定」(主催・沖縄歴史教育研究会など)がありました。現在の知識程度を知るために受験しようと思い、事前講習も受けましたが、当日アルバイトの時間とぶつかって受験できませんでした。その代わりというわけではありませんが、過去問題集2冊を買ってやってみましたが、実に難しいです。
問題は、時代区分ごとの琉球・沖縄の歴史が中心で、それに地理、経済、文化、習俗、さらに時事問題までと幅広いものです。もともと県内の高校生と教職員を対象に2005年に開始され、08年から一般も受験できるようになりました。そのため問題は「高校生にはこれくらいは知っておいてほしい」というレベルだそうです。それにしては難しい。県内の児童・生徒に対する沖縄の歴史教育が不十分だと言われている中、主催者の高校生にかける期待の大きさがうかがえます。
問題は50問、配点はすべて2点で、90点以上が1級、78~88点が2級、64~76点が3級に認定されます。一般受験者で1級認定者は5人にも達しない一方、ほとんどの人が3級には合格するそうです。百聞は一見にしかず。過去問の中から、やさしい○×問題を10問ピックアップしてみました。何問正解できますか?
問1、 沖縄県の県木は、大地にしっかり根を張ったガジュマルである。
問2、 梅雨明けから6月末ごろに吹く、南から南西の季節風を沖縄語でカーチーベ ーという。
問3、 豊見城市の特産物であるウージ染めの原料は、ゴーヤーである。
問4、 平和の礎には、約24万人もの戦没者が刻銘されている。
問5、 2008年県産のニューヒーローとして誕生した「琉神マブヤー」ですが、沖縄の方言で「まぶやー(まぶい)」とは魂のことをいう。
問6、 中国から養蚕の技法を習って発展した久米島紬は、2004年に国の重要無形文化財に指定された。
問7、 沖縄料理で、豚肉を塩漬けにしてものをラフテーという。
問8、 那覇の国際通りは、戦後復興のシンボルとして奇跡の1マイルとよばれた。
問9、 2003年8月10日に開業した「ゆいレール」の赤嶺駅は、日本最南端の駅である。
問10、琉球王国の最高神女のことを聞得大君という。
<答え>
問1×(沖縄の県木はリュウキュウマツ)、問2○(夏至南風)問3×(ウージ染めの原料はサトウキビ)、問4○(国籍を問わず沖縄戦で亡くなった人が対象)、問5○(沖縄では死んでもマブイは残ると信じられている)、問6○(4世紀に伝来し、本土に伝播した)、問7×(塩漬けはスーチカー。ラフテーは豚三枚肉の煮込み料理)、問8○(長さが約1マイル=1・6キロ。かつてあった「アーニー・パイル(米従軍記者)国際劇場」にちなんで国際通りと命名)、問9○(那覇空港駅は日本最西端の駅=写真)、問10○。
ちなみに私は7問正解でした。来年こそ本番の検定を受けるつもりです。
<今日の注目記事>(9日付琉球新報社会面)
☆<地位協定運用見直し 処分通知は当然 抜本改定が先決
「犯罪抑制つながらず」識者ら“小手先”と批判>
「在日米軍の軍人・軍属の犯罪に関して、未確定判決や懲戒処分を日本側に通知するという日米地位協定の見直し内容に対し、県内外の関係者や識者は『本来は全ての処分結果が公表されるべきで、(通知は)当たり前だ』と指摘した。県民が要求してきた地位協定の改定には言及せず『負担軽減』をアピールする政府への批判も相次いだ。/日米地位協定の米兵犯罪の規定をめぐっては、公務中に罪を犯した米兵らへの裁判権や、起訴前の米兵容疑者の身柄引き渡しなど問題が山積している。/
地位協定に詳しい新垣勉弁護士は『重要な問題を回避し、本筋ではない部分についてだけ両政府で合意したこと自体が、地位協定の異常さを浮き彫りにしている』と話した」