アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

名護市パンフで実感、「辺野古移設」の異常

2013年10月01日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_3Photo_4 安倍内閣があくまでも強行しようとしている普天間基地の辺野古移設。もしそれが現実になったら、辺野古周辺はどんな状況になるのか。それを写真やグラフでわかりやすく市民に知らせようというパンフレットを、名護市が作成し、市内全戸に配布しました。私は名護市民ではありませんが、「勉強のために」とお願いして郵送していただきました。「辺野古沖移設」がいかに無茶・無謀なことか、あらためて分かりました。
 パンフはA4判12ページで2万部発行。「豊かな恵み 辺野古・大浦湾」のページでは、マングローブ林、ジュゴン、ウミガメ、サンゴ群集などの写真を載せ、「この海は、一帯の山や川の絶妙なバランスの中でその生物の多様性を維持しています」とし、「人々の暮らしを見守ってきた命の海」を守る大切さを強調しています(写真左)。
 特に注目されるのは、自然体系を破壊する代替基地建設の概要が分かりやすく示されていること(写真右)。「代替施設の大きさは205ヘクタールで、そのうち埋め立てられる大きさは160ヘクタールです。1ヘクタールは100m×100mの大きさですから、その160枚分の大きさということになります。滑走路とその周辺の長さの合計は1800mです」として、その影を市街地図に投影しています。さらに「代替施設の高さは水面から約10mですので、名護市民会館の写真でイメージしてみましょう」と写真と図で比較しています。「埋立に使用する土砂の量」も膨大で、「合計で2100万立法メートルです。『あけみおSKYドーム』の容積が約74000立法メートルなので、その284杯分にもなります」と身近な施設で実感できるようにしています。
 パンフを作成した稲嶺進名護市長は、「辺野古移設は政治問題ではなく、生活と直接関係する問題。中学生や高校生も目が向けられるように作った」と、市民目線の資料にしたと語っています。
 辺野古移設問題は現在、国の埋め立て申請に対し仲井真知事が承認の可否を判断するに先立ち、稲嶺市長の意見を求めており、稲嶺市長はそのために市民の意見を募集しています。パンフはそのための材料の1つとして作られたものです。
 「辺野古移設反対」を明らかにしている稲嶺市長は来年1月の市長選挙への出馬をすでに表明しており、選挙事務所開きが今月4日行われます。天王山の市長選が、いよいよあと3カ月余に迫ってきました。


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