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柚木麻子「さらさら流る」~川にコンクリートの蓋をした暗渠。普段は気づかないけど意識してみると人の気持ちも見える☆

2018-10-14 03:44:44 | 
柚木麻子「さらさら流る」読み終わりました。


どんなお話なのかとワクワクして読み始めました。



そこには私の知らない世界が



「暗渠」って知ってる?



私は初めて知りました☆



ビルが立ち並ぶ・・


大都会東京の中に


コンクリートで固められた川があるなんて



埋設したり蓋がしてある川のことを「暗渠」というらしい。




それまでただの大学のサークルの仲間


・・・というだけだった光春



それが飲み会で潰れてしまった光春を介抱して


光春から暗渠の話を聞き


それをたどって一緒に帰ることになった菫



「暗渠」という言葉に惹かれ・・


光春とその話をすることで


光春自身にも惹かれていく



そして


付き合いはその後家族ぐるみで4年間続く



しかし!



別れは菫から言い出した。



このままでは「菫」が


菫らしくいられなくなる!!


と。



光春から裸の写真を撮りたいと要求される。


それに抗えなかった菫は


撮らせてしまう


その後すぐに


そんな自分が嫌になり


写真を削除させ・・


別れを切り出す。




「君には絶対にわからない。俺の気持ちなんか。

 なにもかも恵まれている君と俺に接点なんか、

 最初からあるはずなかったんだよ。」



激しく菫をなじる光春



暗渠の接点を見つけられず諦めてしまった


あの夜


2人の運命



しかし・・



6年後



仕事関係の資料を見るためにたまたま見つけてしまった



パソコンの中の自分の裸の写真


菫は困惑する。。



消したはずの写真がなぜ



自分の知らないところで世界中に拡散されてしまった自分



光春が?!



なぜ今頃?




今までさらさらと周りに流されてきた自分



自分を否定したくない。。



そんな強い思いが菫の本質を自分自身で暴き



そして


向き合って抗って耐えて



自分を立て直していく



光春のしたことを・・


光春を・・


憎みたくない



憎むことはあの時間を否定することだから。




自分自身を否定することだから。




光春に対峙してくれた菫の父



そして


親友の百合



大切な人たちに心配かけないように



菫があえて自然に振る舞うこと。。



人からは分からない葛藤




一方



光春は


自分の知らないところで写真が拡散されていたことに



驚く!!



しかし



その原因は



自分が作ってしまったということ。



それに気づき



自分の本当の気持ちに蓋をしてみないようにしてきた・・



それに対峙する




家庭環境のせい。。




何かの



せい



・・にして流されてきた自分




菫を汚すつもりはなかった。。



「つもり」。。



無意識の故意



いつも「自分」のことばかり考えていた。



そんな自分。。




暗渠。。



気付かなければなかったことのように過ごす。。



でも


それを意識した時


川の流れは目にも耳にも届く



もう一度自分を・・



本当の自分を意識して見て見よう!



それが醜い見たくない自分だったとしても。



それを意識することで


本来の自分が解放され


滞ってたものがさらさらと流れだす




自分も無意識のうちに誰かを傷つけてるかも?


そんなことを思った。




暗渠と人気持ちを掛け合わせるとは・・


柚木さんってスゴイ







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