角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

秋田県以外アレルギー。

2015年05月29日 | 実演日記




今日の草履は、愛知県一宮市の女性のオーダー草履です。お好きな色をうかがうと「オレンジと水色が好きです~!」とのことで、仕上がったのがこちらになります。明るく涼しげな可愛らしさとでもいいますか。
お約束の一週間にギリギリ間に合いました。昨日の便で出発していますから、明日には届くと思います。早速履いてくださいね~(^^)/

先日のブログで稀なアレルギーの女性が登場したところですが、今どきの若者言葉を使えば「マジっすかっ!?」と叫びたくなるおばさまと出会いました。あえて病名をつけるとしたら、「秋田県以外アレルギー」。
岐阜県にお住いのおばさまは、これまで複数回実演席にお立ち寄りだったそうです。過去にお買い上げはありませんが、確かに言われてみれば初対面という気はしませんでした。秋田県のお訪ね先は、決まって「鹿角市八幡平」。なぜそれほど八幡平へたびたびお越しになるのか。理由を聞いて驚きました。

『昔からいろんな所へ旅行したんだけど、だいたいどこへ行っても目がチカチカして呼吸も不安定になるのよ。何年か前に岩手県側の八幡平へ行ったら、やっぱりアレルギー症状が出たのね。それで試しに八幡平の秋田県側へ移動したわけ。そしたらたちまち体が自然に戻ったのよ。私もピックリ!!』

秋田県であればほぼどこも安定しているそうで、角館によく立ち寄られたのもそのせいでした。それからというもの、鹿角市八幡平への滞留期間は一ヶ月だの三ヶ月だの、もう旅行の範疇ではないですよ。岐阜の息子さんに「住民票移動したら?」とからかわれるくらいといいます。
その土地が妙に肌に合うというのは、これまで何人にも聞きました。しかしこれだけはっきり体調に表れるのはどうしたもんでしょ。ご本人はあっけらかんと、『あたしにも分からないのよ~』。

明るい緑のワンピースをお召のおばさまは、角館の緑も気に入ってくれたようです。先回の「今日の草履」をお持ち帰りは、こちらのおばさまでありました。

さて、日暮里繊維街から初夏の新柄が届きました。和柄を中心にドット柄など多様に入荷しています。これまでのオーダーはもう先が見えるところまで来ましたから、少しずつ新柄を使った展示品作りに入りたいと思います。
明日と明後日は秋田市を会場に「東北六魂祭」が開催されます。六月には大人の休日倶楽部乗り放題チケットがありますし、愉しい出会いの予感はとどまるところを知りません。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする