角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

咲き始めました。

2013年05月01日 | 実演日記




今日の草履は、続・金の草履23cm土踏まず付き〔六阡円〕
定番配色以外の布地在庫がほぼ底を尽いたので、東京の仕入部長に急きょ新柄仕入れをお願いしました。その中に入れてもらったひとつが、続・金の布地です。第一作の3足が桜まつり開始早々に完売したことで、また新たに編んでみました。

そして編みあがったばかりの今日、東京からお越しくださった女性二人旅のおひとりがお買い上げです。
当初はご自身の健康のために履きたいと話していたのですが、「母の日」のポップを目にして考えが変わったんですね。「金の草履」は母の日プレゼントになりました。

面白かったのは、プレゼントに決めた後の女性の言葉。『お母さん、二週間くらいで飽きてくれないかなぁ』。
飽きたのなら堂々とご自分が履けるという魂胆なんですが、一度履いたらおそらく簡単には手放してくれないでしょうね。

おふたりとも草履実演にとても関心が高く、ふと時計を見ると新幹線まであと20分少々しかありません。『うわぁ、時間を忘れてた』と、慌てて帰り支度のおふたり。『桜はなかったけど、いいモノに出会えました~』と笑顔で西宮家をあとにされました。

今日の角館も「春遠し」、朝からストーブを消せません。それでも武家屋敷通りの枝垂れ桜が少しずつ開花していますし、檜木内川堤のソメイヨシノも咲き始めといっていいでしょう。

満開を期待してお越しのお客様が、愚痴をこぼしたくなるのはよく分かります。けれども固いつぼみだけを見てお帰りになった数十万人を思えば、今日の角館はまだ良いほうとも言えますね。明日はまた少し開花が進むでしょう。
コメント
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