角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

散策に不向きは商いに有利!?

2013年05月04日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔五阡円〕
紺系でまとめた一品ですが、ベースに含まれる金色がお洒落ですね。この時期はお洒落なナイスミドルが多数お越しです。きっと粋なおじさまが選んでくださるでしょう。

もう天候を書くのはやめようかと思うくらい、寒い雨が続いています。季節の神様が体調を崩しているんじゃないでしょうか。「これからの季節は二極化が進み、夏と冬だけになる」と誰かが言ってましたが、案外ほんとかもしれませんよ。

ゴールデンウィーク真っ只中、角館には今日も多くのお客様がお越しです。マイカーでお越しの方に話を聞くと、かなり苦労して駐車場に入ったご様子。想像に難くありません。もしこれで桜が見頃なら、今日あたりは20万人を超える人出のはずです。

桜は少ない、天気は悪いですから、本来は散策に割く時間を店内に求めるのでしょう。西宮家北蔵レストランは、午前11時過ぎにすべての席が埋まりました。その後、席待ちのお客様が午後3時頃まで続きましたか。席を待つ時間、実演席の丸太椅子で過ごすお客様が多く、草履の売上にも幾分の影響があるんですね。

東京からお越しのご家族三人旅。50歳ほどのご夫婦に、奥様のお母上と思います。昨日お立ち寄りくださったご家族は、その後角館草履を話題にしていたそうです。今日はそれぞれご購入を心に決めて、再度のご来店でした。

ご購入は決まっていても、配色選びにはとても時間をかけられましたね。特にご主人は二度三度と候補を替え、おそらく30分ほどを費やしたと思います。それだけ丁寧にお選びになるのは、草履を気に入ってくださった証しでしょう。そしてもうひとつ、桜の少なさと雨降りもありますかね。

照れ笑いの中でようやく決定したご主人。『もう一度会うような気がしますね』と大笑いで分かれた30秒後、『あのぉ…』と言いながらご家族が帰って見えました。もしかしてまた配色の気が変わった…と思いきや、『記念写真いいですか?』。
とても楽しいご家族でありました。

寒さに耐えながらも確実に花弁を開く角館の桜たち。街中の早い木はそろそろ見頃を迎えています。開花が最も遅れている檜木内川堤のソメイヨシノも、帰宅の折で二分咲きから三分咲きと見ました。

いよいよ明日からは、比較的穏やかな天気と気温になりそうです。仮に商いには不利でも、ゴールデンウィーク最後の二日間くらいは、存分に散策を愉しめる角館であって欲しいと願っています。
そして満開を迎えるゴールデンウィーク明け、角館がいったいどんな状況になるのか気になるところです。
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