角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

お金は蛇口から!?

2011年01月04日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
ピンク基調の月見うさぎプリントをベースに、エンジを三箇所に配してみました。
定番配色⑤とは少し違う雰囲気で、こちらもなかなか可愛く仕上がりました。ピンク色は角館の桜色に通じるものがありますから、そのあたりも人気の所以なんでしょう。
「月見うさぎシリーズ」第四弾の平生地はこちらになります。




新年四日、今日から市役所や銀行なども仕事が始まりました。朝一9時に郵便局窓口へ行くと、全スタッフが起立して出迎えてくれましたよ。知った顔が多い分、なんか照れくさいもんですね。わが家の受験生三人娘も登校が始まりました。実際の生活は、今日からもう「お正月気分」ではなくなっています。
草履コーナー目前の抽選会も昨日で終わり、今日からはいつもの西宮家米蔵です。真冬の一月にたくさんのご来店は望めないと思っていましたら、観光で訪れる人影は三が日より多いくらいでした。

栃木県からお越しのご家族旅。お父さんにお母さん、中学生くらいの男の子と小学校高学年くらいの女の子の四人旅です。お母さんが試し履きをしたあと、すぐにお父さんが試しました。真っ先にご購入を決めたのはお父さん、しかもオリジナル配色のオーダーです。
先を越された形のお母さんはしばし悩んでおいででしたが、次に声を上げたのが女の子でした。幸いと言いますか、お母さんと女の子は足のサイズが一緒。一応女の子の分としてオーダーを賜りましたが、きっと数日後にはお母さん用になっていると思いますね。

こちらのお母さんは角館のご出身で、毎年正月とお盆に帰省されるそうです。『花見とかお祭りに帰りたいんですけどねぇ』とお母さん。ご実家の所在地を訊ねると、角館旧町内として伝統あるヤマが出されている丁内です。帰りたい気持ちはイタいほどよく分かりますよ。

『それでも年に二度欠かさず帰られるのは、案外珍しいかも知れませんよ』と言うと、近くでお母さんとの会話を聞いていた女の子が、『もっと何度も来ればイイじゃん』。
親子四人で栃木と秋田を往復すれば、それなりの費用を覚悟せねばなりません。そうした「お金事情」に、子どもの意識は向きませんからねぇ。

『今週中に受験料○○円用意しといて~』
『これ○○日まで振り込んどいて~』
『ホテル代○○日までだからね~』
わが家の受験生たちも、お金なんか蛇口から出てくるような話をしますよ。まぁ、ひとまず親としての努めは社会に送り出すまで。そろそろ最終章ではあるんですけどね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする