角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

新たな年のはじまり。

2011年01月02日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
カラフルな桜花プリントをベースに、合わせはエンジです。
2011年最初の「今日の草履」は、艶やかで華やかな桜花を使ってみました。吹雪に凍えたり、降りしきる雪に除雪が追いつかなかったり、北国の冬はおおむねそんな感じでしょう。でもその厳冬の向こうには、「今日の草履」のように美しい春があります。
北国の人間だからこそ待ち焦がれる春、平生地はこちらです。




あらためまして、新年明けましておめでとうございます。
明けて二日、角館は青空も顔を出す好天に恵まれました。ニュース等では西日本の日本海側の大雪が伝えられていますが、秋田県のある北日本の日本海側は大晦日にずいぶんと降られました。水分いっぱいの湿った雪が間断なく降り続き、大晦日一日だけで30cmほどになりましたか。夕方ようやく止んだ雪はその後降ることなく、年明け元日と今日二日も好天が続いています。

元日から始まっている公開実演ですが、かつてJR東日本が発売していた「元日1万円乗り放題チケット」が廃止されたせいもあってか、いわゆる観光で当地を訪れている人影は少なめです。それでもご家族で旅をされているお若い女性が、お気に入りの配色をお選びくださいました。2011年初お買い上げ、誠にありがとうございました。

観光客の少なさを補って余りあるのは、地元商店会が主催する「福引抽選会」。今年も草履コーナーの目前で開催されています。抽選券を片手に間断なく人が訪れ、『当たったど-っ』とか『ホントに当たり入ってらべなぁ』とか、とにかく悲喜こもごもの会話が面白いです。
角館の草履職人も、この抽選会に今日挑戦しました。結果はなんと、銀賞五千円の商品券。クジ運には縁がないと思い込んでおりましたから、これはなかなか嬉しいもんですよ。

抽選に当たって間もなく、旧稲川町から女性がお越しです。『去年の秋に来たとき買いそびれちゃって、どうしても欲しくて今日来ましたっ』。旧稲川町からだと車で二時間ほどかかります。まして真冬の正月二日に、こうした言葉が聞けるとは思っていませんでした。抽選に当たったより嬉しかったですね。
前回ご訪問の秋よりは今のほうが在庫も多いはずです。女性は10分弱をかけてじっくりお気に入りをお選びくださいました。

昨年は病んでいた叔父の他界があり、暮れには私自身の入院もありました。カミさんの父親も昨年から少し体調を崩しています。一年のうちに悲喜こもごもあるのはいまさらながら、できるものであれば「悲」より「喜」のほうが多くなってほしいと願わずにいられません。
新年明けてまだ二日ですが、ここまでは「喜」に軍配が上がっています。一年経った今年の大晦日、笑顔で一年を振り返りたいものですね。

さぁて、一日一日頑張るとしますかっ。
コメント
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