角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履とパソコン。

2007年10月22日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
ベージュ基調のひらがなプリントをベースに、緒はワイン色の縞柄です。とっても優しい雰囲気に仕上がったと思いますね。中高年の優しいお母さんにいかがでしょう。

『こんな綺麗な草履だったら履けないわよね~!』。ずいぶん前のブログでも触れましたが、この言葉を耳にすると、心の中で小さな“ガッツポーズ”を作ります。
『いやいや、古今東西草履は履くもんですよ~!』とお応えし、ご自身用あるいはご家族用をお買い上げであれば、きっと履いてくださると信じています。
例外が生じるのが、プレゼントやお土産としていただく場合、つまり私とお会いしていない方の手に草履が渡ったときなんですね。

今日お越しの女性、『あらぁ~、イ草に巻いて作るのねぇ』。いつものように一通り草履のご説明をすると、『去年ね、クリスマスの布を使った草履をいただいたのよ。でももったいないから今も袋に入れたまま飾ってるの』。
過去にこちらの女性ひとりではありません。これまで何人かから同じように言われました。

『二週間も三週間も待っててくださる方もいるんですから、持ってて履かないほうがよっぽどもったいないでしょ』と言うと、『分かったわぁ、これから履くようにするわねっ!』。
実演をご覧いただき、どんな材料でどのように編むのかを知ってくだされば、きっと飾り物にする方は減るでしょうね。飾ってしまえばそれは「装飾品」、でも私の草履は「実用品」です。どちらも実感していただいてこそ、初めて「角館の布巻草履」なんじゃないかと思うわけです。

先月のネット不通期間、ワードやエクセルに問題はありませんでしたから、日々の仕事管理は出来ました。しかし、ネットが利用できないことがこんなにも不都合があるのかも思い知りました。
パソコンというものは、やはり二つ使えてパソコンなんですね。どちらか片方だけでは、「草履」も「パソコン」も片手落ちということでしょう。

コメント
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