角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

「待つ」を考える。

2006年11月18日 | 実演日記
今日の草履は、10月29日、神奈川県秦野市からお越しくださったご夫婦の、ご主人のオーダー草履です。『藍色と黄色で頼むよっ!』がこちらになります。黄色は無地もあったんですが、この度は辛子色のいらか模様にしてみました、喜んでいただけると嬉しいです。奥様の草履と共に、明日の便で出発です。

「今日の草履」は、路上ライブ初日でのオーダーでした。ついこの前‥と思ってましたが、もう三週間が経っていたんですね。
本日で10月分のオーダーがすべて完了しました。今晩から11月分に入りますが、10月ほどのオーダー数ではないので、お約束の三週間以前にお届けできるオーダーもあるかと思います。

毎朝西宮家へ出勤する直前に、武田鉄也さんのラジオ番組を聴いています。結構お気に入りのタレントさんなんです。毎週あるテーマに沿って彼なりのウンチクを披露するのですが、今週のテーマは「待つこと」でした。
現代の日本人は、待つことがとても苦手になったと言います。その一つがケータイの普及、中でもメールです。誰かにメールを送ると、ものの数分で返信が来るのがフツーの現代、これが数十分あるいは数日返信がなかったとしたら、どれほど不安になることでしょう。

かつてケータイがなかった時代、メールの役割は「手紙」でした。手紙が数分で返って来るなんてことがあるわけないですから、返事が来るまで一週間や十日待つのは極当たり前です。これが好いた相手への手紙であれば、その日数は心弾む日々だったと思います。若かりし頃、これは私も人並みの経験があります。

待つ喜び、待つ楽しみ、それくらい気持ちに余裕があれば、現代社会のイライラも少しは解消するんじゃないですかね。
あっ、草履をお待ちいただいてるお客様への言い訳じゃないですよ。今晩も頑張ります、はいっ!

コメント
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