バウホール公演は、盛況のうちに終わってしまいましたね。
フランス革命前後の激動期に、王妃マリー・アントワネットに仕えた、ジャン・ルイ・ファージョンという実在の調香師を中心に描いた作品です。
植田景子 作・演出
紅ゆずる 主演
「ベルばら」大好きなら、観ておきたいよねということで、バウホールで観てきました。
ロココ感満載の絵画をもとにした優雅なセット、ルドゥーテの薔薇の絵、一転して崩れかけた石壁に象徴される、理想を実現しえなかった革命期のパリetc.‥‥
広いとはいえないバウホールの舞台で、しっかり歴史の流れを感じる事ができました。
「ベルサイユのばら」「THE SCARLET PIMPERNEL」「天使のはしご」などでデジャヴなドレスやら軍服やらに、たくさんお目にかかりましたこれもまた楽し
植田景子氏の脚本は、分かりやすかったです
どこまでが史実かはわかりませんが、アントワネットの回りにいた当時の有名人が次々と登場して楽しかったです
で、フェルゼンの汚名を晴らしてくれてありがとうございます
ヴァレンヌ逃亡の失敗は、フェルゼンの責任ではないの。
むしろ、フェルゼンがずっと護衛していたら、成功した可能性が高いの。
と書かれた本が、少し前に出てました。
きっとそうだよね
(中野京子氏の著書より。)
音楽は、4人編成の生演奏だそうですが、聴いていて心地よかったです
ジャン・ルイ・ファージョン@紅ゆずるくん。
きらきらしてました。
自身の主演作を大事に演じよう、という気持ちが伝わってきました。
鬘も衣装も似合い、後ろ向きの立ち姿も綺麗でした。
ジレを当時の形で仕立ててあってよかったです(現在からみると滑稽なデザインだけどね)
下級生の頃、周りにスター候補生がたくさんいて、足踏みしてきたのが、花開いた感じですね。
私は、ゆずるくんでヨン・ホゲのような役を観てみたいと思いました。
王妃マリー・アントワネット@早乙女わかばちゃん。
可愛い娘役さんですよね
ルブラン夫人が描いた白いシュミーズドレスのアントワネットを、再現していました←植田景子氏の拘りの衣装かな?
革命後の王妃の威厳には欠けるけれど、まだ研5だしね
フェルゼン@真風涼帆くん。
王妃の恋人という自信が見えました。
フェルゼンは白い王子様系の役だけど、もっと感情の振り幅があってもいいかな~?
でも軍服が似合っていたのでOK
下級生たちは、お歌や台詞がぎこちなかったり、力んでいたりした部分もありましたが、ロココのお衣装に“着られてしまう”こともなく、ひとりで何役かこなしたり、作品の世界観を大事にして頑張っていたと思います
また、美稀千種さん、美城れんさんという上級生が脇を締めてくれて、良かったです。
植田景子氏の作劇にまんまと嵌められて思わず涙腺がゆるんでしまいました
程好いリアリティーと、宝塚らしい華やかさを兼ね備えた佳作だと思います