世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「しあわせって何でしょう?」 池袋コミュニティ・カレッジ

2010年05月30日 21時50分20秒 | Weblog
お昼、池袋コミュニティ・カレッジへ。
今日は林真理子先生が講師を務める公開講座「しあわせって何でしょう?~人気作家と脚本家が考える現代版オンナの幸せ~」を受講してきた。
ゲストは脚本家の大石静先生。あの「功名が辻」、「ヴァンサンカン・結婚」の脚本を書いた方だ。ビッグなダブルネームに目眩が…。

なんだかんだでギリギリな時間に到着。ふと後ろを見たら、林真理子先生が入室してくるところだった。そして、大石静先生、顔が超ミクロだった。
対談形式で、真理子先生がホステス。

議事録
・林先生:直木賞を31歳で取り、その後10年間は辛かった。業界の大御所には嫌われるし、もう自分には才能がないと思いつめていた(ここで鼻をかむ林先生。一同笑い)。作家は直木賞を取ってからが勝負。その後、吉川英治賞を取って、紫綬褒章を取るっていうのが一応ステイタスってわけ。


林先生:「脚本家ってよくセクハラに合うらしいね。瀬戸内寂聴先生なんて『乗せたら載せてやる』って言われたらしいよ」
大石先生:「え、ウソ?私、そんな目に合ったことない」
林先生:「私も…それもショックだよねえ」


林先生:「売れなかったんだけど『女文士』っていう本を出したとき、新潮社のドン・斎藤十一に「将来大物になる」って言われたの。そのことが作家をやっていて良かったなと思えることだった」
大石先生:「私の世界は視聴率があって数字は無視できないけど、でも書きたいものは書くという貫き通すことが大切だと思う」
林先生:「数字は無視できないのは作家も同じ。『下流の宴』が思ったほど売れなくなってきた。夏のオペラツアー、申し込んだのに…アテが外れた。どうしよう」


林先生:「大石さん、自己破産寸前までいったんだよね?」
大石先生:「そう。弟の事業がダメになって。でも自己破産はしたくなかった。著作権も失うことになるから。そうなってしまうと自分のアイデンティティを失うことになるから」
林先生:「私もバブルのときに着物や旅行などに散財してしまって。今、こんなに大変になるなら貯金しとけばよかったって思う」


林先生:「結婚生活はどう?」
大石先生:「結婚して33年。8つ上の夫と話すのは楽しい」
林先生:「あら、いいじゃない。家なんて土日に家を空けると大変。今日なんて、娘が友達のお母さんにジブリの森に連れて行ってもらうから朝10時に送り出して、夫に焼きそば作ってからここに出てきたのよ。でも『土日に家を空けるなんて!!』って夫は不機嫌になってしまう。私の人生の20%は夫の機嫌を保つことに費やされているわ。田辺聖子先生が言ってた。『家には不機嫌の椅子は一つしかない。そこに座れた人だけが不機嫌になれる』って。」
大石先生:「それ、面白い!」
林先生:「でしょ~。結婚って忍耐だよね。この前、娘と高知に行ったら、夫がまた怒るの。」
大石先生:「なんで?」
林先生:「夫の誕生日だったの。誕生日と土日が重なることって数年に一度だったのに私と娘が出かけちゃったから。61歳のオジサンが何言ってんだか~って感じでしょ!?」
(一同笑い)

…と、面白い話が満載だった。

一番印象的だったのは、真理子先生が話す自身のお母様のこと。
94歳になるお母様はいまだに「あの時(戦後)、鎌倉アカデミアに行っていたら私はあなたよりも立派な作家になっていた」と言うらしい。94歳になっても「~たら、~だったのに」という言葉が出てきてびっくりした真理子先生。「あのとき、~だったら」という生き方はなるべくしないように、と心がけているそうだ。今の人を見ていると、そこら辺が無気力でガッツがないのでは?と大石先生と危惧されていた。「キズモノになりたくない人は手ごたえも一生得られないのよ」と言っていた。

ぎくっ!!
そして、なるへそ。


「しあわせって何でしょう?」
その問いかけ的題名にお二人からの明確な発言は得られなかった。でも、幸せそうな二人を見ていると、幸せは各々違っていて、そして幸せになるためには努力や自分磨きをしないといけないということは分かった。

ということで、出た瞬間、目の前にあるカウンターで来月に開催される第二回目(林真理子先生と有馬稲子さんの講座)の申し込みをしてしまった。

また楽しみが増えた。

尊敬する作家・林真理子先生の作品を貪りながら読んでいる時間も幸せだが、真理子先生と同じ室内で同じ空気を吸っている時間も私にとっては幸せそのものだ。
『幸せ』のために、明日からも頑張ろう!!

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (みな)
2010-05-31 23:11:15
不機嫌のイスのハナシ、興味深い!

みんな違って、みんないい。
みつをさん流で今日もまったり生きております☆
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Unknown (亮子&吉熊)
2010-06-01 23:06:05
みな殿

その他、ここでは書くことが憚られる面白い話、たくさんしていただけました。

有意義でした~。
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