世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

一杯のかけそば

2021年11月05日 23時43分02秒 | Weblog
昨日は心療内科デー。
退社後に駅そばでかき揚げ蕎麦を平らげていくのが心療内科の日のデフォ。
そういえば昔、「一杯のかけそば」ってあった。
流行ったのは、私が小学生の頃だったと記憶している。
当時通っていた近所の学習塾の先生が我々生徒に読んで聞かせてくれた。
飽食の時代、一杯のかけそばを囲んでそれを食べる親子三人の構図なんぞ、なかなか想像つかなかった。
その話を母に聞かせて感想を求めたところ、「私は子供たちにそんなふうな惨めな思いはさせない。1袋80円のそばを買ってきて家で茹でて食べさせる」と言っていて、なるほど!と納得。
そしてすぐに「一杯のかけそば」の作者は詐欺師だと判明、かけそばブームはすぐに終わったのだった。
あれはいったい何だったんだろう、そんなことを思いながら昨日はそばを啜った。
まあ、私も吉熊と一杯のそばを分かち合って食べているのだけれども。常々。


心療内科の待合室では林真理子先生の「ミルキー」を10年ぶりに読み直した。
ミルク感溢れる装丁。
でも内容は、静かに激しく不倫をする人妻、そしてワイン道を究めるべく身を売ることも厭わなくなってしまう独身女性などが出てくる。いつもながら真理子先生の心理描写に舌を巻く。



また、この日は待合室に車椅子の患者さんがいたので、トイレのドアを開けたり閉めたりを手伝った。
まだ車椅子に慣れていないもよう。


さて、診察。
なんつったって島帰り、沖縄病の私。
「宮古島…最高でした…」と熱病に魘される病人のようにぽつりぽつり言う私に、「よかったじゃないですか!」となぜかハイテンションで喜ぶクマ医師。
それはとてもシュールな光景だったに違いない。
でも宮古島の夜空に浮かぶ星々を見ていたら、自分の悩みなんて超ミクロなんだなと思い、発光しているような宮古ブルーの海を眺めていたら「この海、また見たいので仕事してお金貯めるぞ。そのためには色んなことを耐えてやる」と誓ったのは事実である。

宮古島に行く前と行った後では仕事への取り組み方が変わった。
私の人生観を変えた旅だった。

薬の確認をされておしまい。
最後に雪塩ちんすこうを贈呈。
受け取りながら「私も天の川を肉眼で見たいです」とクマ医師。



処方変更なし
マイスリー、ソラナックス、防風通聖散、パリエット、温清飲
※この前、処方された新人・温清飲についての感想は尋問されなかった。


今日も粛々と仕事をこなし、退勤。
薬局に寄った後、金曜日だもの…飲んじゃう。
サイゼリヤにて、赤ワインとチーズたっぷりミラノ風ドリア。
昨日、ワインの話を読んでから口の中がワインを欲していた。
満足。


このドリアは父の好物でもある。


吉熊と…一杯のかけそば、ならぬ、一皿のチーズたっぷりミラノ風ドリア。

ワインとチーズって本当に合う。美味しい。

店内は満席。入店に10分待ち、更にドリアが出てきたのは注文してから30分後。
街はコロナ前に戻ってきたのを感じる。

今週は真ん中が休みだったので体がラクだった。
週末ものんびり、気の向くまま過ごそう。

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