世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「医は仁術」「石の世界と宮沢賢治」

2014年06月01日 22時43分57秒 | Weblog
上野の国立科学博物館で開催されている「医は仁術」「石の世界と宮沢賢治」に行ってきた。


医は仁術



江戸時代の医学書や解剖図など見所満載だった。


漢方薬。
自分自身、二種類の漢方薬(当帰芍薬散、防風通聖散)にお世話になっているのでとても親近感がある。





杉田玄白と桂川甫周の直筆書簡



展示物のほとんどが解剖図で「・・・お、おう」となる展示物が多い中、ほっこりするものもあった。
薬局の看板。




これも看板。



ホネホネロック♪
顔が可愛い。



臓器の役割を示した図。



お産婆さん養成学校の教材。




当時は出産時に母子共に亡くなることも多かったらしい。



エレキテル。



解剖図。



3Dプリンターでできた臓器を触ってきた。



醫不仁之術欲務為仁。
医は仁ならざるの術、務めて仁をなさんと欲す。
大江雲澤の「医訓四則」の一則。




「あー、おもしろかった」と最後に鉄拳のパラパラ漫画でうっかり泣かされた。



医者というと、従兄弟に医者がいる。あまり交流がないけど(私の従兄弟は医者から教師、Jリーグの関係者や40代フリーターまでおり、けっこう多彩)。

医者・・・身近なところでは、やはり二週間に一度私のメンタルを見守ってくれる心療内科のクマ医師。
医は仁術。
仁とは「他を想う心」。
この展覧会を、私はクマ医師を思い浮かべながら見た。

自分が何の為に働いているかもう一度よく考える機会になった。
お金のため、生活のため、未来のため。
とてもとても「他を想う心」まで行き着いていない。
せいぜい、店舗スタッフのため、吉熊上司のため、社長のためレベルだ。

それを考えると、今日見た杉田玄白など、本当、凄いよな。
あと全世界で一番早く麻酔を用いた華岡青洲。妻は、青洲の麻酔薬研究のために、自ら実験台となり、実験薬の服用が原因で失明してしまう。多くの犠牲や研究の末に、私たちは医療サービスを受けられているのだなと感じた。


中庭。




続いて
「石の世界と宮沢賢治」



文学者としても有名な彼だが、盛岡高等農林学校で地学を学び、各所の地質図を作成していた。


宮沢賢治の作品に出てきた鉱物。


孔雀石


胆礬


輝水鉛鉱


自然界が作り出す芸術。

営業マン時代の賢治が作成した広告なども展示されていた。


宝石(ルース)のコーナーが一番盛り上がっていた。


メノウといっても多種多彩なのな。初めて知った。


「春と修羅」の初版キター。




「序」

わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)

これらは二十二箇月の
過去とかんずる方角から
紙と鉱質インクをつらね
(すべてわたくしと明滅し
みんなが同時に感ずるもの)
ここまでたもちつゞけられた
かげとひかりのひとくさりづつ
そのとほりの心象スケツチです



密かに暗記してる。




両方の展示。
3時間半では見切れないほどのボリュームだった。



天井を見上げる。
レトロで素敵。




アメ横の銀だこカフェで小腹を満たす。


宮沢賢治は給料日に大好物の海老天そばと三ツ矢サイダーを自分にご褒美したらしい(両方合わせて今の2500円ぐらい)。
私はたこ焼きで自分にご褒美しちゃうもんね~。
あと自分にご褒美第二弾。ワンピースをご購入♪ウハウハ。


週末も一瞬で終わった。
明日からまた会社員生活である。
気温も一気に上がった。しかも明日は月初で超忙しい。
大丈夫なんだろうか。

「風景やみんなといつしよに せはしくせはしく明滅しながら」、頑張ろう。

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