世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

あの純粋な気持ち

2009年03月19日 21時30分09秒 | Weblog
頬に薔薇色を湛えた学生たちが、社内を彷徨く季節になった。
どの子の表情も、緊張した面持ちだ。

ナチュラルストッキングで包まれた足が寒そう…。

気づけば、就活真っ盛りの季節である。

去年までは学生優位だった就活だが、昨年秋に起こったリーマンショックで明らかに厳しくなったもよう。


私にもあんな時期があったんだろうか。

1999年春。

私は紺色のリクルートスーツに身を包み、黒の鞄と靴で武装して就活に挑んでいた。

路線図を片手に行ったこともない都内を徘徊し、「御社が第一志望です」と言いまくったり、エントリーシートを書きすぎて腱鞘炎になったりしていた(当時はリクナビなんて無かった)。

今日、久々に今自分がいる会社を受けたときのことを思い返した。

無垢なる気持ちで挑み、そして受かりたい一心だったような気がする。

インスピレーションが働き、「この会社に入りたい」と強く思ったからだ。

「何がしたい?」という選択などする余裕はなかった。
とりあえずどこかに入らなければ、という就職氷河期特有の脅迫にも似た現実が絶えず目の前にあった。
それを差し引いても、「この会社に入りたい」となぜか強く思ったんである。

「入れてくれれば何でもします」
ってな気持ち。

あの熱き想いを私は忘れかけていた。

あの頃の私が今の私を見たら、きっと感動するに違いない。
それぐらい、今の職場環境は恵まれている。
それが当たり前になってしまっていた。

心が日々の仕事に磨耗され、いつしかあの純粋な気持ちを失いかけていたんである。


年に一度やってくる就活の学生たち。

彼らは私に、「初心忘るべからず」という言葉を教えてくれる。
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3 コメント

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初心 (NOBLE)
2009-03-19 23:44:53
私もすっかり最近忘れてました。
今の仕事、パートといえども今度の4月で6年目を迎えることになりました。
・・・なのにまだ新人扱いですが(私より跡に入った人はみんなやめちゃってる&一番これでも女子では若いので。。。)
新人はこないまんまだけど・・・最近、社員が不在の為、ゆるゆるになってたなぁ。
ちょっとは気を引き締めないとだわ。
反省。
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Unknown (みな)
2009-03-20 13:20:23
ウチのイトコも就活中だよ。
化粧っけない彼女もちゃんとルージュをひいているだろうかと少々心配・・・

不況にまけずにがんばってほしいわ。

みなは不況にまけて転職計画を保留にしております。
嵐が過ぎるのをただただ待つのみ~☆
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Unknown (亮子&吉熊)
2009-03-21 00:40:46
NOBLE殿

社会人って節目があまりないじゃないですか?
卒業式とか修了式とか。
なので自分で節目を作り、足跡を見返すのも大切かなぁと思います。


みな殿

転職!?
あんなにきらびやかな世界ですのに~!?
次回も秘書ですか?
ルージュっていう響き、良いですね。
久々に見ました。
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