小生、バレンボイムといふピアニスト&指揮者は、左程好きではないのですが、妙にCDや動画DVDが溜まってゐます。
CDでは、若きバレンボイムが生意気なほどにその才能を発揮させてゐるモーツァルトのピアノ協奏曲の後期の選集は、けれど、今も愛聴盤のひとつですが、その後、やはり弾き振りでベルリン・フィルと録音した後期の選集はほとんど聴きません。
モーツァルトとの演奏としては、余りにも重く、余りにも大型化してしまってゐてー。
録画されたものでは、バイロイトでのワグナーの『トリスタンとイゾルデ』が宝のやうなディスクで、バレンボイムの演奏もさることながら、敬愛するJ・P・ポネルの圧倒的で幻想的な演出に、初めて見たときに、眼からウロコが百枚ほど落ちたほどです。
そして先日、若きバレンボイムがモーツァルトのピアノ協奏曲の後期群を弾き振りしてゐる動画に出会ひました。
Mozart Piano Concerto No 26 major 537 Coronation Daniel Barenboim
見るからに、”オレって、才能あるよ、なァー”見たいな姿と演奏ですが、演奏そのものはもちろん破綻はないものの、その音色もとびきり美しいものの、いまひとつ小生の心には響かない。
わりと最近、現在のバレンボイムがドレスデンのオーケストラとのベートーヴェンのピアノ協奏曲の連続演奏会を見ましたが、そちらはとても感動して、DVDに落としたほどです。
いまや、八面六臂の活躍のバレンボイムですが、さう云へば、ロンドンのオリンピックの開催式で五輪旗を持ってゐましたが、そろそろ、素敵なブラームスやモーツァルトが聴ける年齢になってきてゐると思ひますがー。