やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

若冲を…

2012-11-02 | 絵をみる


久しぶりに絵を見に行く。

山形市の山形美術館で琳派と若冲の絵を見る。

日本画を見るのは、丸山応挙以来久しぶりです。

山形美術館はとても嫌ひな美術館で、県内の有名な建築家が創ったのですが、まるで”絵を見る”ことの意味がわからない代物ですが、秋も深まった半日、それでも、好きな酒井抱一と若冲のいくつかの作品を堪能してきました。

企画展自体が、ポイントのずれた感じでしたが、酒井抱一の手練の作品に息を呑みました。
他にも、琳派の絵師の作品もほどほどありましたが、構図、色使ひ、余白の見事さー、どれをとっても格が違ひます。

そして、若冲ー。

若冲の実物は、初めてみました。
勿論、山形に若冲の有名な作品が来るとは思ってもゐませんでしたが(なにせ、そのほとんどの作品は、若冲オタクの米国人と、宮内庁がしっかり握ってしまってゐますからー)、それでも晩年に近いころの鶏の絵が見られて大満足でした。

京都の大きな八百屋さんのオタク若旦那は、商売そっちのけで、沢山飼ってゐた好きな鶏を毎日眺めては絵にしてゐたといふ。

けれど、この度みた『群鶏図』といふ作品の中の鶏は、墨絵ながら、圧倒的な躍動感と存在感を見せつけてゐる。このパワフルさは、半端なオタクのなせる業ではない。

一気に書き上げたやうなその絵に打ちのめされて、建物をでる。

秋は、深まってゐます。




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