今年は、ツバメは来ないのかしらん? と、老母と話してゐた。
一ヶ月ほど前でしたか、偵察隊の一行が飛来してゐましたが、その後、とんと音沙汰なしで、彼らに”ダメだ、こりゃ!”と嫌はれたやうだ、と一寸悲しんでゐました。
でも、買ひ物から帰って、車を入れやうとしたら、忙しく飛び交ふつがひの姿がありました。
その姿に、今年は、なぜか、とても嬉しい。
”今年は、遅いねー”
と聞くと、
”いやー、野暮用が多くてー。おおきに、遅くなりました。
それに、ベトナムの仲間達が、まだ、日本は、昨年の大きな地震から少しも立ち直っ てをらず、放射線量も高い、といふので、実は、二の足を踏んでゐたんだ。
オレ達が冬に住むベトナムあたりと違って、先祖様が昔から夏の間だけお世話になる 日本といふ国は、アジアでも最先端の国だといふ話だったけれども、その現実は、だ うしてなんだらうね?
やはり、何かねー、国のリーダーの力不足ってヤツかね?
でも、昨年山形に来た親戚から、山形は大丈夫だよといふので、さうか、と慌てて旅 支度をしてきました!”
と、忙しい巣作りのさなか、話してくれた。
”まだ、イチゴが畑に残ってゐるから、デザートに如何?”
と、いふと、
”ご親切にー。でも、スズメぢぁないから、食はないんだ!”
と、笑ってゐた。
彼らの、巣作りと巣立ちを、見守りたい。
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