やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

『二人日和』

2008-05-12 | 映画雑感

DVDで、『二人日和』といふ映画をみました。

若い頃の激しい恋は去り、今は、筋肉が萎縮してゆく妻を、なすすべなく見守るだけの古都の装束職人の、無骨なまでの姿が胸を打つ。

その老いた職人の姿を、久しぶりに見た栗塚旭が好演してゐる。
すっかり薄くなった頭は、けれど見事な存在感に色を添へてゐる。
日本にも、まだ、こんな素晴しい役者さんがゐたことがひどく嬉しい。

淡々と、深深と病が進むさまが、逆にリアリティを感じる。
そして、櫻の下の、車椅子の藤村志保の何と美しいことか!


公式サイトはこちらにありました。