瀧山地区は、山形市の西蔵王近くにあり、山形市街から正面に見へるのが瀧山です。
その瀧山の裾野の一角に、今から1000年前後の昔、
三百もの、実質数ではなく、つまり非常に多くの宿坊を従へた大寺院があったとされてゐます。
激しい栄枯の果てに(寺院のよすがを求めるものは、全て取り壊されたといふ説があります)、
今は、穏やかな高原のさまになってゐます。
それでも、もっと下の集落のお客さん(集落の最長老の方でしたが)は、以前、
畑の中から10センチ程の仏像を見つけたさうです。是非みたい、と申し出ましたが、
家宝にしてゐるからと断られました。残念です。
わずかに残されてゐる古道の先に、鳥居はあります。
時代的には、少し後になって立てられたものらしいです。
かつては、この鳥居から松並木が続いてゐたさうですが、今はそれも株跡だけになってゐます。
あるひは、かつて、歌人西行も踏みしめたかも知れない道跡に、
赤錆色の柱が木々の蔭で時空をやり過ごしてゐます。
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