HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

浅井健一 / JOHNNY HELL

2007-02-12 18:55:18 | 日本のロック・ポップス
ブランキー・ジェット・シティ以降、数々のバンドを作って質・量ともに
素晴らしい内容の作品を発表する浅井健一。
昨年、遂にソロ名義での活動を開始したのだがソロ第一弾となった
アルバム「JOHNNY HELL」も私的にバッチリの作品であった。

しかし、私は具体的にこのアルバムや、ソロとバンドでの音の違い云々を
解かりやすく説明することが出来ない。
サウンドも歌詞もブランキー以降、さほどブレのない浅井の美意識が
一貫した曲・アルバムが提示され続け、本作もまさにそうであるから。
まあ、少なくとも「バンド」ならそこには、なんらかの民主主義が持ち込まれる
わけで、「ソロ」になってからは、より浅井の主張が通る状態になった
というのは間違いないのだろうけど。

個人の快楽、趣味、自由を追い求めると同時に、楽観的ではあるが平和や反戦、
格好悪いもの(例えば権力)、そういった事柄を独特の言葉の羅列で歌われると
ここまで、自分に忠実に純粋な生き方をしていることを羨ましく思い、
もうこれは単純に「格好いい」としかいいようがない。

初回版に添付されている30分に満たないDVDは、このアルバムを映像で
より深く感覚に訴えることに成功している。
バイクで、希望とも絶望ともつかない「世界」を突っ走る。
自分の心の持ちようで、どっちにも転がることが出来るなら、前向きに
行こう。そんな気持ちにさせられるDVDを見て、またアルバムを聴くと
違った風景が見えてくる。

バック・ミュージシャンは浅井が過去に関係したメンバーがほとんどである。
しかし、ドラムスにあの名前が無い。
これだけの作品を聴いておきながら、まだあの3人での衝撃を忘れられず
心のどこかで無い物ねだりをする私は、悪しき聴き手に違いない・・・・。
コメント (4)
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