HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

VIVIAN STANSHALL / SIR HENRY AT RAWLINSON END

2010-07-24 15:25:53 | ROCK
先日取り上げた「ピーターと狼」でナレーションを務めたのが、ボンゾ・ドッグ・バンド
創設メンバーであるヴィヴィアン・スタンシャル。ヴィヴィアンの「歌」では無く「語り」を
聞いたことが無いと言う人でも、あのマイク・オールドフィールドの出世作「チューブラー・
ベルズ」で楽器紹介のMCを担当した人と言えば、その「声」に覚えがあるという方も多いはず。
落ち着いたトーンと明瞭な語り口は「音」として聴く者に深い印象を残す。

掲載写真は78年にリリースされた「SIR HENRY AT RAWLINSON END」。自身の作・朗読による
BBCのラジオ・ドラマが好評だったため、放送用の録音を編集してレコードとしたもの。
ボンゾズ時代を彷彿させるヴォードビル調の曲が幾つか収録されているが、そのほとんどが語り。
それでは英語に堪能で無いと楽しめないかというと、これがそうでも無い。
第一、メロディーが付いていても何を歌っているか解からない状態で聞いているでしょ?。(笑)

皮肉はさておき、確かにラジオ・ドラマとしての内容は把握しかねるのだが、「語り」に
効用があるのだ。妙にリラックスさせる声は、就寝時に枕もとのCDラジカセで流しながら
寝ると安眠へと誘ってくれる。勿論、昼間に聞いてもリラックスした午後のひとときを
楽しむことができる。

このアルバムにはスティーヴ・ウィンウッドが参加している為、そっち方面からコレクションの
対象にしている方もいるだろう。LPはA面7曲、B面8曲で構成されているのだが、
私の所持する95年のCDは、トラック分けが2つしかない・・・。(笑)
サー・ヘンリーの物語は84年に「SIR HENRY AT NDIDI'S KRAAL」というタイトルで続編が出る。

86年に住んでいた船が沈没して財産を失い、自身は95年に火事で亡くなるという数奇な
人生を送った男の「声」は時代や国を超えて、今も聴く者を魅了し続けている・・・。
コメント
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