風がどっちに吹こうと

そういえば、去年は「フリーク・アウト」リリース40周年でもあった。
そんな2006年もあと少しで終わりというところで、突如リリースされたのが
掲載写真右の「THE MAKING OF FREAK OUT!」。
2枚組で1枚はオリジナルの1966年ステレオ・ミックス、残る1枚は
「フリーク・アウト」のベーシック・トラックや、リミックス、ボーカルを
オーヴァー・ダブしたもの、セッションの残り等で構成されている。
わざわざオリジナル・ステレオ・ミックスとしたのは、ご承知かと思うが
ＦＺはＣＤ化の際にミックスを変えているからである。

フリーク・アウトはさほどでもなかったが、「HOT RATS」や「WE ARE ONLY
IN IT FOR THE MONEY」なんかは全く別物といっていい処置が施され
賛否両論であった。オリジナル重視よりも、その時点での最良の物を出すという
ＦＺの考えによるものだが、私的にはいまいちであった。
もし今ＦＺが健在なら、過去の作品をどう扱っているか、当時のミックスを
チャラにするかどうか今となっては何ともいえない。
そんな中、オリジナル・ミックスとアウトテイクで存在価値を世に問うた
ザッパ・ファミリーの英断は有難いものだ。

「ジョーのドマージュ」とか「コサージュ」とか未発表音源をそれまでも
出してはいたが、今回の在り方こそＦＺの過去の遺産を昔からのファンを納得させ
これから聴こうとする人にも最適な方法だと思う。
欲を言えば、モノラル・ミックス（激レア）も聴きたいところなのだが、
いつもながら私は欲が深すぎる。（笑）

初ＣＤ化の際の音というのは、音圧が物足りなかったり音が今ひとつだったり
したものだがＦＺも例外ではなかった。余りに発表作品が多く全てを買いなおす
ことはしなかったが、音圧の問題が歯がゆかった数枚はプラ・ケース、
紙ジャケのこだわりなく買いなおした。（マスターは同じなので）
もしこの趣向で膨大なアルバムが発売され続けたらと思うとゾッとするが
私の顔はニヤけている。

もし、某所で紙ジャケをセットで買って箱でももらおうかなんて思っている
人がいたら、その前にこの「MAKING OF FREAK OUT」を買ったほうが
楽しいこと間違いなし。両方買う余裕があるなら、それもまたグー。（笑）
ちゃんと「FREAK OUT HOT SPOT」の地図もカラーで掲載されているので
ご安心を。収録時間は85年版より23秒長いのだが、そんなところも含めて
聞き比べの楽しみは満載だなのだ。

DISC 38

01 HERE COMES THE WEEKEND / DAVE EDMUNDS
02 DON'T ASK ME QUESTION / GRAHAM PARKER
03 HOW LONG / ACE
04 LUCKY SEVEN / LEW LEWIS
05 EVER FALLEN IN LOVE ? / BUZZCOCKS
06 BARBED WIRE LOVE / STIFF LITTLE FINGERS
07 I WANNA DESTROY YOU / THE SOFT BOYS
08 CRAZY / 999
09 HEY RITTLE RICH BOY / SHAM 69
10 BABY BABY / THE VIBRATORS(掲載写真左収録）
11 TWELVE MAN / CHELSEA
12 READY STEADY GO / GENERATION X
13 SINCE YOU WENT AWAY / THE DICKIES
14 SAFETY NUMBERS(SINGLE VERSION) / THE ADVERTS
15 MY GUITAR LIES BLEEDING IN MY ARMS / TUFF DARTS
16 JUST ANOTHER DREAM / THE PROFESSIONALS(掲載写真右収録）
17 BURNING SOUNDS / RICH KIDS
18 SHE'S IN PARTIES / BAUHAUS
19 PSYCO KILLER / TALKING HEADS
20 OUTDOOR MINER / WIRE
21 PARADE / MAGAZINE
22 CITY SLANG / SONIC'S RENDEZVOUS BAND