HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

TOMMY Perfomed by London Symphony Orchestra

2007-01-06 11:06:30 | ROCK
ザ・フーの「トミー」は69年に発表されたアルバムだが、掲載写真は
72年にロンドン・シンフォニー・オーケストラに加え、多くのゲストを招いて
録音した、いわゆる「オーケストラ・バージョン」である。
ピート・タウンゼンドが進行役で、もちろんトミーはロジャー・ダルトリー、
ジョン・エントウィッスルが「従兄弟のケヴィン」役なのだが、
キース・ムーンは参加していない。

基本は当然アルバム・バージョンなのだが、ここではゲストの配役の妙もあり、
また別の楽しみ方が出来る。ここで配役を振り分けるという発想が、
後に75年の映画化の際に役立ったのは言うまでも無い。
映画ではアン・マーグレットというなかなかセクシーな女性が母親役であったが
ここでは、マギー・ベルだ。父親はスティーヴ・ウィンウッド。
ウィンウッドは89年の再結成版では「ホーカー」の役を演じる。
サンディ・デニーが参加しているということで、この盤を探している人も
いるかもしれない。「男の子ですよ、ウォーカー夫人」というこれだけのために
参加した看護婦役である。ああ、私なら看護婦を誰にしよう。(バカ)

「麻薬の女王」がメリー・クレイトンというのも渋い配役だが、映画版の
ティナ・ターナーが余りにハマり過ぎで強烈だったので、後追いで聴くとちょっと
物足りない感じもする。
「アーニーおじさん」は面白いことにこの役の担当は全てドラマーである。
キース・ムーンはもとより、ここではリンゴ・スター、89年版はフィル・コリンズ。
「ピンボールの魔術師」はエルトン・ジョンのイメージが強い。
なんとなくここでのロッド・スチュワートは損をしている気がしないでもない。

いずれにせよ、トミーのバリエーションのひとつとして十分楽しめるのは
言うまでも無いのだが、このアルバムは今のところ入手が難しい状態になっている。
日本盤CDも90年に出たきりじゃないだろうか。
探している人は多いと思うので、早くカタログに載ってもらいたいものだ。

ここから先は酔っ払いの戯言。
ピート・タウンゼンドの思惑や意思を超越しているかもしれないファンの
思い込みである。
サリー・シンプソン。彼女は「トミー」の中ではトミーの集会に出かけ
トミーに近寄ろうとして、警官に排除されはずみで顔に大怪我をする。
トミーが自分とは別世界の人間であることを了解していながら、トミーに
近付き怪我を負い、その傷跡に触れるたびにトミーのことを思い出す。
そしてサリーはカリフォルニアで出会ったミュージシャンと結婚する。

「トミー」の後に出たザ・フーのスタジオ盤は「フーズ・ネクスト」である。
冒頭の「ババ・オライリー」の一節で、いつも感情が高ぶることは
以前も書いたことがある。それとはまた違う話だが、この曲にも
「サリー」という女性の名前が出てくる。
サリーの手をとって「俺の肩越しに後ろをみるんじゃない、年をとって
しまう前に一緒にいこうぜ。」というフレーズもまた私を泣かせる。
私は勝手にこの女性を「サリー・シンプソン」だと思っている。
トミーが救世主でなかったのは明白なのだ。

私はカリフォルニアのミュージシャンではないが、サリーの手をとるのは
私でありたいと思っている。こんな妄想はピートには一笑に付されるだろうけれど。
いずれにしろ、「ババ・オライリー」は私にとって特別な曲だ。
おっと話が大幅にずれてしまった。

う~ん、看護婦はエミルー・ハリスがいいなぁ。
いままでの書き込みが台無しですね。(笑)

コメント (4)
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