活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

青谷の骨の物語から未来を考える。

2007-11-26 22:10:26 | Weblog
デジタル画像の発達
>青谷上寺地遺跡から大量の骨が出土したころには,五百万画素のカメラが発売され,ほとんどの骨はこのカメラで撮影していた。
>二年ほど前,図録に載せる骨を撮影するために,プロのカメラマンが最新のデジタルカメラを携えてやってきた。画素数は八百二十万画素。拡大して見ても細部が明瞭(めいりょう)に見え,骨や歯の質感もすばらしい。しかし,高価ですぐに買える代物ではなかった。
>昨年,カメラを新調した。千二十万画素のカメラで,かなり安くなっていた。これまでせっかく数多くの写真を撮影してきたが,これで撮影すると,明らかに昔のものは劣る。重要な骨はまた,撮影し直すことになった。

世界中の博物館や美術館で古文書や美術作品などデジタルアーカイブ化が進んでいるが,そのハナからデータの陳腐化が生じて,結局撮り直しになってしまう。
もうひとつ問題なのがデータの保存性。
100年のスパンで考えるのにデジタルでは不安要素が多すぎる。

そこで注目されるているのが,古色蒼然としたマイクロフィルムなのだ。
あのちっこいフィルムをライトボックスで拡大して見るやつ。
保存用にはフィルム+公開用にデジタルというハイブリッドなアーカイブが欧米を中心に始まっており,本邦でも富士フィルムでf-standardサービスを提供しているし,ソリューションを扱う会社もある。

これらは世代を越えて後世に伝えられるべき貴重なデータの話で,パーソナルな映像は未来にはほとんど残らないのではないかしら。
ひいじいちゃんが撮った写真のDVDが色素褪色せずに奇跡的に残っていても,再生する装置がない。
骨は残っても写真は残らない―ありえるよなあ。
ま,心配してもしょうがないけど。

1 コメント

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やっぱり紙焼き (M-KEY)
2007-11-27 09:45:55
仕事柄、昔の写真の複写なんてしますが、ネガなんて
ほとんど残ってなく、プリントばっかりです。
しかも、同じ写真が焼き増しされて複数あると
そのX年後の現存率は飛躍的にアップします。
デジタルであろうと写真はプリントしてなんぼ!
でも、安いインジェットプリンターだと・・・・
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