活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

写したいから撮っただけ。

2007-11-03 23:24:36 | Weblog
禅問答の答えのよう。
教諭が女性を隠し撮り
>教諭は(中略)路上で自転車に乗っていた10代女性に目を付け,自家用車を徐行させながらカメラで撮影,同じ場所に3回現れこの女性を撮った。その1カ月後にも車から別の女性を隠し撮りしていたという。
>県教委の聴取に教諭は「写したいから撮っただけ」と説明。
>しかし県教委はそれ以上の理由を聞かないまま06年8月,教諭を戒告処分にした。

シチュエーションの詳細が判らんが,写真好きの先生が普通にスナップしていたようにも思える。
しかし,何回も撮るのはアレっぽいが。

最近,この手の問題はとみに厳しくなってきている感じ。
朝日新書『スナップ写真のルールとマナー』(日本写真家協会編,2007年)では,スナップでのありがちなトラブルについてケーススタディで説明しているのですが,どれも「写されている人への配慮が欠かせない」とか「大事なのは人間的な信頼」とか「撮影者が写真に込めた気持ちが大切」とか,心構えはともかく,あまり実用的ではない対応法ばかり。
というか,そうとしか答えようがないのかも知れない。

自分もブログに載せる写真について,「バブリックな状況なので問題なかろう」とか,「あまり鮮明でない,または小さく写っているので個人特定し難い」とか,一応注意はしているのですが,そんなの撮られた人とってはどうなのか判らないもんなあ。
難しい問題です,ホント。

同書中,建物の写真をホームページに載せたところ,ビル管理会社から「建物にも著作権と意匠権があるので使わないで」とクレームがついたとの話(ケース57)があるのですが,ネタかいなと思っていたら,街で気をつけて見てみると「このビルの外観撮影について」とか注意書きを掲示している建築物が結構ありますね。
知らなかったなあ。驚いたなあ。
まるで旧ソ連じゃねえか。街も撮れねぇ。