ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/04/30 『レ・ミゼラブル』別所哲也千秋楽!

2005-05-21 23:51:12 | 観劇
今年の帝劇公演で3回目の観劇。バルジャン=別所哲也の千秋楽。最近の東宝ミュージカルでは、主役がダブル・トリプル・クワトロキャストのような公演においてはそれぞれの千秋楽公演に特別カーテンコールがある。それも楽しみでそういう日の観劇をしたくなる。東宝さんの商売上手にしっかり乗せられているのである。
この感想をなかなか書かないうちに、明日はもう石井一孝ラクになってしまった。ちゃんと書いておこう。

以下、キャスト評(初日、1900回記念公演と同じ配役の場合は基本は省略)
ジャン・バルジャン=別所哲也:略、ジャペール=今拓哉:略、
ファンテーヌ=井料瑠美:略、エポニーヌ=ANZA:略、
テナルディエ夫人=瀬戸内美八:略
コゼット=剱持たまき
前回の公演からの配役で、容姿もコゼットとして申し分なく、コゼットの難しい歌をクリアしている貴重な人。河野由佳も同様なので、今回の知念里奈の高音部の下手さが余計に目だってしまった。♪「いつも何かさがしてた私の人生、いつもどこかで私呼んでる声があるの~」♪ここがすごく難しい。毎回の公演でコゼットの新しいキャスティングはいつもここでハラハラさせられ、乗り切ると私もホッとする。

マリウス=藤岡正明
今回の公演からの配役。01年デビューの歌手で期待の若手登場だ。歌唱力抜群ということでのミュージカルへの抜擢なだけに、歌はうまかった。容姿もなかなか甘い二枚目で若々しいナイスキャスト。今後も続けてほしいキャスト。

アンジョルラス=小鈴まさ記
これまでの公演ではコンブフェールなど学生たちのサブリーダーだった。『ミス・サイゴン』ではシュルツ大尉で抜擢されていた。キムに米国への入国許可証を与える時に勿体ぶって歌う役で低音がよく響いていた。今回3~4月はアンジョルラスのひとりとして抜擢された。生真面目な感じで他の学生よりも上級生リーダーという雰囲気だ。歌はなかなかいいが、高音部の伸びが今ひとつだった。声域が合っていないと思った。これから他の作品でもいろいろな役で活躍してほしい。

テナルディエ=コング桑田
今回の公演からの配役。体格もよく太っていて思いっきり胡散臭く、あまりのはまり方にびっくり。ガブローシュ言うところの「テナルディエどこかで安宿やってた、とんだブタ野郎」がぴったりすぎて思わず吹き出しそうになった。歌もまずまず合格というところ。瀬戸内美八の妻と組むとデブやせコンビでとても面白い。今後も続けてほしいキャストだ。

別所哲也の千秋楽公演の特別カーテンコールがあった。
司会は今拓哉。司会というと森久美子、岡幸二郎、駒田一が手馴れたはまり役という感があるが、今拓哉、なかなか頑張っていた。今日で千秋楽のキャストが7人いて、ひとりひとりに挨拶をしてもらったが、名前の最後を強く言ってさん付けをせず、きびきびと挨拶を促した。別所哲也、井料瑠美、ANZA、剱持たまき、藤岡正明、コング桑田。別所さんは学生時代にこの作品を観て役者になる決意を固めた記念碑的作品だということで、その作品でバルジャンができたことが自分にとって大きなことだったというようなことを言っていた。井料さんもやればやるほどレミゼスピリットがしみてくるとのことだったが、もう少し歌は頑張ってほしいと思う。

カテコで一番面白かったのはコング桑田!4月の8公演だけの出演で別所さんとは最初で最後に一緒になったとコテコテの関西弁でしゃべった。『レミゼ』がお父さんで帝劇がお母さんで自分は子ども、共演者は兄弟、お客さんは親戚のおばちゃんだとかいうたとえが楽しく、自分は育ててもろたと感謝を述べた。それを司会の今さんもうまくひきとったのがよかった。それと小鈴まさ記がアンジョでは最後なのでやはり挨拶あり。最初はかなりどう演じていいか悩んだようだが、自分なりのアンジョをと思ったら肩の力が抜けたとのこと。あと1ヶ月は学生で頑張るとのことだった。最後は客席も一緒になって『ピープルズ・ソング』を歌う。コング桑田、自分はいつもの舞台では歌えない(役柄上)が今日は歌えると喜んでいたのも可愛かった。
拍手がいつまでも手拍子状態なので何回も引き揚げてはまた舞台に登場し、という繰り返しの中でコング桑田、一幕最後の「ワン・デイ・モア」で妻とふたりで顔を出す前方の切り穴から一人顔を出すので共演者もびっくり!愛嬌たっぷりで、今回公演で一番の掘り出し物キャストかもしれない。

写真は東宝のウェブサイトより。

05/05/20 ロックで文楽?!、目が腫れた...

2005-05-20 23:58:55 | 観劇
今朝のNHKの番組で『曽根崎心中』ロック版が上演されるという。宇崎竜童・阿木燿子夫妻と文楽の太夫さんたちが出演していた。映画版の『曽根崎心中』に主演したことがある宇崎竜童だが、今度はロックバンドで文楽の上演をするという。太夫さんたちも『曽根崎心中』に義太夫版とロック版のふたつができたということで面白いと言っていた。出かける用意をしながらだったので、どちらが(宇崎側なのか文楽側なのか)主になっての企画だったのかをよく聞いていなかったが、興味深い取り組みだと思った。

実際に人形を動かすところも見せてくれたが、女方の人形は3人がかりで動かしているのだという。中心に動かす太夫は舞台下駄を履いている。そうすることで足の担当者が動きやすいのだという。通常の舞台では下の方は隠されているが、このロック版では下駄も見えるような舞台になっていて苦労もわかってもらえると言っていた。そして、女の人形には足がないとのこと。着物の裾を持って動かしたり、こぶしで膝の動きを作り出すと実演してくれた。
10年くらい続けていきたいということだったので、今回は観ることができなくても練りあがってきた頃に一度くらい観てみたいと思った。

5月歌舞伎の筋書の舞台写真入り版を買うために昼の部の幕見に出かけた。10時半頃だったがなんとか立ち見で入れた。新聞紙を下さる方がいて、通路に座ることができた。時間がなかったので『髪結い新三』の前で出てきたが。肝心の舞台写真入り筋書は明日からだという。がっくり(*_*) 舞台写真だけ買って帰宅。松王丸の海老蔵が今日もよかったので、それを1枚、鷺娘の玉三郎を2枚、疾走感あふれる勘三郎の研辰を1枚。
さて、帰宅途中の自転車の上でやけに目が痒くなった。風が強いのでまだ花粉が舞っているのかなと疑った。抗アレルギー剤はもう飲んでいないが、ヒノキへの反応があるのでもしやと思った。目をこすったり、花粉症用目薬を使ったらやけにしみたせいもあるが、娘に目がすごく腫れてると言われて鏡をみてびっくり。こんなに腫れた目を見たのは初めてだった。目を洗って抗アレルギー剤を飲んでしばらく寝ていたら腫れは引いてきたが、もうだめ(>_<)

今日は早く寝ることにする。

05/05/19 『モーツァルト!』観劇予定

2005-05-19 20:42:57 | 観劇
東宝が帝劇ミュージカル公演の前売り方法を変更した。一般前売開始日に帝劇で並ぶ行列による混雑の緩和のためだ。前回の『エリザベート』の前売りで並んだ人は2000人を超したと思う(私もその一人だった!)。朝8:00までに来た人を対象に購入できる順番を抽選し、その番号札に買える予定の時間が書いてあるので、それでもう一度買いに来るのだ。土曜日が前売初日だったが、その日に買えない番号だと翌日にまた買いに来なければならない。首都圏でも遠方の方は始発列車に乗ってやってこられていた。そこで引き当てた番号によっては10時販売開始のプレイガイドに並びに行ったりもする。一日がかりの大仕事だった。

そこで一部窓口販売分の取置席を除いて劇場扱いの全席の販売を窓口販売よりも先行する販売方法に(インターネット抽選=東宝ナビザーブ、電話予約=東宝テレザーブ、プレイガイド)シフトすることになったようだ。7~8月公演の『モーツァルト!』からの変更だった。
ナビザーブでの当選分は全部引き取らなくてもよいのがいい。気に入らなければ引取期限までに引き取らなければ流せるのだ。eプラスなどのサービスは当選したら強制的に代金が引き落とされ、チケットが送られてくる。それと比べると東宝ナビザーブは利用しやすい。当選した分をぴあやコンビニなどで引き取ってくるのだが、以前はJCBカードしか使えなかったぴあの取扱いクレジットカードが増えたのでそれも便利になった。

『モーツァルト!』は主役がダブルキャストなのでそれぞれ1回ずつ観劇することにした。さらに7月は歌舞伎座などいろいろ忙しそうなので8月公演のみナビザーブで申し込んだ。
今回の変更で、扱い席数が増えたためか、引取期限がすぎて引取られなかった分への再抽選が多くなったのだろう。今回初めて再抽選での当選メールがきた。今日がその引取期限だったので、浦和駅前のぴあで1件引取ってきた。
そこで同じ『モーツァルト!』のチケットを買いたいが持ち合わせのない女子学生さんが前にいて、とりおきを頼んで断られていた。キャストを指定してその中で一番席の良い日を買いたいということだった。その買い方はぴあには向かない。いつものおせっかいぐせが出て、それなら東宝テレザーブの方がいいよとか双方のシステムについてレクチャーしてしまった。他にお客さんがいなかったのもあるが、ぴあの担当職員さんのおばさんもうなずきながら聞いている。自分たちも勉強になると言ってくれた。これからのお客さんにアドバイスできるからだという。女子学生さんにも御礼を言われて、お役にたてたかなと嬉しかった。

さて、私の出陣予定(HineMosNotariさんの表現ぽい!)は以下の通り。ご一緒できる方はお茶でもしましょう。
8月7日(日) 12:30PM開演:モーツァルトは井上芳雄
8月21日(日) 1:00PM開演:モーツァルトは中川晃教
写真は東宝ウェブサイトより、チラシ用写真。

追記:東宝ナビザーブで購入したチケットにはインターネット抽選手数料350円がかかる。10枚買うともう3500円だ。それだと歌舞伎会の年会費を越す。歌舞伎会ってけっこうありがたいかもと見直した。

05/05/17 火曜サスペンス劇場『歌舞伎役者 中村歌留多』で福助が主演!

2005-05-18 15:40:13 | テレビ
映画『蛇炎の恋』で映像への進出を果たした中村福助がTVの2時間ドラマで初主演。火曜サスペンス劇場も特別企画と銘打っている。玉三郎は別格として、女形では福助はその仇っぽさが大好きなので楽しみに観た。
中村福助の公式サイトの「気ままに語る」コーナーによると映画に続く映像ものとして、先代の勘三郎が戸板康二原作の「名探偵雅楽」シリーズ(歌舞伎役者の中村雅楽が身の回りで起こった殺人事件を推理して事件を解決するという話)のテレビドラマで主演していて、そういうのがやりたかったとありました。ということはシリーズで続けていってくれそうなので、楽しみが増えたというものだ(と、勝手にシリーズ化を決定している)。
中村福助の公式サイトはhttp://www.nakamura-fukusuke.co.jp/

今回のサブタイトルは「妖艶で華麗な女形が京都南座で演じる母の情と七変化、やり直しのきかない人生の恨み節」。ストーリーはいつもの火曜サスペンス劇場と同様、殺人事件が起こって主人公が謎解きをするというものだから省略。ミーハーな感想を中心に書く。
冒頭の娘道成寺を演じている場面は『蛇炎の恋』から持ってきているので横長映像。京都南座での公演ということでポスターも映画で見たことのある写真を活用。と今までの映像も活用してのドラマづくり。京都南座は行ったことがないが、ドラマ中、あちこちで劇場内の映像が出てきてこれも嬉しかった。一度は行ってみたいなあ。チケット代が高いらしいし、交通費がかかるからやはり東京地区限定の私だった。
中村歌留多への掛け声は「汐留屋」、これはどこから考えついたのだろう?舞台袖では幼馴染の侘助の西村雅彦がいて、所化の脛毛が伸びてたとからかわれ、楽屋では弟弟子蓮玉の赤坂晃が床山さんをどなっている...。そこで福助が花子の姿のままで地声でしゃべっているのがいい。うまい導入部で一気にドラマに引き込まれる。
その蓮玉にかけられた殺人の疑いをといていくのだが、京都府警の宇田川警部を夏木マリがカッコいいこと。警視庁からの出向という設定なので、これからも転勤しながら歌留多と一緒に全国の事件を解決するのかしら。母子家庭でその息子が歌舞伎好きなのは父親が好きだったからっていう設定。その子を福助の息子の児太郎が演じていて、歌留多に気に入られてすぐ双六の名で部屋子にしてもらう(そんなにすぐ部屋子になれるわけないのに~)。児太郎くん、3月の『盛綱陣屋』の小四郎では今ひとつという感じだったが、今回はなかなかいい。
赤坂晃は素顔の時はけっこういいんだけど、歌舞伎の立役メイクはうーん、顔が細いのに目がでかすぎでとても二枚目に見えない。今時のハンサムじゃない方が化粧してつくれるんだよね。最後、廃業して母の店を引き継いで立ち働く姿が一番かっこよかった。
西村雅彦は歌留多の幼馴染で「一郎ちゃん」なんて呼んでなかなかナイスフォロー。女形っぽい声もしぐさもよく研究して合格。これからもいいコンビで続けてほしいな。
肝心の福助、『蛇炎の恋』の時の演技はかなり不自然で表情も終始硬かったが、今回は冒頭の床山さんへの台詞でもう安心して観ることができた。普通の演技が身についてきているし、映像の仕事を楽しんでいる雰囲気が伝わってきた。次回が早くも楽しみだ。

今回、お話にからめたのは『葛の葉子別れ』だったので、安倍晴明を祀っている晴明神社にお参りするシーンも出てきてよかった。舞台では観たことがないので白狐の扮装で「せめて名残に、ただ一筆」と立って子どもを抱きながら障子に有名な歌「...うらみ葛の葉」(冒頭覚えてないのでスミマセン)を書きつける場面などは「あれってちゃんと筆で書くのね」と感心して見ていた。
来月のコクーン歌舞伎『桜姫』のいい宣伝になったんじゃないかな。まだ、チケット残っていそうだし。(私は6/24夜の部で観る予定)

写真は、中村福助の公式サイトの火曜サスペンス劇場『歌舞伎役者 中村歌留多』より。

05/03/11 ミュージカル亜門版『ファンタスティックス』

2005-05-17 23:58:39 | 観劇
宮本亜門はブロードウェイでの『太平洋序曲』の上演でトニー賞候補にノミネートされている。日本人による上演も話題になったようだが、今回は現地キャストによる上演だった。賞がとれるといいけれど...。新橋演舞場でスーパー歌舞伎を観た時に前にある彼の父親の喫茶店「エリカ」でお茶をして、亜門パパに頼んで写真に一緒に写ってもらった。『キャンディード』を観る予定と話すと、亜門パパ本当に嬉しそうに笑った。店内もポスター貼ってあるし、息子が可愛くて仕方ないといった様子。パパの好印象で亜門さんのファン度がアップしたのだが、実はその『キャンディード』再演が亜門演出を見るのが初めてだった。中川晃教ファンである私だったが、残念ながらオペラ陣との歌い方の違いが大きすぎて違和感がすごかった。バーンスタインのメッセージを今の観客に伝えたかった亜門の志や良し。キャストも熱演だった。私はまあまあ観た価値を感じたが、2回目はもういいやという感じだった。

そこで今回の小作品で、もう一度亜門演出に挑戦した。
登場人物は、以下の8人だけ。
青年(マット):19歳。無垢な若者=井上芳雄
少女(ルイーザ):16歳。夢見る理想主義者=大和田美帆
少女の父(ベロミー):ボタン商。庭いじりにはうるさい=斉藤暁
青年の父(ハックルビー):元海軍兵。庭いじりに凝っている=沢木順
俳優(ヘンリー):年老いて、盛りを過ぎた悲劇役者=二瓶鮫一
死ぬ男(モーティマー):ヘンリーのトンマな相棒=なすび
黙者(ミュート):見つめ、"壁"などを演じる=水野栄治
ナレーター(エル・ガヨ):30-40代。放蕩者。ハンサムなしゃれ者=山路和弘

ストーリーを亜門版『ファンタスティックス』公式サイトから抜粋すると...。
幕開けの音楽とともに、一同が舞台に入ってくる。それはあたかも旅芸人の一座が町にやってきて寸劇を演じるような趣向。演じる役は、可憐な少女(ルイーザ)、すがすがしい若者(マット)、その父親たち(ベロミーとハックルビー)・・・そして黙人(ミュート)が芝居のなりゆきを常に見守り、必要に応じて自ら壁や木などに扮して芝居に必要な設定をお膳立てする。やがて旅芸人たちの座長と目される魅力的な男性が最後に登場し、主題を歌う(「トライ・トゥ・リメンバー」)。この男性(エル・ガヨ)がナレーターとなって物語は展開する。
キャスト評
井上芳雄は初演に引き続きということだが、かなり芝居も上手くなっているし、いろいろな感情をこめて歌えるようになっていて成長を感じた。青年役を好演。大和田美帆は裏声に切り替わるところが不安定。声域が合っていない。井上くんとのバランスもよくないので、要修行。
斉藤暁はかなり前にTVで『踊る竜宮城』?という子ども向け番組でカメさん役で出ていて、カッコはよくないけど可愛いし個性的だなあと思っていたが、歌も上手く庶民的な役で貴重。沢木順は二枚目なんだけど、これまでは一本調子で苦手だった。今回の父親役はけっこう力が抜けていていいかもと思ったら、やはりその辺が初挑戦だとパンフにあった。若いときはマット役を演じたとも書いてあった。二瓶鮫一の老役者となすびの死ぬ役だけが得意な相棒もそれぞれ存在感があって面白かった。水野栄治は全く台詞がない役だったが、スピーディーでしなやかな動き。最後の魔法の粉(いろんな色の紙や銀紙を切ったもの)を振り撒くところが夢のような今回の作品をうまく締めくくった。
さて、一番魅力的な役はエル・ガヨ。ルイーザに大人の男の魅力を見せつけて背伸びさせ、若いふたりを成長させるべく憎まれ役も引き受ける役回りだ。パンフでは山路和弘が枯れて演じたいと言っていたが、今回くらい色気が漂っていいと思う。昔の東宝版での上演の時は、宝田明がエル・ガヨを演じたとパンフに書いてあった。それって、すごい、かなり気障っちくてカッコよかっただろうなあ。と想像するだけで垂涎してしまいそうだった。
宮本亜門演出は、この作品では生きていたと思う。シンプルで無駄のない舞台に登場人物を活き活きと浮き上がらせる。次も作品を選びながら観たいと思った。

以下、あらすじ(読みたい方だけどうぞ)
隣同士に住む思春期を迎えたルイーザとマットは恋に落ちているが、父親同志の仲が悪く、家の間に壁を建てている。ところが父親同志は実は大の仲良しで将来は二人を結婚させようと、親の大反対こそが二人の絆を深めるとの計略で不仲を装っているのだ。父親たちはこの計略を知られずに仲違いを止めるために、旅芸人の一座の座長エル・ガヨに、狂言をうってくれるよう頼みに行く。ルイーザ誘拐の狂言だ。段取り通りことが運び、エル・ガヨがマットにぶちのめされたところに二人の父親が現れ、和解したことになる。
壁もとりはらっていつも一緒にいるようになったマットとルイーザ、ベロミーとハックルビー。現実は何だか色あせてみえ、お互いのいちいちが気に障るマットとルイーザ。親の気持ちをそっちのけの二人に、ハックルベリーは真相をぶちまけてしまう。傷つき、お互いに背を向けるルイーザとマット。父親同志も反目しあい再び壁を築く。割って入ったエル・ガヨに飛びかかるマットだがこともなくエル・ガヨに組みしかれる。傷つくマット。そんな彼を見下し、エル・ガヨに恋するルイーザ。マットは旅に出てしまう。子供はどう育つか分らないが、カブは植えれば素直に育つ。野菜の方がずっとかわいいと歌って仲直りする父親二人。諸国を遍歴して苦難の道を歩むマット。一座が町を出て行く時が来て、一緒に家を出てついて行く決意をするルイーザ。彼女は荷物をまとめようと家に戻るが、その間に一座は去り、騙されていたと知るのだった。町へ戻ってきたマットとルイーザの再会。二人とも少し世界に触れて傷ついた。お互いをもう一度見つめ直し、歩み寄る二人。二人が戻ってきて歓声をあげ、父親たちは壁を壊そうとする。エル・ガヨが「壁はそのままに。忘れないために」と諭す。最後に「トライ・トゥー・リメンバー」で幕。
写真は、オフィシャルサイトより→http://www.fantasticks.jp/

05/04/07 ミュージカル座『ルルドの奇跡』、宝田明を見直す

2005-05-16 23:18:39 | 観劇
昨年の東京芸術劇場のミュージカル月間は3本を全て観ることになってしまった。ミュージカル座の『ひめゆり』は、出演者も魅力的(本田美奈子、岡幸二郎、戸井勝海など)だったが、沖縄戦を描いた内容も見ごたえのあるものだった。
『月刊ミュージカル』3月号のミュージカル座の主宰者ハマナカトオルをゲストにした対談を読んで、創立10周年記念公演『ルルドの奇跡』を観に行こうかなと思っていた。その矢先に『鴻沼福祉会コンサート2005』に出演していた萩原かおりが『ルルド...』にも出演するからとロビーでチケットを売っていた。チラシだけもらって帰り、娘にきくと観たいというので電話で2枚予約して観に行った。
今回の公演ではハマナカトオルの恩師である宝田明が出演するというのも見たかった理由だった。今から25年前、宝田芸術学園に入学して2年間ミュージカルの基礎を学んだ彼の恩師なのだそうだ。宝田明は何年か前のNHKの田畑智子がシングルマザーを主演した朝ドラ=『私の青空』で彼女を捨てた男=筒井道隆の父親で二人の間の息子・太陽君のグランパ役を演じた時に、若い時に東京でスターをめざしたという役どころで自分が経営するスナックでド派手に歌い踊るシーンを見て、往年のミュージカルスターだった頃を想像していた。とにかく、年配の俳優さんはお元気なうちに見ておくことを心がけている私は『34丁目の奇跡』も観ようかと思っていたくらいだが、いろいろとたてこんでいて観ることができていなかった。そこでこの作品を東京芸術劇場に観に行って念願をかなえたのだった。

ストーリーは実話に基づいている。
1844年、フランスの田舎町ルルドに生まれた貧しく信仰心の厚い少女ベルナデット(伊東恵里)は、ある日マッサビエルの洞窟で美しい女の人に出会い、その人の命ずるままに行動する。まず、町の教会の神父(宝田明)に彼女の伝言=洞窟に聖堂をたてて人々を来させるようにという内容を伝えに行くが、黙殺される。次に彼女の言うように洞窟に穴を掘ると泉が湧き出し、その水で怪我をした人や病気の人の身体が治っていく。泉の水の奇跡をきいた人々が集まるようになり、その奇跡はベルナデットの言う女性のお告げによるものなのか、ただの偶然によって湧き出た水の迷信で彼女が嘘をついているのかをめぐって大騒ぎとなる。
ついにカトリック本山の教皇庁はベルナデットを審問にかける。ベルナデットは女性が誰かはわからないと言い、ただ彼女が「私は無原罪の御宿りです」と言っていると話す。「無原罪の御宿り」という言葉の意味をベルナデットは知らないのだった。その言葉は神学上、聖母マリアのことをさす言葉なのだ。身体が弱くて寝付いていることが多くあまり学校にも行けなかったベルナデット。そして注目の人になってしまった彼女と家族。ベルナデットは家族にも平穏な暮らしをしてもらうために、一人家族のもとを離れて修道院に行く。そして、聖母マリアの予言=「あなたはこの世では幸せになれないが、召された後での幸せを約束します」の通り、35歳の若さで亡くなる。
そして30年後に掘り出されたベルナデットには埋葬時の姿のままだったという奇跡が起こっていた。教皇庁は遺体を確認し、ベルナデットを聖女に列した。本当にパンフレットには生きている時そのままのベルナデットが表面に薄い蝋で覆われた姿でガラスの棺に横たわっている写真が掲載されていた。私はキリスト教を信仰するものではないが、何らかの奇跡のような力が働いたのだろうとは思う。

キャストはミュージカル座の多くのメンバーが役につけるように月組と星に分かれて上演されていて、私が観た公演は月組の方だった。メインキャストも一部入れ替わるようになっていた。
ベルナデットの伊東恵里はハマナカ氏が対談で言っていたようにすごく歌が上手い。プロフィールを読むと初演の頃の『ミス・サイゴン』でキムを演じたこともあるようだ。役を深めるためにルルドにおもむいたり、カトリックの教えを乞うているうちに次第に心のよりどころとなり、洗礼を受けたという。自らの信仰にのっとった演技は思いがあふれるようなものだった。
萩原かおりはベルナデットの奇跡をいち早く信じて大騒ぎをする金持ちのマダム・ミレー役で、美人さんだし、オペラの正統派的な歌い方が逆に役にぴったり合っていた。ドズー医師に戸井勝海、市長役に山形ユキオ、警察署長役に林アキラ、ベルナデットの父にさけもとあきら...『レ・ミゼ』の卒業メンバーがずらっと揃っている。こんなベテラン勢の助っ人があればミュージカル座の若い団員の頑張りと合わせてなかなか見ごたえのある舞台となっていた。
最後に特筆すべきは、ぺラマール神父の宝田明。今回ハマナカ氏は恩師が出演を快諾してくれたので神父のソロの曲を増やしているという。そのソロが素晴らしかった。声もよく声量もあり、情感もたっぷり。身体もひきしまっていてカッコいいのだ。往年の大スター、いまだ健在という感じ。観にきてよかった~。
さらに彼は教え子のこの作品をフランスで上演できないかと一肌脱ぐつもりだともパンフに書いてあった。自分がかつてスターとして成功しただけでなく、学校をつくって人材を育て、その教え子が舞台芸術学院でまた人材を育てている。今の日本のミュージカル界を大きく支えてこられ、今からもまたそのように役割を果たそうとされているかと思うと頭が下がる。ぜひ、今後も頑張っていただきたいものだ。

写真は、パンフレットの表紙より。
ミュージカル座のHPはこちら→http://www.musical-za.com/
『私の青空』のHPはこちら→http://www.nhk.or.jp/drama/archives/aozora2002/

05/05/15 写真家sakuramaruのスライドトークショーに行ってきました

2005-05-15 21:57:50 | 美術・本
友人のsakuramaruが写真集『ナツカシイ アシタ』発刊した記念のスライドトークショーに行ってきた。出版のご紹介の記事は下記のところ。
http://blog.goo.ne.jp/pika1214/d/20050414
タイトルは「日常の冒険。A trip to the universe.」
主催:旅の本屋のまど 協力:雷鳥社 協賛:はるばる屋
会場:旅とまちの学校のまど(「旅の本屋のまど」と同フロア)
http://www.nomad-books.co.jp/event/event.htm
会場は吉祥寺だった。お茶屋娘さんと北西のキティさんと3人で行ってきた。雲の切れ間から陽がさすのにポツポツ雨が降る「きつねの嫁入り」の天気。トークを聞いている間には雷の音も聞こえた。なかなか変化に富んだ天気で逆に彼女のトークショーの背景にふさわしい。

sakuramaruは写真の学校を出る年に写真界の直木賞ともよばれる第21回APA賞で二部門で入賞した若手写真家。グループ展や個展は開催していたが、写真集は初出版だった。
こういうスライドトークショーも初めてだったが、なかなか気負わないでナチュラルにしゃべっていてよかった。今回の主催は旅の本屋「のまど」さんということもあり、まず、旅行で撮影した写真写真をメインにスライドで見せながら、どこでどんな思いで撮影をしたのかをトーク。最後の方には彼女の大好きな野菜や果物の写真もあった。
スライドショーの後は、写真を本格的に撮るようになってから写真集の出版までの経緯が語られた。旅行が大好きでその感動を写真に撮っていたが、なかなか自分が思ったように撮影できないのでちゃんと写真を勉強しようと思って学校に行ったこと。2年間集中して撮影を続ける中で自分の撮りたい写真がだんだんわかってきたこと、紹介したいという申し出が何人かからあって紹介用の作品のミニパンフ作成をすることにして周囲と相談していたら、写真集を出したらいいという話になって今回の出版が実現したというようなことだった。
旅の写真の中で非日常的な感動したりこれはきれいとか思った瞬間を切り取っていたが、日常の中にもそういう非日常的なところがあることに目が行くようになり、その瞬間も切り取りたいと撮影するようになったという話もあり、なるほどとうなづけた。写真では、特に目では見えにくい光と影のコントラストをはっきりとさせて切り取れるのが好きだという。
また、写真にしてしまうと、自分の思いを越えて作品が一人歩きしてしまうこともわかってきて、その写真にこめた自分の思いも伝えたいし、一方で押し付けにならないように写真をみて見た人が自分の想像力や感性を広げて行ってもらいたいし、というバランスもとるようになってきたという。写真集で言葉が添えてあるものとないものの差はその辺の考慮の末ということだった。
見開きのバランスの美しさを最大限に配慮したということで、見開きでひとつの写真、同じ縦の大きな2枚を並べる、小さく横にしたものを並べる、大きな縦と小さな横のものを並べる、その色のバランス、文字もバランスを考えて入れられなければ思い切ってはずす...などなど、工夫をこらしたという。そういう制作上の苦労というか努力というかを裏話的にこういう風に聞くことができると、その思いを想像しながらもう一度じっくりと写真集を眺めてみようという気になった。
彼女は右脳人間で、私は左脳人間で、全くタイプが違うのだが、気が合う。彼女の感動することへの興味はつきない。さあ、もう一度、写真集を開いてみようか。
終了後、会場を出たら雨はやんでいた。3人でお茶をして帰宅。みなそれぞれの人生を歩んでいると思った。

写真は、写真集『ナツカシイ アシタ』の表紙。
単行本: 50 p ; サイズ(cm): 22 価格:1300円税別
出版社: 雷鳥社 ; ISBN: 4844134264 ; (2005/03)
よかったら、皆さんも買ってあげてくださいねm(_ _)m

05/05/13 『さわりで覚えるオペラの名曲20選』を聴く

2005-05-14 01:55:31 | 音楽
今日は何をききながら家事をしようかと思い、先日買ってきた『さわりで覚えるオペラの名曲20選』に付いていたCDを聞いた。「一流の演奏と歌手で聴きながら読む超入門書」と表紙に書いてあるが、ヴェルディからワーグナーまで9人の作曲家の20曲をきくことができた。

楽書ブックスというシリーズの1冊で詳細は以下の通りだが、古本屋で買ったので半額で入手。
加藤浩子著
CD付きで定価:¥ 1,680 (税込)
発行:楽書舘 (2004/11) 発売:中経出版
単行本 (ASIN: 4806121118)
CDをかけながら、何が入っているかをよく見ると、先日の『野田版研辰の討たれ』の最後に流れて、このブログのコメント欄でも話題に出ていた曲が入っていた!マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲。半額だったので中はパラパラっとしか見ないで買ったのに、「と、得した~」という気分。映画『ゴッド・ファーザー』にも使われたという。
家事をほっぽりだして、この本を読みながら2回もきいてしまった。どこかで聞いたことがあるという曲も多かった。20曲中全く知らなかったのは4~5曲くらいだった。世界3大テノールのホセ・カレーラスも歌っているし、私の好きなマリオ・デル・モナコも歌っているしで、もうご機嫌だった。高校時代の音楽の時間にカンツォーネを歌っているモナコを聴いたのだった。その声を思い出した。『カルメン』は一度観たこともあるし、カラヤン指揮のCDも持っているけど、その後あまり聴いていないので、探してみようとか思ってしまう。

なんか一気にオペラに親しみが湧いてしまった。家にはビデオにとったまま観ていない『魔笛』もあるし、そちらもそろそろ観てみようかな?
写真は、アマゾンのウェブサイトより。

05/03/26 鴻沼福祉会コンサート2005『夢・仲間といっしょなら』

2005-05-14 01:09:18 | 音楽
コンサートのリーフレットが埋もれていたのが見つかったので、ようやく書くことができる(恐縮m(_ _)m)。
私の高校時代の生徒会本部役員で一緒だった友人が、大学で社会福祉を勉強し、社会福祉法人「鴻沼福祉会」を立ち上げる前から障害者の共同作業所の職員として働き、法人化し、現在では常勤役員になっている。きょうされん(旧称:共同作業所全国連絡会)でも大活躍。私も後援会員になっている(年会費一口だけで恐縮だが)が、日頃は何の行事にもお手伝いできていない。埼玉会館大ホールで毎年3月の最終土曜日にコンサートを開いてきているが、ももんがさんのお誘いで今年初めて行ってきた。当日は少し遅れて行ったのでお茶屋娘さんがとっておいてくれた自由席の最前列で観た。いつもいつもありがとうm(_ _)m

プログラムはだいぶすすんでいて、第一部の明治大学マンドリン倶楽部OBによるアンサンブル演奏やソプラノ歌手・萩原かおりさんの映画音楽を歌うところは終わっていた。スペシャルゲストの菅原洋一さんの歌に間に合った。
菅原洋一さんは「知りたくないの」「今日でお別れ」「忘れな草をあなたに」の3曲を歌ったが、間のトークも温かいお人柄がしのばれてよかった。「有線からヒットしたのがよかった。顔が見えないから」とか言って笑わせる。しかし、真っ白なおぐしを伸ばして後ろにまとめられている髪型は若い頃の短い髪型よりいい感じ。終始目を伏せて歌われ、ここぞという時にお目を開けられる歌い方はgood!ご自分を一番魅力的に見せる工夫が生きてましたぞ。いいお声だし、上手いし、耳福。
続けて萩原かおりさんと「メリーウィドゥ・ワルツ」を一緒に歌われたが、さすがに音大声楽科出身者のデュエットでなかなか聞かせてくれた。第一部の最後は萩原さんがオペラ「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」を独唱。マイクなしのオペラのアリアはやっぱりいい。
休憩時にロビーに行くと作業所でつくられた物品販売と並んで、萩原さんが出演するミュージカル『ルルドの泉』のチケットも販売していた。ミュージカル座によるこの舞台は行きたいと思っていたところだったのでチラシをもらってきておいた。

第二部は、萩原さんの日本の叙情歌メドレー(「浜千鳥」「椰子の実」「浜辺の歌」)と「涙そうそう」で始まり、続いて鴻沼福祉会の仲間と一緒に槙原敬之の「どんなときも」などを合唱。萩原さんや菅原さんも仲間たちと一緒に歌う。そして今回、萩原さんがシンガーソングライターとして鴻沼福祉会の仲間のために作詞作曲をしてくれた歌「いもたま365日」や仲間と職員が作った歌詞に曲をつけてくれた歌「夢に近づきたい」「夢・仲間といっしょなら」が仲間たちとの合唱で披露された。以下は紹介文より
「いもたま365日」:作業所では仲間たちがじゃが芋や玉ねぎの袋詰め作業をしていています。...荷受や納品で、朝晩職員とトラックに乗って市場に出かける時は仲間も社会の一員として働いていることを実感できる瞬間です。
「夢に近づきたい」:言語障害があってうまく言葉が伝わらなくても、車椅子で移動に不自由しても、それでも街に出たい...。いろんな人と交流したい。仲間たちはみんな願っています。
「夢・仲間といっしょなら」:作業所には、喜びも苦しみもわかち合える仲間がいる。それだけで勇気100倍。仲間たちをとりまく社会は厳しいけれど、仲間といっしょに前に進んで行きたい。そんな思いをこめて作りました。

我が家に届く生協のじゃが芋や玉ねぎの袋詰めはこの仲間たちがやってくれていたのかと思うと、次に届く時から彼らの働く姿を思うだろうと思ったし、「夢・仲間といっしょなら」の「♪ぼくには仲間がいるよ 仲間が僕を助けてくれる 僕が仲間を助けてく 仲間の笑顔がこの僕に 不思議な力をくれるよ♪」のあたりでは、涙腺がゆるむ。
舞台の上に上がった仲間たちの一生懸命歌う姿がよかった。会場もいっぱいで最後はすごい拍手だった。予想を越えた質の高いコンサートでびっくりした。
出口で友人に会えたが、来年も同じ3月の最後の土曜日に開催されるから参加してねとのことだった。喜んで参加しますとも。海外出張も多いようで大忙しのようだが、身体に気をつけて頑張ってもらいたい。

終了後は、ももんがさん、お茶屋娘さんとお茶をした(これもオフ会?)。ももんがさんによると毎年大ホールがいっぱいになるという。近くに住むようになったことだし、今後はなるべく毎年参加したいと思っている。
写真は、コンサートのリーフレット。

05/05/12 「歌舞伎会」の会員になった!

2005-05-13 01:30:09 | 観劇
勘三郎襲名披露公演のチケットとりが大変だったので歌舞伎会の会員申し込みを4/20にしておいたが、GWで手続に余計に日数がかかったようで今日ようやく会員カードが届いた。
年会費が3150円かかるが、下記のような特典があるので入ることにしたのだった。他にもあるが私に特に重要なものをあげると、
特典1.一般前売よりも先行でチケットがとれる。
特典2.毎月会報が届く。
特典3.チケット代が5%割引になる。
特典4.松竹直営映画館で映画を観るときに1000円で観ることができる。
四季の会員になっていてもS席しか割引がないのと比べるとどんなに安い席でも割引があるのはありがたい。また、年間で購入した公演数が多いと特別会員、ゴールド会員などに昇格し、より先行でチケットが買えるのだ。まあ、今からだから来年の昇格は無理だろうが、それでも少しは先行で手に入るのはありがたい。
明日の6月歌舞伎座公演の申し込みに間に合うかどうか、やきもきして昨日電話を入れてみたが会員番号は教えてもらえなかった。多分あと1~2日で届くと思うと言われて待っていたのだが、間に合った!!昨日も今日も気分が落ち込み気味だったのだが、これで少し気が晴れた。

昨日は渋谷に出かけたのだが、東急プラザ前で松尾スズキを見た。あのひげ面は多分そうだと思う。シアターコクーンでのミュージカル「キレイ」の再演、どうしようかなあ。大人計画って見たことないし、よくわからないけど、クドカンも見直したところだし...。これは私に観なさいという啓示なのかなとか思ってしまった。

今日も帰宅後、お気に入りの『レ・ミゼラブル』の鹿賀・村井バージョンをききながら、食卓の上を片づけた。鹿賀バージョンの『レ・ミゼ』は私にとって最高のヒーリングミュージックなのだ。次はバッハかな。CDというのは取り出したりしまったりするのがけっこう手間なので、よく聴くものはダビングしたMDで聴くようにしている。ミュージカルライブなどの場合、ケースに入れるカードなどもチラシの切抜きなどを貼ってつくることもあってオタクっぽいと娘にあきれられている。

私の食卓の上は芝居のチラシやらDMやら資料やらに占領されかけていて、食事の時には必要最低限のスペースを確保して...というひどい状態なのだが、この間クリアファイルを買ってきてチラシやチケットを整理したらかなりすっきりした。今日もその続き。
昨日も100円ショップへ買いに行くと娘に言ったら、「石油高騰で品薄だからないかもしれないよ」とのこと。行ってみたら本当に棚はガラガラになっていた。40ポケット入りの最後の1冊を買ってきた。プラスチック製品ってやっぱり石油からできているんだなとあらためて思った。

写真は、今日届いた歌舞伎会の会報「ほうおう」6月号と会員のしおり。