ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/05/07 NHK05年度『日本の伝統芸能』能・狂言入門始まる

2005-05-07 23:57:13 | 観劇

「歌舞伎入門」に続いて「能・狂言入門」が今日から始まった。ビデオ録画をしかけて、通院。毎週土曜日が通院日なので毎週録画する予定。
今日の午後の通院の合間にテキストの4回放送分全部を読んだ。今年の講座は従来のように能と狂言を分けずに観世清和、山本東次郎という現代の能と狂言の代表者によるお話と演技で解説をすすめる形をとるとのことだった。
そして今回のテキストを読んで一番「目から鱗」だったのは「能と狂言は別々の演劇なのか、あるいは二つで一つの演劇なのか、議論の分かれるところです」というところだった。狂言方の中にも「能とは別の演劇」と考える人もあるし、「能と共にある狂言」を実践する人もあり、山本東次郎家は後者を堅持する家だという。東次郎さんは「能と狂言は根元で繋がり、お互いに必要不可欠」だという。「能の緊張をほぐすため、幕間的な意味で狂言があるといった皮相な見方が横行した、不幸な時代が長く続きました」ともあり、まさにそのようなイメージが私にも強かったのだった。
また、能の世界が家元制度で継承されたのも事実だが、「後継者は子どもとは限らない。能のこころを知るものが後継者である」という考え方がとられ、血統と実力主義のバランスがまことに見事な世界だという。さらに近年では能と狂言においても新作が意欲的に上演されているとのこと。
今までの先入観がなくなり、イメージが刷新できた今、毎週の放送を観ていき、いろいろと勉強していこうと思った。

漫画『ガラスの仮面』で出てくる芝居「紅天女」も来年あたり、能の新作としての上演がされるという話も耳に入ってきているが、その辺から能も観にいけるようになるかなとも思っている。それともやっぱりオーソドックスに古典から観に行った方がいいのかしら。
表紙は05年度『日本の伝統芸能』テキストの表紙(再掲)。