ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

09/01/16 我が家でも『ヘタリア』が人気だが......

2009-01-16 23:59:14 | 美術・本

ネットで人気になり、幻冬舎から単行本も出ていた国擬人化歴史コメディ漫画『ヘタリア』。娘がイタリア旅行に行く前にこの漫画のことは何度も聞かされていた。私が買って一緒に読もうと積んであった本は塩野七生のエッセーとかしか読まず、小説の方は難しくて頭に入らないと放り出していたのと大違いだ。
「学生時代にこういうのがあったらもっと世界史を勉強したのに~」とか言っている。ネットサイトの時から愛読していたが、本も既刊の2巻までしっかり買い込んで繰り返し読んでいる。父親にも読ませて面白いと言わせたというし、私にも読め読めとうるさかった。

ちゃんと読んだが、絵のキメも荒いし読みやすい漫画とはいえない。2巻の冒頭にまとまって登場人物の紹介のページがあるのでそこまでは国旗しか添えられていないのでどの国の話かわかりにくい。ただまぁ、ハマる人も多そうだなぁというのは理解できた。

先日も娘と一緒に外出した際にアニメイトに寄ることになり、そこで主要キャラが印刷されたマイクロファイバーハンカチを買い揃えていた。2回に分けて買い込んで合計6枚。1枚500円だから私の歌舞伎の舞台写真みたいなものだ。まぁいいだろう。店内には特設の宣伝コーナーで1月24日からCS放送局のキッズステーションではアニメ「ヘタリア Axis Powers」放送開始と専用のディスプレイで動画が流れていた。娘は楽しみだ~とこの間盛り上がっていたのは言うまでもない。
ところがこの間、韓国のネチズンからの抗議が盛り上がっていると娘が騒いでいた。自分の国の描かれ方が侮辱的だということらしい。そうこうしていたらについに今日その放送を「諸般の事情」により中止にするという発表がされてしまった。

夜ご飯の間中、娘はガッカリしてその話ばかりする。残念というよりもこんなことで放映中止になることが悔しいという。
PC向けなどのアニメ無料配信はされるらしい。まぁ、アニメイトがここまで盛り上げてグッズも各種取り揃えているので何もなしということはないだろう。

私は韓国のネチズンの反応については肯定もしないが、両国の歴史的な関係からこういうことが起きても仕方がない面があるだろうと思っている。
「エスニックジョーク」の漫画だというのだが、国と国の関係ではジョークの通じない関係になってしまっている場合もあるのだ。
日本は自分たちが先の戦争で害を加えた国でしたことを若い世代にきちんと伝える教育をしてこない道をたどっているので、被害を受けた国がきちんと若い世代に伝承してきた場合に持たれているマイナス感情の問題が理解する材料がない。そのことが韓国や中国の国民感情に対する鈍感さになっていると思う。日本の戦争責任について若い世代が自分たちとは無縁なことと思い、今現在で対等な立場で関係を結べるはずができないのは相手のレベルが低いとか思ってしまっているのであれば、それはどこかでなんとかしなければいけない大問題だと私は思っている。
というような会話を娘と数日間してきたつもりだが、わかってもらえただろうか?

「ヘタリア」の原作者さんのサイトはこちら その中の「ヘタリア」のところからネットでの漫画を読むことができるのでご紹介。




09/01/13 『サライ』文楽特集のおすすめ

2009-01-13 23:49:30 | 美術・本

昨年1/6に雑誌『サライ』歌舞伎特集号5/19に落語特集号をおすすめしたが、今度は文楽特集号をご紹介。
「風知草」のおとみ様の記事で注目していたのになかなか本屋にいけず、ついに買ってきたのだが、文庫の平台で住大夫の新刊も積んであったので合わせてGET!

最近は文楽の東京公演は欠かさず観るようにしているので実にタイムリー。2月の三部制の公演も一部二部は三等席を初めて自力でとることができたので三部のみ一等席ではあるが、財布の負担を軽く出来たことに安堵(^^ゞ

月2回発行の『サライ』は2009年2号(1月5日発売)。写真は公式サイトよりその表紙の画像。おっ簔助さん若い!と思ったら平成2年2月・東京国立劇場公演の『染模様妹背門松』(蔵前の段)のお染を遣っている写真だった。
内容も公式サイトより引用してご紹介。これで500円!

【大特集】
読めば判る、人形浄瑠璃の正しい鑑賞法「文楽」入門
<第1部>
悲喜交々を語り、かつ演じる古典芸能の粋
文楽とは何か
本格的「文楽」鑑賞記
人形浄瑠璃の起源と歴史
舞台機構を知る
<第2部>
大夫、三味線、人形遣い・・・三位一体の妙技
「三業」の至芸を知る 大夫 三味線弾き 人形遣い
人形の型、人形拵え、人形の首
文楽の美を支える首の製作修理
人形の鬘・床山
<第3部>
近松門左衛門などの名作を、人間国宝が推薦
文楽珠玉の名作
竹本綱大夫さんが薦める
『冥途の飛脚』と『一谷嫩軍記』
鶴澤寛治さんが薦める
『傾城反魂香』と『仮名手本忠臣蔵』
鶴澤清治さんが薦める
『近頃河原の達引』と『壇浦兜軍記』
吉田簑助さんが薦める
『艶容女舞衣』と『曾根崎心中』
吉田文雀さんが薦める
『摂州合邦辻』と『菅原伝授手習鑑』
劇場・公演案内
文楽を知るためのDVD・CD・本
もう一つの【特集】高栄養価の美味なる長寿食「チーズ基本のき」も面白そうだ。

竹本住大夫の本は『文楽のこころを語る』(文春文庫)。こちらも楽しみ!

咳が長引いているので減感作療法の注射に行きつつ、職場の近くの耳鼻科で受診。風邪が治っていないとのこと。確かに処方していただいた咳止めを喘息薬と一緒に飲むと咳こまなくなってラクになった。ただしやっぱり眠くなって帰りの埼京線はわざと新宿発に座ったら板橋駅までしっかり居眠りしてしまった。
もう少しちゃんと寝ないとダメかもと反省(^^ゞ

08/07/17 姜尚中の本を読む

2008-07-17 23:59:31 | 美術・本

私は日本史で私立大学文系を受験したのだが、近現代史は出題範囲外ということで、大学に入ってから歴史のサークルに参加してから勉強。特に台湾や朝鮮半島を植民地にし、満州に傀儡政権をつくりといういわゆるアジアにおける日本の不幸な歴史をきちんと学んだ後は、自分たちが生きる社会が違ってみえたものだ。
中学校の同級生のお父さんのお葬式に学級委員として参列した時、「実は私は日本人じゃないの」と告白されて驚いた。「そんなの関係ないよ」って答えたけれど、それ以来、朝鮮半島から在日になった方たちのことはずっと気にしてきた。それが日本の近現代史を勉強するとわかってきたのだ。

朴独裁政権による圧政、KCIAによる金大中誘拐事件やら恐ろしい国だった韓国がどんどん変わっていき、今では民主国家になっている。一方、北朝鮮の独裁政権の迷走はどんどんひどくなっていて、それに対する不安感から日本もどんどんキナ臭い国になっている昨今である。
そんな中で昨年12/13の夜、新宿サザンシアターで姜尚中×小森陽一トークショー&サイン会「2008年、日本はどうすべきか」に行こうと友人に誘われた。同じ会場でこまつ座の「円生と志ん生」を観に行った時に壁に貼ってあったポスターの下だった。姜尚中はテレビの討論番組などで落ち着いたいいお声で理路整然と話をする姿に好感を持っていたので、即OKして行ってきた。トークショーは面白かった。サイン会ではお二人の手はあったかかったし、姜氏はカッコよかった(ミーハーで恐縮m(_ _)m)。
その時にお二人にサインしてもらって買ってきたのにツンドク状態で放置(^^ゞ通勤の往復で読む本がなくなってきて先月あたりにようやく読み、こういう勉強ももっとしないといけないなどと思っていた。
角川ワンテーマ21『戦後日本は戦争をしてきた』(姜尚中・小森陽一)
そして、新宿ルミネの中にある青山ブックセンターにチェーホフの戯曲「かもめ」を買いに行った時、目にとまって買ってしまったのがこの本だ。
姜尚中の『在日』(集英社文庫)
以下、ウェブでの紹介の文章を引用。
1950年、朝鮮戦争が始まった年にわたしは生まれた。なぜ父母の国は分断されたのか。なぜ自分たちは「みすぼらしい」のか。「在日」と「祖国」、ふたつの問題を内奥に抱えながら青年期を迎えたわたしは、日本名「永野鉄男」を捨て「姜尚中」を名乗る決意をした。在日二世として生きてきた半生を振り返り、歴史が強いた苛酷な人生を歩んだ在日一世への想いを綴った初の自伝。文庫化にあたり大幅に加筆。

こんなに紆余曲折の人生を経てきた方だとは知らなかった。大学院でマックス・ウェーバーを専攻し、恩師のすすめでドイツに留学。そこで激動のヨーロッパを体感され、日本で非常勤講師をしながら指紋押捺問題で埼玉県で初めて拒否を表明して人前に出ることが多くなったのだという(同じ埼玉県じゃないの!)。そこで初めて連帯してくれる日本の市民たちと接点ができ、意見を表明する機会が増え・・・・・・。若い頃は吃音に悩むという時期もあったとのことで、その恐怖と闘いながらという話であり、本当に大きく揺れながら生きてこられての今があるんだなぁと納得した。
その指紋押捺問題の取組みの中で支えてくれた牧師さんを尊敬し、洗礼を受けた縁がつながって国際基督教大学の助教授になり、在日で初の東大教授へという転身。
私もこの間、賀川豊彦に興味を持ち、著作「死線を越えて」「一粒の麦」を読んで、行動するクリスチャンの素晴らしさに注目していただけに、今回もまた瞠目させられた。

リベラルな人々ともっとつながっていきたいと思っている私には、大変刺激になる2冊であった。それぞれ新書、文庫というところがお手軽に過ぎるかもしれないが、分厚い本にはなかなか手が出ないし、気軽にいろいろと吸収できるのは大事なことだと思うので、いいことにしよう。
後者の文庫本は手に入りやすいと思うので、特におすすめしたい!

写真は昨年12月のトークショー&サイン会での写真。左が姜氏、右が小森氏。

08/05/19 『サライ』落語特集のおすすめ

2008-05-19 23:59:05 | 美術・本

1/6に雑誌『サライ』歌舞伎特集号をおすすめしたが、今度は落語特集をご紹介。

仕事から帰る京浜東北線の車内で南浦和のあたりでようやく座れた。そうすると目の前の男女が雑誌を広げてしゃべっている。なんだ、なんだ。え、懐かしい柳家小さんの写真の表紙?『サライ』の続続落語特集号?!隣駅でさらに席が空き、席を隣に移動して『サライ』を持つ女性に座ってもらうように促して、しっかり質問!「それ、いつ買われました?」→「今日です。まだいっぱいありましたよ」→「有難うございます!」

こまつ座で「円生と志ん生」を観て以来、落語にも俄然興味が湧いていて、1月の歌舞伎特集号を買った時、バックナンバー紹介欄に一番最初の落語特集が売り切れとあり、落語ブームを痛感していた。そこに永谷園のTVCMで馴染み深い小さんが表紙で登場の特集号を目の前につきつけられたわけだから、もう買うしかない。
買い物に寄ったスーパーの書籍コーナーの平台にもまだたくさん積んであり、しっかりGET!
写真は公式サイトよりこの号の表紙の画像。
内容も公式サイトより引用してご紹介。五代目柳家小さんの落語3本を収めたオリジナルCDもついて750円なら買いだ!

【大特集】 名人の真髄を知って、「通」の仲間入り
満員御礼続々「落語」入門
巻頭対談 小さんと落語の60年                
桂小金治(タレント・81歳)、毒蝮三太夫(タレント・72歳)
第1部
二・二六事件の反乱兵から、人間国宝へ         
五代目柳家小さんの「心・技・体」
話芸
心邪なるものは噺家になるべからず。ひたすら人間を磨いた人格者
家族
堅物の男に惚れた鉄火の女房。夫婦喧嘩はいつも格闘技
二・二六事件
未曾有のクーデターのただ中で、並み居る兵士を前に"お笑いを一席"
人間国宝
噺家として初の認定で、落語の価値を高めた
剣の道
落語はお客さんとの真剣勝負。剣道と同じで、間合いが肝要
テレビCM
即席食品の印象を覆した「これでインスタントかい?」のひと言
身支度
洗濯も掃除も、すべて自分でこなした
弟子への教え
柳家小三治:形はどうだっていい。登場人物の“了見”を大切に
柳家さん喬:落語家は自然体で演じて、噺の評価はお客に委ねる
柳家花緑:悪口を言わない、自慢しない、愚痴をこぼさない
柳家喬太郎:同じ世界の空気を吸えた。それだけでもう幸せ
【とじ込み付録】
サライ・オリジナル落語CD 五代目柳家小さん
『時蕎麦』『粗忽長屋』『狸賽』

08/05/15 「日本人のしきたり」を読む

2008-05-16 01:22:50 | 美術・本

このところ、本の話が多くなっているが、あしからずm(_ _)m
青春出版社から出ている『 日本人のしきたり 正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…に込められた知恵と心』という本を読んだ。

職場のあるビルの一階ロビーに、古本を持ち寄って一冊50円ということにしていて、お金を入れる貯金箱が置いてある。売上げはどちらかの団体(失念)に寄付している。そこで私も何冊か提供させていただいたが、買わせていただく方が断然多い(^^ゞ
この本もそこで見つけたわけだ。大体「しきたり」という言葉には拘束感を伴うマイナスのイメージを持っていた。しかしながら、この間いろいろと葬送にともなう習慣などに対する共通認識がなくて母と話がかみあわずに苦慮していたのでピンときた。手にとると日常生活や年中行事、慶弔の行事に関してのことなどが読みやすく書いてあった。以下、著者の冒頭の言葉から引用。
「いまやさまざまな伝統行事が忘れられ、また形骸化していくなかで、もう一度それらの原点に触れてみることは、日本人の豊かな人生観を再発見するきっかけになるはずです」
なぁるほど、伝統とかしきたりとか、全てをそのまま肯定するつもりはないが、日本の文化としてアウトラインだけでももう少しきちんと理解しておく必要があるなぁとガッテンしてGET!

特に葬送に関わる部分のしきたりのアウトラインがすぐに役立った。母親の言い分も理解できるし、母親の間違った思い込みの部分も指摘して、落としどころを探るための情報源になりそうだ。

さらに読み終えた今では、古典芸能の理解にも役立ったとウヒウヒ状態になった。歌舞伎の「菊畑」で菊の朝露を綿で拭き取って使おうとしている由来などもイヤホンガイドで聞いた記憶があるが、これかこれかという感じだった。

先日、紀伊国屋書店で買ってきた新書版の布製カバーも使ってみたが、いい感じ。アマゾンで以前3000円以上でもれなく貰えた文庫本カバーがよかったので、新書版もアマゾンで買おうと思っていたら、購入者の声の欄で大きさが微妙に使いにくいという声が散見され、そちらはやめていたのだ。こういう小物も使い勝手がいいと気分がいい。

08/05/14 脳卒中の闘病記2冊

2008-05-14 23:18:22 | 美術・本

私の周囲の方が何人か50歳前後で脳出血で倒れるという経験をして考えさせられる昨今である。職場の女性の先輩が現職中に2人(おふたりとも復帰して活躍中)、高校時代の友人のおツレアイが2人(おふたりともリハビリ中)。男性の方が健康を気にしないでいて倒れているので症状が重いのだ。しかし友人ふたりは明るくそしてしっかりとおツレアイを支えていて、敬意を表したい。

先日も、国立小劇場で文楽に関わる方の体験記『花舞台に帰ってきた 吉田簑助と山川静夫 脳卒中・闘病・リハビリ・復帰の記録』を買ってきて読んだことを書いている(→こちら)。
今月も国立小劇場の文楽公演で吉田蓑助が弟子の桐竹勘十郎と素晴らしく息の合ったコンビで舞台をつとめてくれていたのを観て、胸が熱くなってしまった。

さて、友人のおツレアイも闘病記を出されていて、本日読み終わった。
『脳卒中の星~右半身完全マヒからのミラクル』
出版社の文芸社さんが以下のようにおすすめコメントに書いている。
>「思わず笑っちゃう闘病記」?職業「俳優」の著者が全エネルギーを注ぎ込んだ闘病エッセイ。独自のリハビリ法など魅力満載。
サラリーマンとの2足のわらじを脱いで俳優業を本格化しようとした矢先に倒れた。高校時代からラグビーで鍛えていたことから、とにかく自分で考えていかに動かない右半身を動かすかという努力をされたかに驚いた。そして日常生活には困らない程度まで復活されたことがユーモアたっぷりの文章で書かれている。
ご本人が自分と同じ病気の方の闘病記を読みたいと図書館に行ったらあまりなかったのだという。同じ病気の方を励ましたいということで自ら執筆されたとあった。
こういう明るい闘病記は貴重なので、多くの図書館に備えられるといいなぁと思った。そしてこの本を私が住むさいたま市の図書館の蔵書をネットで検索してみたら、なかった。自分は読んだけど、図書館でリクエストして備えてもらおうかなぁ。休職中は通った図書館だが、仕事を始めるとなかなか行けずにリクエストができないのが実態である(^^ゞ

写真は『花舞台に帰ってきた』の表紙。

08/03/05 フリーペーパー「Graph TEPCO」3月号は歌舞伎特集

2008-03-05 23:59:36 | 美術・本

東京電力の無料配布誌「Graph TEPCO」3月号は歌舞伎特集という情報をあちこちのブロガーさんの記事で拝見し、これは「もらわにゃソン損」ということで、GETしてきた。
コンビニに置いてあるという情報に、どこの店に行くかを心づもりして昼御飯の店を決め、店内ををくまなく探したつもりが、ない・・・・・・。がっかりして店を出たが、別件を思い出してもう一度店内へ。そうしたらカウンターの窓際のはじっこの目立たないスペースにあるのが見つかった!いっぱいあったのでついつい3部もいただいてしまった。誰も注目してなかったからよしとしよう。

いつものタンメンが出てくる前に目を通す。汁が飛ぶのはいやだから食べ始める前にはちゃんとリュックにしまった(^^ゞ

松井今朝子や中村翫雀のインタビューはすらっと読んでしまったが、「歌舞伎のいろは」という五十川晶子のページが侮れない。演目、役柄、扮装・仕掛け・演出、音楽と説明があるのだが、そこに載っている舞台写真がなかなか充実しているのだ。

「毛抜」の粂寺弾正は2004年8月歌舞伎座とあり、袴の模様が碁盤模様のこの人は誰?と思ったので家で勘三郎襲名披露公演の時の筋書で過去の上演記録をチェック!なんと珍しい、左團次だった!!

しかし、裏表紙には「グラフTEPCO休刊のお知らせ」が載っていた。3月号No.651をもって当面の間、休刊という。「昨年7月に発生いたしました新潟県中越沖地震に伴う柏崎刈羽原子力発電所の全号機運転停止による極めて厳しい状況を理由にやむなく判断いたしました」とあった。どうりでサイトが2月号の情報までしか載っていないわけだ。
電力会社は独占企業だし、収益をしっかり出していたからこういう無料配布誌面をイメージアップのために出していたのだろう。電気代をコンビニで支払いに来る人も少なくないだろうからコンビニに配布コーナーを設けていたのだろうしなぁ。
東京電力には今回の事故からもっと抜本的にきちんと対策を打ってほしい。さらに原子力発電はこれ以上増やさず、どんどん他のエネルギー源にシフトするべきだと思っている。いろいろ考えさせられる。

コンビニにもう一度入った別件のこと。
出勤途中に携帯電話の充電が切れてしまった。実家からお下がりのマッサージチェアがきた時のリビングのレイアウト変更で充電する場所が少々不便なところに移動したためにズボラしてしまう。これで2度目だ。確かコンビニで1回いくらで充電できるはずと思ったのだ。探してもそれもない。
ふと若者が携帯に何か充電装置を接続しながら使っている姿を思い出し、その売り場を探したら、あった。いろいろあるのだなぁ。我が家も充電器を買って少しずつ電池を充電池に切り替えているところなのでそういうタイプにしようと思ったがコンビニは高いから安い店で探すことにして買わなかった(笑)


08/02/22 世界らん展の内覧会に行ってきた!

2008-02-22 23:59:25 | 美術・本

玲小姐さんにお誘いを受け、東京ドームへ「世界らん展」の内覧会に行ってきた。
「世界らん展日本大賞2008」の公式サイトはこちら
玲小姐さんのご夫君のご趣味が蘭の栽培で、毎年出品されている。
ご夫君のMr.101のサイトはこちら
数年前に何人かで誘い合って仕事帰りに行ってみた。東京ドームも初めてだったし、さまざまな蘭のディスプレイに圧倒された。しかしながら失敗したと思ったことは、始まってすぐに行かないとダメだということ。受賞した作品が盛りを過ぎて無残な姿になっていたのだった。確かに審査会に合わせて一番美しくなるように開花を調整しているわけで、しばらく経ってから行っても美しくないのだ。やはり生きたものの展覧会は開会してすぐに行くべし!

今回は、開会前日の審査の後、出品者や関係者を対象とした内覧会にお誘いいただけて感謝、感謝であるm(_ _)m
入ってすぐのところに特別展示の「假屋崎省吾 蘭の世界」があった。携帯で撮影した写真をアップ。東京ドームの照明がバックに写っている。
さすがに審査会直後だけにお花たちのコンディションがいい。ツヤツヤである。今年の新種は吉永小百合さんの名をつけられた白い蘭。自然体でありながら毅然とした美しさだった。「母べえ」を観たあとだからよけいにそう感じたのだと思う。

一点一点の蘭の鉢だけでなく、コーナー全体をいろいろな蘭を組み合わせてデザインしてディスプレイし、それも賞を競っている。クレーンで重たい素材(樹木の幹なども!)を据えつけて飾りつけているのだそうだ。それぞれのデザイン名とコンセプトの説明もついていて鑑賞の助けになった。栽培している業者さんのグループの展示はさすがに気合が入っている。
娘が通っていた高校の生物部の展示コーナーもあって驚いた。そういえば学園祭でも生物部の展示は気合が入っていたっけと思い出した。生徒が描いた蘭のスケッチもなかなかのもの。ボタニカルアートの超入門段階といったところか。

玲小姐さんの解説がよかった。地味な東洋蘭の「詫び寂び」の魅力もよりわかった。鉢も凝っていて花とのバランスがとれている。展示の台とのバランスもあるという。中国の金持ちや日本の旗本が趣味にしていた様子も玲小姐さんの話を聞くとイメージが湧いた。なぁるほど!ボタニカルアートの展示の前ではイギリスの王侯貴族のガーデニングの趣味という話でも盛り上がる。鑑賞のレベルがアップしたぞ~。

日本の主だった華道の流派の巨大な展示もあった。黒く着色したキウイの根に蘭をからませた池坊の作品が一番気に入った(実は若い頃、職場のサークルで池坊の生け花を習ったことがあるが、全く身についていない(^^ゞ)。
フラワーアレンジメントや蘭をテーマにした絵画や工芸品のコーナーもある。まさに蘭をテーマにした美の祭典である。2時間くらいあっという間にたってしまう。

ふっと目を上げると大きなナントカビジョンに藤岡弘が映っている。明日のNHKBsで中継放送があるので、その撮影中なのだった。背景を手がかりに撮影現場を探し、受賞作品のところでナマの藤岡弘発見!アナウンサーとしゃべっている。さすがに元祖仮面ライダー、背中がピシッとしている。後ろ姿もカッコイイ!!そして笑うと可愛いのね~。女優の原沙知江も着物姿で合流。背が高い美人だ~。柳生博の息子さんの園芸家(名前がわからないm(_ _)m)も笑うとお父さんそっくりだ~。撮影現場の雰囲気も面白いし、人間の華の方もしっかり楽しませてもらってしまった。ミーハーでごめんなさいm(_ _)m

明日は文楽の二部三部観劇予定。一部も観たし、映画も観ているのに感想が滞り中。花粉症喘息はますます悪化。しゃべっていても声が嗄れているのを実感。咳払いをしすぎて喉がつぶれるのだ。昨晩は仕事帰りに行った接骨院で肩が固まってますと湿布を貼られて帰ってきたし・・・・・・(T-T)
観劇の感想はボチボチ書くことになりますが、よろしくお願いしますm(_ _)m

08/02/11 文楽からモダンアートまでの一日

2008-02-11 23:59:46 | 美術・本

久しぶりに暖かい日となった。sakuramaruさんとご一緒に国立小劇場2月文楽公演の第一部「冥土の飛脚」へ。初回の12月の鑑賞教室で寝てしまったということだったのでどうだろうかと心配したのだが杞憂に終わった。最初の幕間からノリノリの感想が炸裂!近松門左衛門の作品世界を義太夫・三味線・人形の三位一体で見事に表現していると言ってくれた!!芸能鑑賞の中でも芸術志向の強い方なので案の定である。役者で仕上がりにバラツキがあることもある歌舞伎よりも気に入ったようだ。またお誘いするのでよろしく~(^O^)/

ミュージカル「ファントム」を青山劇場で観ている玲小姐さんとの待ち合わせまで時間があるのでどうしようか相談。(私はコピット&イェストン版ミュージカル「ファントム」は宝塚の和央ようか主演版で封印しているので今回はパス(^^ゞ)

東京国立近代美術館の招待券が2枚あるからということだったが、抽象的なモダンアートは苦手だとしぶる私。具象的作品もあるからと説得されて決意。地下鉄で移動して竹橋へ。
現在の企画展のうち、1階の「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者」はバリバリのモダンアート。タイトルも回文になっているのだがそれとデザインの組合せとかまぁ面白いかなぁと。最後のコーナーのクレイアートのムービー作品のBGMの声が気持ち悪くて早々に逃げ出した。モダンアートはわけがわからなくて「一体何が言いたいの??」という気持ちが湧いてしまうから苦手だ。

所蔵作品展「近代日本の美術」を4階から2階へ観て回る。明治の文展以降の所蔵作品を入れ替えながらの展示だが、これは安心して観ることができた。洋画あり日本画あり彫刻あり。中学の美術の教科書で見た絵そのものや覚えのある画家や彫刻家の作品も何枚かあった。こういうのは馴染みがあるから目の保養になる。写真は公式サイトより、この展示のフロアの写真。

その一角に「特集 国吉康雄-寄託作品を中心に-」があった。中でも戦時中の1943年に描かれた《誰かが私のポスターを破った》という絵がよかった。反ナチスのポスターが破られているのを指さしている女の絵ということだ。時代を映していてゾクっとした。

「夏目漱石展」もご一緒しているが、今回のような展覧会を観るのはあまり時間がかからない。一つ一つの展示物に解説の文章がないので説明と実物の関係をチェックしながら見なくていいからだ。やっぱり私は左脳人間なんだろうか(^^ゞ
ミュージアムショップで気に入った巻物の蜘蛛の巣の絵の新書版のブックカバーが欲しくなったが、織物の糸に荒れた手指がひっかけて糸が飛び出してきそうでやめた。私はせっかく買ったものがすぐにダメになると痛手が大きいタイプなので買い物は用心深い。先に入り口に戻ってきて椅子で休憩。

さて玲小姐さんが美術館の入口まで来て合流の手はずになったが、着いたとメールがきても姿が見えず。電話すると美術館違いで六本木にいるという!六本木の美術館が以前の話題で出たので勘違いということね。東京ミッドタウンで合流することにして地下鉄を乗り継いで移動。先に御飯の場所で席を取って待っていてとお願いm(_ _)m
魚味醂粕漬定食の美味しい「鈴波」で玉子蒸し付きの定食をいただく。お酒も飲まない健全なお食事(笑)番茶を何杯もおかわりし、フードコートでコーヒーも飲んでしゃべりたおした。

ソフトバンクのCMの文句じゃないが、「予想外だ!」の一日となった。江戸時代から現代までを走り抜けたし、東京ミッドタウンも初めてだったし、濃すぎる一日だった!!

08/01/06 『サライ』歌舞伎特集のおすすめ+ 1月の観劇予定

2008-01-06 23:58:40 | 美術・本

今日は歌舞伎座昼の部で初観劇をしてきた。12月歌舞伎座の感想もあと1本残っているので、こちらもボチボチ書いていくつもり。
それよりも席につこうとしたら同じ列の端席にharumichinさん発見。一人置いて隣だった。幕間も話ができたが、終演後もお茶会。大晦日に行った銀座東武ホテルのカクテルラウンジでアフタヌーンティー。月が替わってもメニューは一緒だったが、ミルクティーをアッサムからウバに変える。これだけ食べるものがあると話に専念できるのが魅力。さすがに大晦日よりもお客が入っていたが、それでも最後は貸切状態に(^^ゞ近況報告、観劇報告いろいろとしゃべって楽しかった。感謝ですm(_ _)m

そして、その中で教えていただき、帰りに一緒に書店に寄って買ったのが小学館の雑誌『サライ』2008年2号(1月4日発売)。歌舞伎特集だったのだ。写真は公式サイトよりその表紙の画像。
内容も公式サイトより引用してご紹介。これで650円ならおすすめだ。

【大特集】 初心者にも優しい。常連も納得「歌舞伎」サライは、こう観る
初春対談 瀬戸内寂聴・市川團十郎
歌舞伎の歴史と魅力 河竹登志夫
歌舞伎の名作者 鶴屋南北と河竹黙阿弥
第1部 10人の名優が語る、珠玉の舞台の勘所
当代花形役者「私のおはこ」
尾上菊五郎で観る『弁天小僧』
片岡仁左衛門で観る『吉田屋』
坂田藤十郎で観る『お初徳兵衛』
中村吉右衛門で観る『熊谷陣屋』
中村芝翫で観る『藤娘』
中村雀右衛門で観る『金閣寺』
中村梅玉で観る『番町皿屋敷』
坂東玉三郎で観る『鷺娘』
坂東三津五郎で観る『魚屋宗五郎』
松本幸四郎で観る『寺子屋』
市川猿之助で観る『スーパー歌舞伎 ヤマトタケル』
中村勘三郎で観る『髪結新三』
市川團十郎で観る『歌舞伎十八番』
名作歌舞伎案内
私と歌舞伎 山川静夫、山田洋次
第2部 初心者のための全国歌舞伎劇場案内
歌舞伎座、国立劇場、南座(京都市)、御園座(名古屋市)、大阪松竹座、博多座、旧金毘羅大芝居(金丸座)
イヤホンガイドを使う、観劇のための便利な道具
【別冊付録】歌舞伎 基本のき
舞台の仕組み、狂言の分類、用語集…  

さて、また遅くなったが1月の観劇予定などは以下の通り。ご一緒できる方、よろしくお願いしますm(_ _)m
1(月)MOVIXさいたま:「魍魎の匣」=映画の日!
6(日)歌舞伎座昼の部
14(月)さいたまスーパーアリーナ:娘の成人式の荷物もち
18(金)16:00~国立劇場:菊五郎劇団の歌舞伎
19(土)浅草歌舞伎第二部
25(金)日生劇場:「ペテン師と詐欺師」
26(土)歌舞伎座千穐楽夜の部
27(日)演舞場:「鳴神不動北山櫻」
ああ、また3日連続の日をつくってしまった。娘の成人式の日の前後を空けたので後ろに集中させたのだが、大丈夫か、自分(^^ゞ