ネットで人気になり、幻冬舎から単行本も出ていた国擬人化歴史コメディ漫画『ヘタリア』。娘がイタリア旅行に行く前にこの漫画のことは何度も聞かされていた。私が買って一緒に読もうと積んであった本は塩野七生のエッセーとかしか読まず、小説の方は難しくて頭に入らないと放り出していたのと大違いだ。
「学生時代にこういうのがあったらもっと世界史を勉強したのに~」とか言っている。ネットサイトの時から愛読していたが、本も既刊の2巻までしっかり買い込んで繰り返し読んでいる。父親にも読ませて面白いと言わせたというし、私にも読め読めとうるさかった。
ちゃんと読んだが、絵のキメも荒いし読みやすい漫画とはいえない。2巻の冒頭にまとまって登場人物の紹介のページがあるのでそこまでは国旗しか添えられていないのでどの国の話かわかりにくい。ただまぁ、ハマる人も多そうだなぁというのは理解できた。
先日も娘と一緒に外出した際にアニメイトに寄ることになり、そこで主要キャラが印刷されたマイクロファイバーハンカチを買い揃えていた。2回に分けて買い込んで合計6枚。1枚500円だから私の歌舞伎の舞台写真みたいなものだ。まぁいいだろう。店内には特設の宣伝コーナーで1月24日からCS放送局のキッズステーションではアニメ「ヘタリア Axis Powers」放送開始と専用のディスプレイで動画が流れていた。娘は楽しみだ~とこの間盛り上がっていたのは言うまでもない。
ところがこの間、韓国のネチズンからの抗議が盛り上がっていると娘が騒いでいた。自分の国の描かれ方が侮辱的だということらしい。そうこうしていたらについに今日その放送を「諸般の事情」により中止にするという発表がされてしまった。
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夜ご飯の間中、娘はガッカリしてその話ばかりする。残念というよりもこんなことで放映中止になることが悔しいという。
PC向けなどのアニメ無料配信はされるらしい。まぁ、アニメイトがここまで盛り上げてグッズも各種取り揃えているので何もなしということはないだろう。
私は韓国のネチズンの反応については肯定もしないが、両国の歴史的な関係からこういうことが起きても仕方がない面があるだろうと思っている。
「エスニックジョーク」の漫画だというのだが、国と国の関係ではジョークの通じない関係になってしまっている場合もあるのだ。
日本は自分たちが先の戦争で害を加えた国でしたことを若い世代にきちんと伝える教育をしてこない道をたどっているので、被害を受けた国がきちんと若い世代に伝承してきた場合に持たれているマイナス感情の問題が理解する材料がない。そのことが韓国や中国の国民感情に対する鈍感さになっていると思う。日本の戦争責任について若い世代が自分たちとは無縁なことと思い、今現在で対等な立場で関係を結べるはずができないのは相手のレベルが低いとか思ってしまっているのであれば、それはどこかでなんとかしなければいけない大問題だと私は思っている。
というような会話を娘と数日間してきたつもりだが、わかってもらえただろうか?
「ヘタリア」の原作者さんのサイトはこちら その中の「ヘタリア」のところからネットでの漫画を読むことができるのでご紹介。
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