Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

シューベルト舞曲の自筆譜番号「MS.」について(No.1605)

2008-12-17 19:08:44 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
エプシュタイン & マンジェフスキの方針は

  1. シューベルト生前出版楽譜が「最も正しい編集方針」 ← 正しいと思う
  2. シューベルト死後出版楽譜も「次に正しい編集」 ← 正しく無いと思う
  3. シューベルト自筆楽譜は「最も軽い資料」 ← 結果はこうなっている

となった。

  1. 1889&1897年 旧シューベルト全集 エプシュタイン & マンジェフスキ校訂

  2. 1951年 ドイチュ著「シューベルト主題カタログ」初版

  3. 1956年 ヘンレ版「シューベルト 舞曲全集全2巻」 ミース校訂

  4. 1973年 ウィーン原典版「シューベルト 舞曲全集全2巻」 ヴァインマン校訂


と延々と「84年」もそのままの形で引き継がれ続いた。あちゃーーーーーーーーーーーーーー!!!


シューベルト舞曲楽譜の編集方針に初めて異論を唱えた = モーリス・ブラウン


であり、最小に言って 1966年 の段階で「単行本」として出版されている。学術論文としての提出は数年前であろう。その後の推移は以下の通り。

  1. モーリス・ブラウン著 : 「シューベルトに関するエッセイ」1966年

  2. 新シューベルト全集 :「ドイチュ シューベルト主題カタログ 新版」1978年

  3. 新シューベルト全集 :「ピアノソロ第6巻 : 舞曲第1巻」リッチャウアー校訂 1989年


が出版された。どれを読んでも「自筆譜重視」はひしひしと伝わってくるのだが、なぜか日本では完全に無視されている。世界的にも同じかも知れない。
 「大差無いかも知れない。大差あるかも知れない。」中立的に考えてもこのようになるのが普通。「なぜシューベルトの自筆楽譜稿は軽んじられるのか?」は私高本には納得行かなかった。この2月から(何年掛かるかはわからないが)名手佐伯周子のピアノで「新シューベルトの通り」に全曲聴けるのは、楽しみでならない。
コメント
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