Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

岡原慎也指揮者デビューコンサート批評(No.1889)

2011-06-28 12:30:24 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 日本最高気温を埼玉県で記録した夏至直後の6/25(土)に大阪に「岡原慎也指揮者デビューコンサート」を聴きに行った。

「岡原慎也の音楽観」がはっきり打ち出された演奏会であり、音楽的に極めて高い成果が、3名のピアニスト+オケ と共に作り上げられた


ことが印象深い。


 大半のピアニストにとって「ピアノ協奏曲」をプロオーケストラと共演することは「夢」である、と同時にほとんど大半のピアニストにとっては「一生に一度も巡り会えない」ままピアニスト人生を終える。
 ・・・で、運良くプロオーケストラと共演できたピアニストが「幸せな出会い」になるか? というと難しいのだ。(まことに伝え難いことだが)皆無に近い、と言った方が正しい。当 Piano Music Japan で何度も書いているように、「指揮者はいとも簡単にソリストを見限る」からである。原因は

  1. 合わせの時間が足りない


  2. 「ソリストの技巧不足」が指揮者に不満


  3. ソリストと指揮者の「音楽観」が合わない


  4. 指揮者が「協奏曲に興味ない」ため勉強していない



の4点が主原因。さらに

オケメンバーは基本的に協奏曲演奏は嫌い!


が加わるから、さらに始末が悪い(爆

 最近でも、5月の読響サントリー名曲でヴァイオリニストが見限られたし、4月N響定期でバリトンソロ歌手が見限られた。東京の2つのトップオケの「定期」でこの現状である。私高本の耳からすると「もっときちんと合わせてくれ~っ!」と感じたのだが。


 岡原慎也 はこれまで数多くの協奏曲演奏をして来たピアニストだ。(指揮者ではないよ) 多くのピアニストが「指揮者がなっとらん!」と怒っている。グルダ、アシュケナージ、バレンボイム、エッシェンバッハ、ツィンマーマン、、
 テンポ設定、ピアノに被さるオケの爆音、フレージング&アーティキュレーションの不一致 etc.

 これらが上記4項目が複合して来るワケだから、イヤになる、と言うか悲しくなるピアニストは続出である。

大概のピアニストが「弾き振り」に走る


 ところが、岡原慎也だけは「弾き振り」に走らず、「ピアノ協奏曲だけを集めて振ることに専念」した。ここに興味を持って、大阪の「豊中アクアホール」に向かった。


「モーツァルトオペラ」のようにピアノ協奏曲を指揮する岡原慎也!


 私高本は「弾き振り」は決して嫌いでは無い(!)ので、結構聴いて来ている、ナマでもCDでも(爆

 バレンボイム(ピアノ&指揮 ベルリンフィル)なんて、なかなかいいぞ! あの水準が聴ければいいな!
・・・と思って、大阪に行って絶句。

モーツァルトの「テンポ設定 & 旋律線の浮かび上がらせ方」は岡原慎也の方が上!


 さすがに「単音の響き」とかはベルリンフィルの方が美しい気がするが、「旋律線」の扱いなどは、特に「木管楽器が主旋律を吹いて、ピアノが伴奏音型に廻る箇所」などでは、

木管楽器の「自然な息の長さ」に合わせる!


が信じられないほど、まさに「自然に」聞こえる。K.271 よりは K.453 の方が圧倒的にオケの響きが充実。これは、ピアニストや岡原慎也のせいではなく、「モーツァルト自身のオーケストレイションの進歩」だと感じる。
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「岡原慎也指揮」を聴きに大阪に行くことにした(No.1885)

2011-06-22 23:09:30 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
前回大阪に行った時に「今度ピアノ協奏曲振るんだ!」と聞いてはいた。協奏曲ばかり3曲。モーツァルトK.271&K.453,ベートーヴェン作品19。「弾き振り大変ですね」と言ったら、「いや、振るんだ」と言っていた。帰京してから確認して唖然! 1曲も弾かないで全部振るだけ。マジ? 電話で確認したらマジだった(爆

確か、チェコでオケの指揮を「オケだけ振る + 弾き振り」した経験はあった、と岡原慎也から聞いているが、「指揮者日本デビュー」になるハズ。夏至直後の大阪に聴きに行くことにした。蒸し暑いだろうな、夏至直後の大阪。2年住んでいたから知っている(爆 さすがにホテルだけは、(予算の範囲で)良いところにした。東京では考えられないほど、夜も湿度高いからなあ(泣
演奏会情報は ここ。オケもホールも初めて聴く。何が何だか全くワケがわからん(泣
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岡原慎也と老田裕子を聴きに大阪に出掛けることにした(No.1856)

2011-05-11 20:33:05 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 岡原慎也が東京の演奏会に顔を出す頻度が低くなった気がする。1年近く東京で演奏していない。「東電の放射能垂れ流し」がイヤなのだろうか?(誰でもイヤだよな。私高本だってイヤだわ!)
 「岡原慎也のシューベルト」が聴きたくなったので、連絡を取ったら「5/14(土)に大阪でシューベルト弾くよ。シェーンベルクもな(藁」とのこと。シェーンベルクは苦手だが、シューベルトは聴きたい。さらに「老田裕子も歌うぞ!」とのこと。付き合いが長いだけに、私高本の急所を突いて来る。魅力に負けて、大阪まで 5/14(土)に聴きに行くことにした。

チラシはこれ

 「岡原慎也の魅力」「老田裕子の魅力」が聴ける予感。ところで、この2人共演するのだろうか? しないのだろうか? チラシを見てもわからんぞ!(爆
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「ピアニストの音」考察(No.1827)

2011-04-10 20:12:31 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 私高本が最初に興味を持ったピアニストは、「アルフレート・ブレンデル」。1978年の「シューベルト没後150周年」の時に、2つのプログラムを持って来日した。この時既に大注目のピアニストになっていて、1つの演奏会は全て「FM放送」された。確か、「最後の遺作3大ソナタ」は「FM東京」から3週連続で放送された記憶がある。「アンコール無し」だったとのこと。今考えれば、当たり前なのだが。
 使用楽器はおそらくスタインウェイ。(特にアナウンスは無かった。)ホールは日比谷公会堂だったように記憶しているが、もしかしたら違うかも知れない。「FM放送」を聴いて、その時ほど感動したことは無かったので、すぐにLP(← まだCD発売の4年前だよ!)を買いに行ったら、

  1. ¥2500/枚 のフィリップス盤1枚もの
  2. ¥2200/枚 のフィリップス盤組もの
  3. ¥1300/枚 の日本コロンビア盤1枚もの

が「ブレンデル/来日記念コーナー」にあった。まだ大学生1年で(今より遙かに)カネが無かったので、「シューベルト即興曲集」日本コロンビア盤1枚もの を購入した。
 聴いて驚愕! 「音が違う」からだ。後でわかったのだが、LPはベーゼンドルファーだった。その意味で、LP録音もFM放送録音も「良好な録音」であったことがわかる。

ブレンデルは1970年までは「シューベルトとモーツァルトはベーゼンドルファー、ベートーヴェンとリストはスタインウェイ」と使い分け


のピアニストだった。膨大な録音を既に残していたが、楽器の特徴を素晴らしく引き出している録音もあれば、何がなんだかほとんどわからない録音もあった。
 次に興味を持ったピアニストがグルダだった。

グルダはほぼ終生「シューベルトとモーツァルトとベートーヴェン合わせ物はベーゼンドルファー、ベートーヴェンソロとジャズはスタインウェイ」と使い分け


のピアニストだった。膨大な録音を残していたが、ブレンデルよりも「録音の出来不出来の差は(良い方にも悪い方にも)小さかった」ことが印象的。尚、MPSレーベルが主たる録音になってからは「超近接マイク」多様のため、音質に問題があった。ピアノの中に完全にツッ込む「ジャズ式」をクラシックにも採用したからである。1983年以降の録音は決定的に音が冴えなくなるが、私高本が聴き始めたことは(クラシックでは)悪影響は小さかった。
 その次に興味を持ったピアニストがグールドだった。死ぬ直前。モーツァルトとハイドンを聴いたのが好きになったきっかけだったが、バッハ「ゴルトベルク変奏曲」の新盤が出たら即購入して聴いた。「音が変わったな?」と思ったら、「ヤマハ」になっていた。デビュー以来、一貫して「ニューヨークスタインウェイ」にこだわったピアニストだったので意外だった。


 ブレンデルは「来日する度」に聴くことが10年くらい続いただろうか? グルダは「伝説的な3回目の来日」をソロと協奏曲を両方聴いた。グールドはとっくの昔に「演奏会ドロップアウト」していた(← 私高本が5才の時!)ので、ナマを聴く機会は無かった。
 聴くホール、聴く座席、その時のピアニストの考え方、などなどで「音」が大きく違うことが徐々にわかってきた。同じ来日の時でも、ソロと協奏曲では「違う音作り」する方が普通なことも徐々に理解した。


 時代は思い切り下り、1997年に私高本にとって「人生の最大の転機」が訪れる。

岡原慎也 + ヘンシェル の「冬の旅」に出会った


である。新国立劇場が「日程調整大チョンボ」をしてくれたおかげで「空白の1日」が出来たおかげである。岡原慎也とヘンシェルと「間抜けな新国立劇場の担当者」に乾杯!
 場所は、最近はあまり使われる頻度が多くは無くなった神楽坂の「音楽の友ホール」。ピアノはベーゼンドルファーインペリアル。実は、このホールは大好きでオープン以来随分聴いていた。地下鉄東西線の通過音が気になる人もいるようだが、「ピアノの中音域以上には悪影響はほぼ皆無」なので、ソロにアンサンブルに随分と楽しませてもらったものだ。モーツァルトもシューベルトも随分と聴かせてもらったものだった。

この日初めて「ベーゼンドルファーインペリアルの底力」をナマで聴いた!


だった。全身の力が抜けて演奏会直後は放心状態だった。岡原慎也に拠ると、涙垂れ流して呆然としていた兄ちゃん(← 当時は37才)が居た、とのこと。シューベルト「冬の旅」は(当時の私高本としては)最も知っているシューベルト歌曲、のつもりだったが、目の前の演奏はそれを遙かに超えていた。


 その後「岡原慎也の主要演奏会」は、少なくとも大阪までは全て聴きに行った。(同一プログラムの時は、東京だけ、とか、大阪だけ、を聴いたことも多いが)基本的には「ベーゼンドルファーピアニスト」だが、会場に無ければ無理矢理トラックで運び込んでまでは無理をしない。会場にスタインウェイしか無ければ、スタインウェイでも名演を聴かせるピアニストであった。「彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール」や「津田ホール」では、スタインウェイで「ピアノの可能性を最大限に引き出していた」ことが印象強い。あぁ、川上敦子演奏会プロデュースは(1回を除き)全て「彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール」だったからなあ。あのホールは(スタッフは音楽に全く関心が無い人もいたが)音響は素晴らしかった。岡原慎也が演奏した当時は「ピアノ/ピアニスト100」と言う企画を実行中で、随分聴かせてもらったものだ。岡原慎也 ほど「ピアノの底力」を聴かせてくれたピアニストは少ない。全くいないわけではない(音は小さいがアシュケナージとか)が、極めて少なかったことだけは明言する。


 後には「病高じて」岡原慎也の演奏会を3回プロデュースしてしまった。同時併行していた川上敦子からも愚痴は言われるは、でボロボロだったのだが

「岡原慎也のベーゼンドルファーインペリアルのシューベルトのベスト」を聴きたい一心


だった。
 個人的には「実現した」と思いたいのだが、実際は(大阪から東京への移動なども含め)実現したのだろうか? 岡原慎也が録音したCDと聴き比べると、D959 と D899 では録音の方が良い、D960 では演奏会の方が良い、と言う感触で、この辺りはよくわからない。「東京の岡原慎也ファン」には良い機会を提供できた、と思う。


 ・・・で、「岡原慎也の音」については、相当に親しく聴かせて頂いた。「まろやかで、シューベルトやベートーヴェンの音を、そのままに出す」感触。リハーサルの時に、座席位置を変えながらも聴かせて頂いたので「座席で音が全く違う」ことも教えて頂いた。「指先の見える位置」は私高本の好みで無いことははっきりわかったので、ホール右側で聴く位置を固定した。思わぬ時に視線が合うか? と思ったが、終演後に合った以外には無いので、悪影響は与えていません ><


 「ピアニストの音」は聴き手1人1人がイメージしている。私高本のようにいろいろな位置で聴ける人は少ない。佐伯周子の演奏会回数を見ても、多くても「2回/年」だ。これではなかなかイメージを掴めない。
 私高本が「ピアニストの音」を掌握できたのは、岡原慎也のおかげである。本当に感謝するばかりである。
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岡原慎也ピアノリサイタル告知(No.1707)

2009-11-13 17:48:46 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 ちょうど1ヶ月後の12月13日(日)に大阪のイシハラホールで「ソロCD発売記念リサイタル」がある。7年ぶりのソロCDか!
 大阪の公演だが、聴きに行くことにした。

岡原慎也ピアノリサイタル


 主催元の ラプト・サウンドHP にリンクを貼っておいたので、ご覧下さい。

  1. ベートーヴェンピアノソナタ全曲演奏会

  2. シューベルト晩年1826-1828全曲演奏会


を既に弾いている岡原慎也の最良の演奏が聴ける予感がする!
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ヘンシェル+岡原慎也が久しぶりの来日公演(No.1645)

2009-04-03 19:19:37 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 もし、私高本に「シューベルトリートは誰が最高?」の質問があれば

『2009年現在のシューベルト歌曲の演奏組合せの最高 = ディートリヒ・ヘンシェル + 岡原慎也』と明言



する。ヘンシェルはどちらかと言えば「オペラ歌手」であり、岡原慎也はどちらかと言えば「ソロピアニスト」である。PMJ で私高本がこんなことを書くと、怒られる可能性も高い(爆


 今から丁度「干支が1廻り前の12年前」に、私高本は「ヘンシェル+岡原慎也」を知った。さらに1年前にも、京都以西で演奏会をしていたのだが、ビンボーな私高本は、全く知るよしも無かった。知ったのは「ヘンシェル来日2度目の1997年」の「音楽の友ホール」公演である。


 その公演が素晴らしく「ヘンシェルデビューCD」も作られた。1998年のことであり、もちろんピアニストは岡原慎也。あまり売れなかったらしく、今は廃盤になってしまっている。「シューベルトリート」は売れ行きが悪いそうだ > オペラに比べて > フィッシャー=ディスカウに発言に拠ると。


 『ヘンシェルのマーラー歌曲(オーケストラ伴奏版)』は極めて評価が高く、

  1. ヘンシェル独唱『マーラー歌曲集』ケント=ナガノ指揮

  2. ヘンシェル独唱『マーラー歌曲集』ヘレヴェッヘ指揮


が同じ曲目を含めて立て続けに発売された。ちなみに

●岡原慎也のマーラー → 「大地の歌」のピアノ版の日本初演 だったか 関西初演 のピアノ



だった記憶がある。マーラーは研究が浅くてゴメン!


 今回の曲目も、ヘンシェルも岡原慎也も「手の内」の曲目。これは是非是非聴いて欲しい。私高本も、大阪 + 東京 を聴く予定。これほどの演奏会は滅多に無い!!!
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岡原慎也のシューベルトの素晴らしさ(No.1636)

2009-02-23 20:02:05 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 「岡原慎也の演奏を知ってますか?」

 ブログ読者全員に伝えたい。私高本はこの人と出会っていなかったら、最小に言って「シューベルトへの粘着」は一切無かったと思う。「シューベルト生誕200年 = 1997年」の年末に、それはそれは一瞬の奇跡で起こった出会いであり、「私高本の人生の根本を変えた」日であった。1997年12月7日。音楽之友ホール。岡原慎也(ピアノ) & ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン)「シューベルト:冬の旅」。当時主催していた「デイリー」で推薦コンサートにした演奏会の1つ。岡原慎也は、以前に「ヘルマン・プライの冬の旅」で聴いていたので、その素晴らしい安定性は確信していた。だが、バリトンのヘンシェルは全く知らない。「きっといいのだろうな!」の期待で推薦した。


 ちなみに裏を明かせば、「新国立劇場:ヘンゼルとグレーテル」がこの日に公演が入っていたのに(バカ官僚どもが日程調整失敗して)日程が開いた日である。アホか!!!


 ・・・で、始まった瞬間 = まだ「ヘンシェルの声が出ていない時」に背筋が「ゾクッ」とした。「岡原慎也はこんなにうまいピアニストだったっけ?」


 終曲の第24曲まで、ヘンシェルも岡原慎也も素晴らしい演奏を続けてくれた。それまでの「私高本の音楽人生」の中で、これほど感動した演奏会は(ウィーン国立歌劇場のアバド指揮「フィガロの結婚」も含めて)無かった。終演後、ボロボロ涙を流して席も立てなかった私高本を「時間ですから」と移してくれたのは、ホールの方。ありがとうございました。放心状態で帰ろうとしたら「もし時間があるならば、すぐ向かいでささやかな打ち上げがあるから、ヘンシェルや岡原慎也に一言言って下さい」と言われて、そのまま向かった。


 私高本の「シューベルト感性」が磨かれたのは、この瞬間だった。それまで、リストとかモーツァルトにも大きな魅力を感じていたが、この瞬間に私高本の人生が決まったと思う。今でも「岡原慎也 + ヘンシェル」には感謝している。今年、(何年ぶりになるだろう?)共演が日本で聴ける!!


 あくまでも、私高本情報では「日本全体で2公演」とのこと! マジでそんなに少ないのですか? ヘンシェルは パりオペラ座でひっぱりだこ! 岡原慎也は 大阪で 東京で ひっぱりだこ! スケジュールが合わなかったのかも知れない(泣

 この4月の「ヘンシェル + 岡原慎也 の マーラー + シューベルト」は聞き逃さないで下さい > 声楽のピークはピアニストほどは長くないし!
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岡原慎也 + シュトイデ弦楽四重奏団演奏会紹介(No.1415)

2006-11-09 07:57:02 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
岡原慎也 の 演奏会 をご紹介する。大阪の演奏会で11月25日(土)15:00。東京から日帰りも簡単にできる! できれば東京でも共演してほしかった!!

岡原慎也 + シュトイデ弦楽四重奏団 11月25日(土)15:00開演



 シュトイデ弦楽四重奏団は、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団最年少コンサートマスター = シュトイデ が率いる弦楽四重奏団で全員がウィーンフィル団員。 モーツァルト,シューベルト,ブラームス と言う「ウィーンの大作曲家」の名曲を3曲! 詳細はリンク先をご覧頂きたい。

  1. シューベルト/弦楽四重奏曲第12番 ハ短調 D703「断章」

  2. モーツァルト/弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K465「不協和音」

  3. ブラームス/ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op.34 岡原慎也 共演


申込&問合せ : 三木楽器開成館 06-6252-1820

尚「当日座席指定」と言うのは、関西独特の方法かも知れないので、ちょっとコメントを加えておく。 事前購入時には座席は決まっておらず、当日1時間前くらいから「座席指定券」と交換してもらえる。時間ぎりぎりに演奏会場に行く人(← 私高本など)には『自由席の方が手間が掛からないだけマシ』と思える手法だが、早めに行けば、ある程度は希望を聞いてもらえるかも。(初めて出会った時は、面食らったモノである。)
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岡原慎也のシューマン観(No.1396)

2006-10-21 21:21:32 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 本日は、はっきり「教えられた」と感じる。「表参道ヒルズ見学」のついでに、カワイ表参道店 に寄って、いつものように 「レッスンの友」 他のクラシック音楽雑誌をまとめ買いした。(← 「レッスンの友」HPでは、まだ最新号 = 11月号 に更新されていない!)

・・・で、東京メトロ に乗ってから読んだが「岡原慎也のシューマン観」に衝撃が走った。 この記事について紹介したい。
 『ピアニストの第1回の紹介 = 雑誌寄稿』 と言うのは、珍しいと思うが、ここに「ピアニスト 岡原慎也」の神髄があるかも知れない! と思う次第である。

シューマン = 「音楽の詩人」 この言葉の意味を明確に理解しよう!



 「岡原慎也」と言うピアニストの真価を知ったのは、1997年12月初。その前に1回聴いており、シューベルト「冬の旅」のピアノ伴奏が「うまい!」ピアニストと感じていた。今は亡き ヘルマン・プライ が ウィーン国立歌劇場来日引越公演にて「J.シュトラウス:こうもり」公演のアイゼンシュタイン役で来日した合間をぬった たった1回の東京での「バリトンリサイタル = 渋谷オーチャードホール での 冬の旅」のことであるので、今から12年前だったと思う。

 1998年12月の演奏会も「シューベルト:冬の旅」であった。他の曲(例えば シューマン「詩人の恋」など)であれば、聴きに行かなかった可能性が極めて高い。私高本自身が「シューマン歌曲」とか「R.シュトラウス歌曲」とかについては、興味薄いからである。

  1. シューベルト「冬の旅」全曲演奏会
  2. 以前、プライの「冬の旅」で良かったピアニスト
  3. スケジュールが「新国立劇場」の不手際で、直前に「空いた日程」だった

の3点セットで、全く知らなかった「ヘンシェル」のバリトンに拠る「冬の旅」を、旧「Daily Classical Music Critique in Japan」 に「推薦コンサート」として掲載した。 1998年11月末のことである。

・・・で聴いて、旧「Daily Classical Music Critique in Japan」創刊以来の感動があった。はっきり断言する。
  • 岡原慎也との出会いが無かったならば
  • 川上敦子 も 佐伯周子 も「演奏会プロデュース」することは無かった!

ことを。 岡原慎也からは、それはそれは深い音楽経験&考え方を教えて頂いた。「シューベルト」「R.シュトラウス」が話題の中心であり、「シューマン」については話を交わしたことは少ない。おそらく、「私高本のシューマン理解の低さ」を察知してくれてのことだった、と思う。
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 岡原慎也の「シューマン論」は 月刊「レッスンの友」2006年11月号 の【看板特集】である「没後150年。改めて考えるシューマン像」に寄稿した 5名の執筆者のトップに掲載されている。 他の4名も名だたる人ばかり! 全5編読んだが、「岡原慎也がトップ」は【内容】を判断してのことと私高本は感じる。
 岡原慎也の主張は、以下のようにまとめられる、と感じる。

  1. シューマンは「文学」について「シューマン以前の全ての大作曲家を超越して優れている」

  2. ピアニズムの限界を挑発するような楽曲は、「シューマン自身が断念した 超絶技巧ピアニスト」を想定している

  3. クララとの結婚前がピアノ曲の充実期、結婚後は歌曲へと移行


である。 1つ1つに詳細な解説が加えられており、極めて説得力に富んでいる。う~ん、何で「今」まで、岡原慎也にシューマンを教えてもらって無かったのだろう???

 岡原慎也が「シューマン・音楽の詩人」の題名で書いていることが、はっきり伝わる文章。是非是非購読してほしい。

 譜例に引用されている曲だけでも良い! 『岡原慎也のシューマン』が是非聴きたい。

  1. 蝶々 Op.2
  2. 謝肉祭 Op.9
  3. 幻想曲 Op.17
  4. 交響的練習曲 Op.13
  5. クライスレリアーナ Op.16

が引用されている「ピアノソロ曲」である。あなたも聴いてみたいと思いませんか? 岡原慎也のピアノで!!!
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